コンパニオンの世界は若さがウリなので、女子アナに30歳定年があるように、コンパニオンもいつまでも現場に立てなくなる。コンパニオンのセカンドキャリを考える中、飲食店経営もあったが、より手軽にできる業態として注目したのがキッチンカーだった。
元々取引のあるホールへキッチンカーを走らせることで、営業先の開拓にはさほど困らない。ホールの屋台イベントは定番の人気イベントにもなっている。
例えば、タコ焼きをおっさんが焼いているよりも、コンパニオンが焼いて売る方が売り上げも上がる。なぜなら、コンパニオンにはそれぞれの固定ファンも付いているからだ。
キッチンカー「華かりん」は今年4月からスタートして、タコ焼きをメインに焼きそばや肉巻きおにぎりを販売している。タコ焼きの値段は6個350円、9個500円。粉、だし、ソースに拘り、ふわとろのタコ焼きはリピーターが多い。ホールスタッフも昼食代わりに買い求める。
タコ焼きを焼くコンパニオンと親しく話している中年男性客がいた。
「元々はホールイベントで彼女らのファンになっていた。フォローしているTwitter@hanakarin2022でタコ焼き屋を始めることを知った。開催する店舗の情報もTwitterで発信しているので、わざわざ買いに来た。食べてみるとこれが美味い。もう、4~5回は買いに来ている。イベントの時はゆっくり話せないが、タコ焼きを買う時はじっくり話せるのがいい」(ファンA)
1時間ほどの取材中に、コンパニオンファンでわざわざ買いに来た中年男性は3人にも及んだ。おっさんが焼いていたら少なくともこの3人は来なかった。
「30歳を超えるとトークができないと次のステージに行けないし、呼ばれなくなる。パニオンの第二ステージとしていいんじゃないですか。撮影会へ行って1000円では済まない。でもタコ焼きは1000円も食べればお腹が一杯になる。それにメンバーが毎回変わるとこが美味しいんですよ」(ファンB)
熱心な追っかけは一部だが、大半はホールのお客さんが買っていく。稼働状況により100~200食は売れる、という。
では、ホールのセカンドキャリはどうなっているのか?
かつてのパチンコホールなら、社員のセカンドキャリアを考える必要もなかった。なぜなら、入社して定年まで勤めあげる概念そのものもなく、退職金制度すらなかった。県遊協の理事長のホールですら、退職金は勤続年数×1万円という状況だった。
ところが、新卒採用するようになり、社員教育にも力を入れると、定年まで勤める社員も出てきた。定着率が良くなると新たな弊害も出てきた。30代で店長になった人が20年経っても店長のままでいることによるポスト不足だ。
かつてのように、ホールがじゃんじゃん出店していた時代では、急ごしらえの店長が増殖したが、閉店ラッシュが続く昨今では、ますますポスト不足が深刻化してきている。上が詰まっているために、若手で能力がある社員から辞めて行っては本末転倒である。
「ホール企業に勤める人の高齢化が、今後急速に進んでいくと考えています。なので、企業がセカンドキャリアの場所を作っていかなければならないと考えますが、そのような法人はホール企業には少ないようです。大手ほどその仕組みが整っていない。むしろ中堅ホールが便利屋やペットの葬儀場などを準備しています。経営者は自分の会社の社員の幸せを考えるのが一番の仕事なので、それをしっかりと理解してくれる法人が増えてほしいです」(中堅ホール役員)
あまり手が付けられていなかったホール社員のセカンドキャリア問題。下から上がってくる若手を育てるために、50~55歳で役職定年を打ち出すホールもでてきた。役職定年後の課題が浮き彫りになってきた。
ホール専業だとセカンドキャリアの道もない。
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