パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

ちょいパチは時間とサービスにマッチしているか

北海道新幹線が開通した。まだ、函館までで、北海道の中心地である札幌まで延伸するのは2030年。まだ14年先の話。

JR北海道は乗車率予測を23%としている。3月26日から開業ムードに包まれた3日間の函館北斗~新青森間の平均乗車率は43%だった。

一足早く開通した北陸新幹線は開業から3カ月間の平均乗車率は47%。JR西日本は40%台と想定しており、こちらは想定内。

ちなみに東京~金沢が2時間28分に対して、東京~函館北斗は4時間2分かかる。

このことを踏まえ、大学の経済学部の教授は北海道新幹線については「失敗する」と断言する。理由は簡単だ。東京を中心とした首都圏の人が北海道、しかもまだ北海道の端っこである函館まで4時間かけて行かない、ということ。

北海道の中心地はあくまでも札幌であって函館ではない。札幌まで延伸しても5時間近くかかる。首都圏の人が5時間もかけて新幹線で札幌まで乗車することは考えにくい。

札幌まで開通しても北海道新幹線を利用するのはせいぜい仙台まで。後はよほど時間に余裕がある人ぐらい。

消費行動として時間とサービスがマッチングしたものでないものには、カネは使わないということだ。

東京ディズニーランドの1デーパスポート料金が2014年の6400円から2015年6900円、2016年7400円、と毎年のようにを値上げしている。4人家族で行けば大変な出費になるが教授は「1万円になっても行く人は行く」という。新たなアトラクションを建設するためには多額の投資が必要になる。新しいアトラクションを楽しみたいファンは、値上げにも納得する。

教授のゼミのクラス50人の学生にパチンコをやったことがあるか、と聞いたところ、やったことが「ある」と答えたのは何とゼロだった。

1万円が1時間も持たず消えて行く。一方のTDLは7400円で1日楽しめる。

パチンコがそれでも隆盛したのは勝てば投資額の何倍ものリターンが期待できたからだ。10回行けば3回は勝てるような勝率ならおカネも続いただろうが、その期待値が大きく減少していることがパチンコ人口を減らしている最大の理由でもあろう。

パチンコは本来遊技なのだから長時間遊べた方がいいが、今残っているユーザーはギャンブル志向の強い人たちで、どちらかといえば、短時間で一攫千金を狙いたい。

ルーレットのポケットは0と00を含め38のポケットがあるが、最大は36倍だ。つまり長時間ルーレットをやったら負ける確率なのに、今の遊技機は時間がかかる仕様になっているので、負けるようになっている。

短時間で勝負できる機械がないからお客さんが離れるのはもっともなこと。

サミット期間の新台入れ替え自粛明けに登場するのが「ちょいパチ」。スペックは大当たり確率が1/39で5個返し。初当たりに必要な金額がおよそ3000円程度。遊パチよりもさらに射幸性が低い。

プチ救世主になればいいのだが。


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昨日の敵を今日の友へ

ホールを見渡すとスマホゲームをポチポチしながらプレイしてる方をここ数年見かける様になった。

スロットで言えば1回転60円。ソーシャルゲームにそれ以上の価値を見出している人もいる、そういう事だ。私としては悲しい話だが。

今日はそんなソーシャルゲームと言われる業界からのお話。

先日とあるビジネスニュースサイトで、某引っ張りハンティングゲームと言われるアプリの開発者との対談記事を目にした。

その中の一文だ。

【「食ってるな」と思うのは、パチンコ市場です。一回に何万円もお金を出すユーザーを抱えているのは、パチンコだけですよ。ソーシャルゲームのユーザーは、もともとパチンコのお客さんだったと思います。だから、僕らも、そこを意識して食いにいっています。グイグイ食い込んでいるので。パチンコ業界は相当苦しいと思いますよ。】

こう語っている。

今のパチンコ業界、生簀の魚に餌をやらず魚は居なくなりつつある、出玉という餌が付いていない今の釣り針にかかる新しい魚もいるはずも無い。

それに追い打ちをかける様に逃げた魚を囲おうとしている業界があるのだ。

魚は減る一方である。

食い止める為には簡単な話だ。餌である設定や釘を入れてやればいい。

しかし私の良く知るホールの店長は「しばらくお金を黙って使ってください、そうすれば自ずと設定や釘は良くなります」そんな状態である。

中には頑張って餌をやっているホールもあるがそんな状態のホールは少ない。

設定や釘に頼らない違ったアプローチもある。

逃げた魚を呼び戻す様なソーシャルゲームに対抗しえる新しいゲーム性の遊技機の開発や、ホールでしか味わえないモノや居心地を作るのも手段の1つだろう。

しかし私は違ったを提案をしたい。

「共に戦えばいいじゃないか」

残念ながら今のホールの状況でパチンコスロット、釘や設定に頼らない営業でユーザーを呼び戻すのは難しい。

ここからは毎度お馴染みにはなるが私の戯言だ。

例えばこのソーシャルゲームの版権を使ってパチンコスロットを作ってしまうのはどうだろうか。ボーナス確定画面やフリーズでそのソーシャルゲームのシリアルコードが獲得できる。

既存のユーザーでスマホをポチポチやりながらプレイしてるユーザーも大当たりを喜び、さらにソーシャルゲームでも喜べる、喜びは2倍だ。

先の対談にパチンコユーザーはソーシャルゲームユーザーになりえるとあった。

これは逆も言える事である。シリアルコードが貰えるなら…とソーシャルゲームユーザーがホールへ足を運ぶ事も十分考えられる。

余談だが某ソーシャルゲームの売上の50%はユーザーの0.2%が支えている。

いわゆる重課金者である。


それだけ時間と資金を持った1部の重課金者が優越感の為だけに時間とお金を掛けている。そのユーザーをパチンコスロット業界に呼び込めるかもしれない。

近年新しいユーザーといえば近しい事があった。

パチンコスロットに大型アニメ版権が出始めた頃を思い出して貰いたい。

俗に言う萌台というものだ。

ホールでは見かける事が無かった様なユーザーが訪れ、設定や釘に関係無く終日プレイしていたのは衝撃的であった。きっとこれと同じ様な事が起こる。

このソーシャルゲームとの共闘が今のホールの起爆剤になるだろう。

パチンコとソーシャルゲーム、両者が共に生活の1部となるユーザーが増えてくればホールの状況も良くなる。

その重課金者の陰で我々無課金者もその恩恵に預かれる日も近いかもしれない。

この話、夢物語の様に思えるが実は現実味のある話だ。

このソーシャルゲームの開発者は最後に対談をこう締めている。

【僕はゲーム業界の5冠王を目指しています。まず「アーケード」でトップを取って、「コンシューマー」と「携帯アプリ」で3冠王。あとの2冠は「エロゲー」と「パチンコ」です。いろいろ動いているので、楽しみにしておいてください(笑)】

向こうはもう動き出している。こちらもそれ相応の受け皿を用意しておかなければ先手を取られてしまうだろう…

こちらから仕掛けていく、そんな攻めの姿勢を業界には期待したい。

本来ならホールにパチンコスロットを愛してやまないユーザーだけで溢れかえる、それが理想ではあるがそんな事を言っていられる状況ではないのだ。



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主基板に役物比率デジタル表示、警察庁が考えるベース問題の落としどころ

日工組は製造業者遊技機流通健全化要綱並びに遊技機製造業者の業務委託に関する規定に伴い、4月1日以降納品のパチンコの新台から、取扱説明書に通常時と高確率時のベース値を明記することとなった。

これに付随して、4月1日以降納品のベース値が明記されている台については、パチンコの点検作業において点検確認者がホール営業者に対しホールコンピュータのデータ開示について協力を求めることとなった。日工組が開示を求めているのは、通常時の出玉率(B)、確変もしくは時短時の出玉率(BA)の2項目で、売り上げなどの機密事項は求めていない。

これはホールへ納品後に保通協の検定通りのベース値になっているかどうかの検査のようなものだが、要はベースを殺す=釘調整をけん制する無言のプレッシャーのようなものでもあろう。

検定機と性能が異なる可能性のあるぱちんこ遊技機の撤去問題で全日遊連が各都道府県遊協に協力要請の文章を流したのが、昨年11月6日のことだった。

警察庁としては違法機を野放しにすることもできず、業界に対しては可及的速やか撤去を要請したが、入れ替えのための新台開発の方を優先する、との大岡裁きを頂戴した。

日工組と全日遊連の間で補償問題などが難航したことから、第一次撤去回収リストが発表されたのが2月10日、3月2日に発表された2次リストでは沖海3が含まれており、影響のある内容となったが、3次、4次リストがいつ発表されるのかはまだ分からない。新台供給もまだ追いついていないので撤去日が切られていない。

もし、検定機と異なるパチンコ機の撤去が速やかに完了していたら、こんなことにはなっていなかったかも知れないことが水面下で着々と進んでいる。

警察庁は3月30日、日工組と日電協に対して「4桁7セグモニタの主基板内設置」を要請して来ている。要は役物比率が分かるデジタル表示を主基板内に取り付けて欲しい、ということ。

「昨年から問題になっているパチンコを中心とする遊技機のベース問題を徹底するため、1台1台の遊技台に対し、今現在のベース値(大当たりで出た玉と他入賞で出た玉の比率%値)を表示しろということです。デジパチなど役物連続作動装置(いわゆる大当たり)搭載台は60%以下でなければなりません。検定機と異なるパチンコ機は現実80~90%以上だったので違法状態です。警察当局や検査機構が検査する場合、ホルコンデータの提出はもとより、遊技台毎の役比(ベ―ス)を確認するというものです。これで他入賞を殺す営業はできなくなると思います」(メーカー関係者)

これが実施されれば、ホールコンのデータ開示も不要。健全化推進機構の調査員が実射しなくても、台を開けるだけで役物比率が分かる。


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店長に8日連続で休暇を取ることを義務付けたホール

出店意欲の高いホールで喫緊の課題は店長不足ということだ。ホール企業によって多少の違いはあるが、新卒で入社して店長になるまで5~7年前後というところか。出店スピードに人材の供給が追い付かなくなるケースも。

出世意欲の高い人なら店長を目指して切磋琢磨働くのだろうが、最近の新入社員は責任を負わされることを嫌い、管理職になりたがらない傾向が強まっている。

万年平社員とはいかないだろうが、役職はせいぜい「主任で十分」と思っている人も少なくない。

新卒でホール企業に入社したAさんが同社を選んだ理由は、給料の高さだった。初任給は1年目から手取りで28万円あった。ボーナスは2年目からは夏と冬のボーナスはそれぞれ3カ月分と申し分なかった。

週休2日制を導入しているので月8回の休みも取れた。

給料と休日に不満はなかったが、問題は労働時間の長さだった。早番と遅番のシフト制だが、早番の時は7時には出社。遅番の時は閉店後に台の入れ替え作業や販促物の制作に追われた。

この労働時間の長さに段々嫌気がさしてきた。役職者になるともっと拘束時間が長くなることを考えると、役職者になりたいとは、思わなくなった。ましてや、店長なんてもっと大変な仕事に見えた。

店長の仕事は大変とか、苦しい、と思っているから店長になりたがらないが、店長の仕事を一般社員に分散して成功しているホールもある。

まず、この会社のケースでは店長になると年1回、8日連続の休暇を取ることが義務付けられている。その間、会社と一切連絡をしてはいけない、というルールまである。現場もいくら困ったことが起こっても店長へケータイへ電話してはいけない。

8日間、店長が不在でも店が回る仕組みが作られているから、こんなことができる。

仕事もパチンコ、パチスロ、販促、メンテナンス、接客などは、それぞれが得意な社員がチームを編成して取り組んでいる。店長はチームで決めたことには、口を挟まない。全体を取りまとめるのが店長の仕事であり、全員が最高のパフォーマンスを発揮できる環境を作ることが店長の仕事となった。

機種選定にしてもチームで考えて真剣に決めるので、選定に失敗しても言い訳が出来ない。自分たちの責任で選定しているので、どうやったらお客さんが付くかを考えるようになった。

任すことができる体制が出来上がると、店長だからといって最後まで残る必要もない。逆に任せることによって時間内に終えることができるようになる。

店長になりたくない、というホール企業ではまず、店長が8日連続で休暇を取ることなど夢のまた夢だろうが、任せることによってそれが実現するだけでなく、任せることによって前向きな組織になる。


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低射幸性時代のペルソナマーケティング

ベース30。

好むと好まざるに関わらず、確実に低射幸性時代はやってくる。高ベース時代になると、玉が減るのが少なくなる分、稼働が上がることは期待できる。

稼働が上がる分、ホール側にとっては利益が減ることになる。

では、どうやって利益を確保するか?

考えられるの今のコストを見直すしかない。

トヨタのカイゼンは、知恵を出すために乾いた雑巾を絞る、ともいわれている。パチンコ業界もコスト削減には随分前から取り組んでいるが、業界の雑巾はまだまだ水分を含んでいる。チラシにどれほどの効果があって打ち続けているのかよく分からない。

本題はコスト改善ではなかった。

低射幸性時代にどう対応して行くか、ということだ。

低射幸性時代になると考えられることは、遠方から来るお客さんが少なくなるため、商圏が小さくなることだ。

「商圏の極小化で局地戦を勝ち抜くことが必要になってくる。そのためには自店の特徴を出すことが肝心になってくる」と話すのはエンビズ総研の藤田社長。

同社の調査によると普段行く店は1店舗と決めているのが半数で、8割までが3店舗までとしている。つまり、低射幸性時代では、商圏の中で3番手までに入っていない店は脱落していくことを意味する。

自店を一番と捉えてくれているお客さんを何人作るかが課題となる。

「これからは1人ひとりに個客対応して、自店のウリを明確にすることです。これだけは他店に絶対勝てるウリが必要です。そのウリをスタッフ全員が同じことをいえなければならない。機種構成と客層と自店のウリがリンクしていることも必要です。軸となるコーナーを決め、ペルソナを決める。つまりペルソナマーケティングです」(同)

ペルソナマーケティングとは聴き慣れない言葉だが、こんな意味がある。

実際に自社の商品やサービスを使ってくれるであろうモデルユーザー(ペルソナ)を作り出し、そのユーザーのニーズを満たすような形で商品やサービスを設計するというマーケティング手法。

モデルユーザー(ペルソナ)のみが満足するように商品やサービスの設計を行うペルソナ・マーケティングでは、自然と商品・サービスが特徴ある魅力的なものになってくる。

ペルソナマーケティングで成功したスープストックの事例がある。

設定したペルソナの名前は秋野つゆ。37歳の女性で、都心で働くキャリアウーマン。装飾性よりも機能性を重視していて、フォアグラよりもレバーが好き。プールでは平泳ぎではなくクロールで泳ぐ、というような属性を設定する。

この秋野つゆを満足させる形で、メニュー、店舗の場所や雰囲気を考えて行った結果、10年で売上高42億円、店舗数52店舗の企業へと成長して行った。

ホールならさしずめ、こんなペルソナを描ける。

山田鹿夫さん66歳。団塊の世代で今は年金生活。家のローンはとっくの昔に完済。子供は全員家庭を持ち独立。今は夫婦2人の生活。家では粗大ごみ扱いされて家に居場所がない。小遣いは月2万円。

ターゲットを決めたら、それに合う機種構成と接客などが必要になってくる。

同じような客層が集まることで、居心地のいい店が作れる。



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