パチンコ日報

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サミーとユニバが合弁会社を作った意味

サミーとユニバーサルが部品や関連機器の開発・製造・販売を共同で行う合弁会社ジーグを設立したことを発表した日が4月1日であったことから、エイプリルフールネタかと疑った業界人も少なくなかった。なぜなら、かつては特許を巡り訴訟合戦を展開した犬猿の仲の2社だったからだ。

業界内には様々な憶測が流れる。

「大手2社で潰しあってもプラスにはならない。2社で市場を取に行くつもりだ。特定の車種でトヨタとスバルが共同開発しているように、共同で開発すれば開発費も抑えられる。おまけに台数が稼げる2社が手を組んだら他のメーカーは足元にも及ばない。完全に主導権を握られる」(スロットメーカー関係者)

ユニバーサルの新筐体「WIZARD」に搭載されているプロジェクションマッピングは、液晶に取って替わる新技術だが、サミーの筐体でも搭載されることになりそうだ。

「スロットだけでなく、将来的にはパチンコにも影響してくるはず。スロットで足固めをして、パチンコメーカーにはない発想のパチンコ機を出してくる。他メーカーが持っていない技術で、勢力図が一気に変わるかも知れない」(パチンコメーカー関係者)

違法といわれている釘調整に対して、メーカーは釘調整が不要のパチンコ機を開発している、と思われる。電チューでスタートをコントロールする特許はユニバーサルが持っている。それ以外の方法を各メーカーとも考えていることは想像に難くない。

さらにこんな声も聞こえてくる。

「一番危機感を覚えているのは営業ですよ。信用力や資金力のあるホールは誰が売っても一緒。となると営業部隊はゼロになるんではないか、と」(販社関係者)

合弁会社を作った理由は、そんなパチンコ業界だけに留まった話ではないようだ。

「両社ともカジノは運営だけでなく機械作りにも当然関心を持っています。国内でのルール作りやライセンス問題などクリアして行かなければ行けない問題は山積しています。それを1社でやるよりも2社で共有した方がいい。そのための布石ではないでしょうか」(事情通)

2020年の東京オリンピックに間に合わなくなったカジノは、機運はトーンダウンして来たが、メーカーにすれば、パチンコ業界以外の市場も欲しい。ユニバーサルはラスベガへカジノマシンを販売していた実績もある。


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