パチンコ日報

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残念な離職0を目指すために

パチンコ日報とシナジーアーク共催によるホール社員の集いの第2弾「残念な離職0を目指す取り組み」が9月13日、大阪市中央区の難波御堂筋ホールで開催されます。



この集いの目的は業績アップセミナーと違って、パチンコ店の社会的価値を高めることです。通常のセミナーと違ってワークショップ&セミナー形式で、参加者とのディスカッションを通じて取り組みや考え方を共有していきます。共有した事柄は各店舗に持ち帰って実践することにより、一人ひとりの成長とパチンコ店の社会的価値の向上につながります。

「残念な離職0…」についてシナジーアークの蔀晋輔代表は次のように話します。

パチンコ業界では、社員やアルバイトスタッフの確保が難しくなってきていると同時に、離職率も高くなってきています。それが前向きな離職ならともかく、実に残念な理由による離職が多い、と感じられます。

例えばこんな具合です。

・初出勤の時に疎外感を感じ、店舗からの承認を感じることができずに1日で辞めてしまう。

・上司の魅力を感じることができず、「もう学べるものがない」と辞めてしまう。

・パチンコ店で働いていることに引け目を感じて辞めてしまう等々。

そんな残念な離職を防ぐためには、
・新人がすぐに既存メンバーと親しくなり打ち解けられる風土作り。

・部下から目標とされる上司の育成。

・パチンコ店で働いていることを誇りに思える取り組みや自分たちの成長などが必要と考えられます。

その3つを達成するための一つのステップとして、
・自分たちが社内でできる研修(アイスブレイク~チームビルディングまで)を体験して、その学びを工夫しながら社内に取り入れていくこと。

・他店舗での取り組みや実践内容を共有して、そこでの知見を自店に合わせて取り入れていくこと。

・それらを実践することで自分自身の成長につなげていくことだと考えています。

また、自分たちが働いているパチンコ業界を、もっともっと知る必要もあると思っています。
自分たちが働いている業界の見聞を広げることで、より業界に愛着も持っていただきたい——そう願っています。

まずは残念な離職を0にしていかないと、膨大な費用を掛けて採用を続けても、穴の開いたバケツに水を入れ続けることにもなりかねません。

離職をしていった者が、辞めた後も遊びに来てくれたり、近況報告に来てくれたり…そんな店舗が増えていくことが、パチンコ店の社会における存在価値の向上の取り組みの一つであると信じています。

■残念な離職0を目指す取り組みの概要

開催日時:9月13日(金) 13:00~18:00
会場:大阪市中央区難波4-2-1 難波御堂筋ビルディング8F
参加費:1人3000円

Speaker1 
蔀晋輔(シナジーアーク代表取締役)
社内でできる「新人の離職を防ぐ入社時研修と取り組み」

Speaker2
河野真一郎(アサヒディード営業部長)
パチンコ店の価値と社会的意義を再発見!

Speaker3
梁よう(オフィスヤナモト代表)
パチンコ業界のイメージの変遷と今後

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マーケッターの森岡毅氏ならパチンコ業界を如何に再生させるか

異業種ながら業績がV字回復したとなれば、如何にすればそんなことが実現できるのか気になるところだ。

教材となるのは讃岐うどんチェーンの丸亀製麺だ。2000年にセルフうどんの1号店を兵庫県加古川市でスタートしたのが始まりで、店舗数は国内外で1000店舗を数える。創業から18年で達成したこの店舗数は、急成長の手本のようなものだ。

290円の低価格をウリに店舗数を増やしていけば、売り上げは拡大するものだが、既存店の客数が16カ月連続で前年割れするなど、客離れの傾向が顕著に表れていた。

その原因の一つが値上げと言われていた。値上げにより客単価は上がったが、その分、客数の減少が顕著になった。

客離れの打開策として季節限定メニューを投入すると共にテレビCM攻勢をかけた。「うま辛坦々うどん」や「牡蠣づくしたまごあんかけ」などがそれで、高くても売れる、と自信を覗かせたが、新規客の獲得にはつながらないどころか、既存客まで逃してしまった。

同社の栗田社長が助けを求めたのがマーケッターの森岡毅氏だった。ホール関係者が忌み嫌うコンサルではなくマーケッター、というところがミソだ。

森岡氏は経営難に陥っていたUSJの業績を劇的にV字回復させた立役者として有名で、現在は独立してマーケティング会社である「刀」のCEOに就任している。

丸亀製麺の再建を託された森岡氏は、客目線での気づきを探るために、連日客として店を訪れ、お客さんを見ると共に、従業員の動きにも注力を払った。

例えば、てんぷらを揚げても、従業員はただバットに並べるだけだったが、「揚げたてができあがりました」とお客に声を掛けることなどをアドバイス。気づきを従業員で共有すれば、顧客満足にもつながり、まだ伸びしろのある会社であることが分かった。

調査から見えてきたものは、「こだわりゆえの非効率」だった。丸亀製麺は国産小麦にこだわり、すべての店舗に製麺機を備え付け、手間暇をかけてうどんを作っていた。

うどんのシコシコ感を出すために打ち立てを提供する、というやり方は効率が悪かった。

この店舗数の規模ともなると各地にセントラルキッチンを作って、まとめて作った方が原価は安くなる。これこそがスケールメリットである。チェーンストア理論なら、各店舗でうどんを作る非効率さを止めさせ、セントラルキッチン方式に変えることを勧めるところだ。

ところが森岡氏の考えは違った。

国産小麦にこだわり、各店舗でコシのあるうどんを提供していることはブランドの価値であり、丸亀製麺の優位性を感じた。

ところが、消費者は丸亀製麺が各店舗で粉からうどんを打っていることを認知しているのは3割程度だった。従って季節限定メニューは既存客にしか訴求することができていなかった。

そこで森岡氏が打って出たのが、手作りのこだわりと魅力を伝える「丸亀食感」を訴えるテレビCMだった。



「ここのうどんは生きている」をキャッチフレーズに、すべての店で粉からうどんを作り、作り置きもしない、出来立てしか出さない噛み心地をアピールした。

本来、丸亀製麺が持っていた優位性を消費者に伝えていなかったことに気づいた森岡氏は、こうしてV字回復に成功した。

で、森岡氏に白羽の矢を立てるホール企業が登場することを期待したい。森岡氏だったらどんな方法でホールを再生するのか? 考えただけでワクワクする。




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売り手市場でホールが人を採用するには悪いイメージの改善から

今年3月に卒業した大学生の就職率が97.6%だった。過去最高の前年同期に比べて0.4%微減したものの高水準を維持している。依然として売り手市場が続いている。

リーマンショックで各企業が採用を手控えた時、パチンコ業界には神風が吹いたこともあった。アルバイトの募集をしても応募が殺到したホール企業もあった。引く手あまたなので時給を下げたほどだった。

それも今や昔。売り手市場の現状ではホールの人材採用は年々困難になってきている。

人材系のセミナーでホールの話が出た。去年グランドオープンした大型店は、自社で募集してもアルバイトが集まらないために、人材派遣会社を使って55名を入れている。掃除のおばちゃんは集まるが、自社採用では人が集まらない地区だった。地区の時給相場よりも225円アップして確保した。

セミナー講師がパチンコ業界へ人が集まりにくい理由を次のように挙げた。

「まず、喫煙環境です。空気が悪い。それと大騒音。難聴は職業病でもあります。各台計数機が普及しているにも関わらず、まだホールの仕事と言えば玉箱の上げ下げがある、という認識です。客層のイメージも悪い。ここをまず変えないことにはますます人は集まりません」

飲食業界も人手不足が続いている。居酒屋では客に酒が入ると女性スタッフはお尻を触られたりする。

それでもパチンコホールよりもアドバンテージがあるのは、賄が付くこと。一人暮らしの学生ともなると1食助かるのは大きい。賄付きのホールは一部あるが、一般的ではない。

このセミナーに参加したホール関係者は「あなたの業界のイメージのいいところと悪いところを書いてください」という質問に対して、ペンが動かなかった。

悪いイメージは書けても、いいイメージが思い浮かばない。悪いイメージの改善は先決問題だが、放置され続けてきた。

「人がいなくて倒産になることはないとしても、人がいなくて規模の縮小はあり得る。バブルが崩壊後、こんなに人が足りないことはなかった。コンビニや飲食店はもはや外国人労働者がいないと成り立たない。人が足りないから営業時間の短縮につながっている。今後どうやって人を採用するか。人件費が大きなウエイトを占めることになる。人が足りなければオートメ化、無人化するしかない」(セミナー講師)

ギャンブル依存症対策は政府主導でやっているが、騒音対策は一向に手を付けられない。それができないのであれば、オートメ化、無人化を選択するしかない。



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当日精算し忘れた客の対処、さあどうする?

リサイクルコイン式の店舗でおばあちゃんが1万円投入した。1000円目で大当たりして換金した。おばあちゃんは9000円分残っていたが精算し忘れて帰った。



翌日、ホールへ行く。

精算しようとしたらこんな表示が出てきた。

「このコインは精算できません。精算期限切れです。コイン残高9000円」

おばあちゃんは9000円分の玉を出して、景品交換しようとしていたら、店員から次のように注意を受けた。

「店の決まりで、そのまま景品交換することはできません。遊技してください。当日精算できなかった残高は、翌日はプレイすることだけが可能です」

おばあちゃんは、どうしても現金が必要だった。9000円分打って負けてゼロにすることができなかった。

おばあちゃんはそのまま玉を出して景品交換をしてくれるようにお願いしたが、店員はルールを盾に受け入れてくれなかった。

一連のやり取りを見ていた常連が、おばあちゃんに助け船を出した。

残高分の玉を買い取ってくれたのであった。

客同士が玉の売買をすることにも問題があるが、緊急避難だった。

ちなみにおばあちゃんは店の常連である。

ここでハウスカードのおさらい。

ハウスカードには第三者発行型と第三者管理型がある。

当該ホールのリサイクルコインは第三者発行型である。

第三者発行と第三者管理の違いはこうだ。

■第三者発行ハウスカード
・当日精算可能
・当日以降使用可能。ただし精算は不可
・未使用分は3カ月程度でカード会社の雑収入になる

■第三者管理型ハウスカード
・当日精算可能
・翌日以降使用不可
・未使用分は翌日ホールの雑収入になる

ちなみに第三者発行型は日本ゲームカードで第三者管理型はグローリーナスカ、マース、ダイコクなど。

いずれのハウスカードもシステム上は、翌日精算は不可となっている。

ホール責任者が恐れるのは、精算は当日限りになっているのに、翌日精算すると風営法違反になりはしないか、ということだろう。遊技者保護の観点からすると原則通りにはいかないものだ。

「ハウスカードの規定上、精算は当日限りとなっています。しかし、当日精算を忘れるお客さんはどうしてもいらっしゃいます。システム的には更新をかければ精算することはできます。表向きは当日精算を謳っていますが、ケースバイケースで臨機応変に対応しているホールさんは多いです。当日精算はハウスカードの規定であって風営法とは関係ありません」(設備機器メーカー関係者)

あなたが店長だった場合、今回のケースはどう対応した?



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機械代が下がらないのは保通協の適合率が悪いから?

偶然、ユーチューブで1996年に放送されたパチンコのドキュメント番組を観る機会があった。カップルシートを設置するホールが全国各地に登場。パチンコにデートは普通の出来事だった。



当時は年間600機種の新台が発売され、新台価格は15万円~20万円が相場。当時はハネモノも多数販売されていただけでなく、液晶はまだ小さいものだった。

それから23年以上が経過した現在遊技機価格は40万円以上。液晶が大型化するだけでなく、ギミックもどんどん大きくなりそれが価格に反映される。ホールは「そんなものは要らないから価格を安くして欲しい」と訴える。

デートにパチンコの選択肢もあった頃は年間430 万台が発売されたパチンコ台も昨年は 135万台まで落ち込んだ。全盛期の3分の1で、新基準機の評価はイマイチで今年の販売台数は100万台を切る可能性すらある。

こんな状況でメーカーが売り上げを維持するには機械代の値下げなどとんでもないことで、販売台数減少に対処するためには機械代を上げるしかない、というのがこれまでの流れだったが、メーカーが機械代を下げられないもう一つの事情があった。

それは保通協の適合率だった。例えばスロットの場合、申請費用は試験料186万円に加え、おびただしい書類作成にかかる人件費が50万円ほどかかる。1機種の適合を取るまで33回にわたり申請を繰り返したケースもある。

スロットは6号機になって732件申請して、適合は110機種で適合率は18.7%と低迷している。不適合となった試験料などの経費32億7000万円が消失した。

消えた試験費用をメーカーは機械代に上乗せするので機械代は下がらない。機械代を下げるためには、保通協の適合率を上げることが一つの解決策にもなる。

保通協の適合率が低い原因は、遊技機の分散値の測り方が適正ではないために、適合率が極端に低くなっている。元々確率は暴れるもので、試行回数を増やすことで確率は収束する。

今の保通協の試験はサイコロを6000回振って、1から6までの目が1000回ずつ均等に出ることを求めているようなもの、と指摘する声もある。

「保通協の検査は最初から厳しすぎた。検査を厳しくすればするほど、激しい台が重宝されるようになった。これでは逆効果」(メーカー開発)

適合率が上がれば機械代が下がるのか?その関係性をメーカーは自らの行動で示さなければならない。



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