実家は文京区で都内の地理にも詳しく、忘年会シーズンで忙しく走り回っている。すでに5年選手クラスの売り上げをたたき出している。
タクシー会社を選んだ理由は給料だけではない。「クルマの運転が好き」というのも大きかった。では、どれぐらい好きかと言うと大学生の時にA級ライセンスを取得して、サーキットを駆け巡っていた。
タクシー会社に入社する前に、自分なりに現状を調査した。女性ドライバーのタクシーが来るまで待って乗車して、生の声を直接聞いたりした。そこで見えて来たことは「女性ドライバーが有利」という情報だった。35歳のドライバー歴10年の女性ドライバーによると「名刺を渡しておくと、夜はロングのお客さんが固定で付く。チップもくれる。給料も良くなる。入社して損はない」ということだった。
なぜ、日報でタクシー会社の話かと訝るかも知れないが、そう、彼女の前職はパチンコ業界だったからだ。大手ホールだった。新卒入社だから7年間ホールに勤務していた。
辞めた理由は「入社当時はイケイケドンドンの活気があったが、去年は最悪だった。新卒もドンドン辞める。寿退社する相手もいなかった」とのこと。
パチンコ業界を選んだ理由はOB訪問などの就活が嫌で、エントリーシートを200社あまり出したが、箸にも棒にも引っかかることなく、内定をもらったのが大手ホール2社からだった。ちなみに大学は駅伝が強く、監督がテレビのバラエティー番組によく出ていたあの有名大学である。地頭はいい。
この断片的な話から見えてくることは、貧すれば鈍するとはよく言ったもので、業界が右肩下がりになると、優秀な人材は入ってくることもなく、業界改革のための新たな知恵も生まれてこない、ということだ。
特に働き盛りの30代、40代が将来像を描ける業界にし直さないと、人材流出は今後も歯止めがかからない。実際、周辺の関連業者もパチンコ業界を諦めて、新たな道を選択している。
どの機械を買えば売り上げ、粗利が確保できるか、そのことに血道を上げているようでは進歩はない。
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