パチンコ日報

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飲食チェーンが描く新たな出店モデルは木造ホールの転用戦略

ある大手飲食チェーンが意外な物件に目を付け始めている。それは郊外に点在する、木造づくりのホールだ。かつては地域の娯楽拠点として賑わいを見せていたが、遊技人口の減少と共に閉店するケースも増えている。飲食チェーンが注目したのは、この木造ホール特有の「デザイン性」と「広さ」だった。

まず建物の外観。木材をふんだんに使ったナチュラルなデザインは、従来のホールにとは一線を画した。むしろ落ち着いた雰囲気を持ち、飲食店や商業施設としての再利用に適している。

さらに、一から新築する場合と比べて圧倒的に出店コストを抑えられるのも大きな魅力だ。

実際、リサイクルショップ「セカンドストーリート」は既存店舗の活用を基本方針に掲げ、空き店舗を積極的に利用することで出店スピードを加速させている。スクラップ&ビルドを前提とした新築型戦略よりもはるかに合理的で、時代のニーズにも合致している。

木造ホールの多くは500台規模の中規模クラス。広い駐車場もある。

フロア面積としては飲食店単独では持て余す広さがある。そこで飲食チェーンが考えたのは「複合活用」だ。計画によれば、建物の半分をリサイクルショップに貸し出し、残り半分を自社の飲食店舗として利用する。相互送客効果も見込め、来店客にとっても利便性の高い施設となる。

こうした動きの背景には、物件契約の仕組みも関係している。木造ホールの多くは20年の定期借地契約で建設されており、契約満了時には再契約か撤退かを迫られる。

撤退が選ばれれば、その瞬間に空き物件が生まれる。飲食チェーンが狙っているのは、まさにこの「隙間のタイミング」だ。遊技業界が縮小する一方で、外食産業は依然として郊外立地を必要としており、両者の需給バランスが偶然に合致した形といえる。

ホールの跡地活用といえば、これまで繁華街ならドラッグストア、ホテル。立駐付き郊外店なら中古車センターなどがある。

しかし木造建築ならではのデザイン性や、500台クラスの適度な広さが「複合店舗モデル」にマッチしている点は新しい発想だ。

経済アナリストは「飲食+リサイクルショップ」という組み合わせが標準化すれば、空きホール問題の有効な解決策になり得るとの声もある。今後、同様の取り組みが広がれば、閉店ラッシュに悩むホール企業にとっても出口戦略の一つとなる。

パチンコ産業の衰退と、外食・リユース市場の拡大。その狭間で誕生した「木造ホール転用モデル」は、これからの郊外商業の一つのあり方を示唆している。



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正月営業の不文律と一つの嘘で信頼を裏切った社員に下すべき処分とは

ホールにとって正月営業は、一年の中でも最も重要な書き入れ時だ。正社員であれば、この期間は原則として休めない――それは就業規則に明文化されていなくとも、現場では半ば不文律として共有されている。

そんな正月営業期間中、ある社員が「親の容態が悪く、様子を見に行きたいので一日だけ休ませてほしい」と休暇願を出した。

家族の危篤ともなれば、会社としても無下にはできない。上司も事情を汲み、やむなく休暇を認めた。

ところが、その判断が後に大きな波紋を呼ぶことになる。

2日、北関東一帯は積雪に見舞われ、各地でスリップ事故が多発した。その社員も事故を起こし、重傷を負ったのだ。問題は、事故後の状況説明から明らかになった。彼は親の見舞いに行っていたのではなく、友人と遊びに出掛けていたのである。つまり、休暇理由そのものが虚偽だったのだ。

重傷を負った社員には同情すべき点もある。しかし、これに激怒したのがオーナーだった。オーナーは、社員が嘘をつくことを極端なまでに嫌う人物だった。それには、30年ほど前の苦い経験がある。

遅刻や欠勤の理由に小さな嘘を重ねる社員がいた。当初は些細な虚偽に過ぎなかったが、やがて会社の売上金を持ち逃げされるという重大な不正事件に発展したのだ。この一件以来、「嘘をつく人間は不正の温床になる」という考えが、オーナーの中で強く根付いた。

当時であれば、嘘をついた社員は即解雇という判断も珍しくなかった。しかし、現在は労働基準法や判例の積み重ねにより、簡単にクビを切ることはできない。オーナーは弁護士と相談し、法的に可能な範囲で最も厳しい処分を検討しているという。

では、このケースで妥当な処分とは何か。まず、虚偽申告による休暇取得は、服務規律違反に該当する可能性が高い。ただし、業務上の横領や直接的な損害を与えたわけではないため、懲戒解雇はハードルが高い。

一方で、戒告や訓戒だけでは、正月営業という重要局面で人員を欠いた事実や、組織の信頼を損ねた重さに見合わない。

労務士によると、現実的な落としどころとしては、「出勤停止処分(数日~数週間)」や「減給処分」が妥当だという。

加えて、始末書の提出と、今後同様の虚偽があった場合は懲戒解雇もあり得る、という厳重注意を付す。これは、感情的な制裁ではなく、組織としての信頼回復と再発防止を目的とした処分だ。

正月営業を支えるのは、制度よりも信頼である。その信頼を裏切った代償は決して軽くない。今回の処分は、本人にとっても、他の社員にとっても、「嘘の重さ」を改めて突き付けるものになるだろう。



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試作機完成で令和に甦るスマートボールの可能性

現代版スマートボール機の試作品が完成している――そんな情報が飛び込んできた。

日報ではこれまでも、スマートボール復活の可能性について幾度となく取り上げてきた。中でも反響が大きかったのが、いわゆる「裏スマートボール」の存在だ。

ゲーム性自体は至ってのんびりしているにもかかわらず、1玉100円という強烈なレートが、プレイヤーの射幸心を鋭く刺激していた。

日報が推してきた新しいスマートボールが、ついに試作機として姿を現したのである。

詳細はまだ多く語られていないが、盤面の中央には回転するヤクモノが配置され、そこに設けられた5つの穴への入賞数に応じて、5個・10個・15個の玉が払い出される仕組みだという。

極めてシンプルだが、玉の動きと結果が直感的に結びつく構造は、スマートボール本来の魅力を色濃く残している。

とはいえ、現代版として成立させるには、避けて通れない課題がある。それが「貸し玉料」の再設定だ。

パチンコの場合、1分間の発射速度は最大100発に制限されており、4円貸しなら1分間の最大消費額は400円となる。これは長年かけて形成されたバランスであり、遊技としての安心感を担保する基準でもある。

一方、スマートボールはパチンコほどの発射速度を必要としない。仮に1分間50発以内に抑えられるとすれば、理論上は貸し玉料を8円まで引き上げる余地が生まれる。

さらに分かりやすさを重視し、1玉10円、発射速度40発以内と設定すればどうか。500発で5000円、1000発なら1万円。過度ではないが、結果次第では十分に“熱くなれる”数字だ。

これなら適度な射幸心を保ちつつ、短時間でも満足感を得られる遊技として成立する可能性がある。

最大のネックは設置スペースだろう。従来のパチンコ島にそのまま収めることはできず、どうしても場所を取る。

しかし、大阪・新世界では、昭和レトロのスマートボールに若者たちが興じている現実がある。彼らにとって、それは単なる遊技ではなく、体験型の“コンテンツ”だ。懐かしさと新しさが同居するこのジャンルには、まだ掘り起こされていない需要が眠っている。




試作機は、単なる懐古では終わらない。スマートボールは、令和のホールにおける“もう一つの選択肢”として、静かに、しかし確実に可能性を示し始めている。



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昭和が今も生き残る。寸又峡温泉「むかしのパチンコ」が伝える原点

静岡県・寸又峡温泉に、まるで60年前から時間だけが置き去りにされたかのようなパチンコ店が、ひっそりと営業を続けている。その存在が、1月15日放送のNHK「あさイチ」で紹介され、日報としても取り上げないわけにはいかない。

店名は、そのままズバリ「むかしのパチンコ」。潔いばかりのシンプルさだ。

店内に並ぶパチンコ台は、すべて手打ち式。電動ハンドルが正式に認可されたのは昭和47年のことだから、設置されている機械は昭和40年代のものと考えられる。


手打ち式は昭和50年代初頭まで一部で残っていたとはいえ、現役で稼働している姿を見る機会は、皆無と言ってもいい。この時代に青春を過ごした世代は、すでに還暦を越え、喜寿を迎える人も少なくないだろう。この世代にとって、ここは単なる娯楽施設ではなく、昭和へタイムスリップできる場所でもある。

しかも、島構成は立ち島。椅子のないパチンコ店をリアルタイムで知る世代は限られるが、そこには確かに昭和の空気が残っている。玉の音、釘の並び、盤面に向かう客の距離感は、現代のホールとは別世界で、時間が止まったまま昭和が息づいている。


60年前のパチンコ台で営業している以上、当然ながら風営法下のパチンコ営業ではない。遊び方はシンプルで、1回500円を支払って遊技を楽しむだけ。出玉や交換といった概念もなく、チューリップをめがけて玉を弾くことが目的となる。パチンコ博物館に展示されていてもおかしくない台が実際に打てる。それだけで十分な価値がある。

会社の慰安旅行が減り、業界全体が効率や数字に追われる今だからこそ、こうした場所の意味は大きい。温故知新という言葉通り、ホール企業の新入社員研修で訪れてみるのも一考だろう。パチンコが本来、大衆娯楽としてどこから始まったのか。その原点を体感するには、これ以上ない教材となるはずだ。

なお、訪問する際には注意が必要だ。毎日営業しているわけではなく、現在は日曜日の午前10時から午後5時までの限定営業。昭和に会いに行くには、少しだけ予定調整が必要だが、その価値は十分にある。



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丙午の年、ばあちゃんが残した正月のご利益と41連チャン

正月営業のある日の出来事だ。

朝一番、常連客のおばあちゃんがいつものようにホールの自動ドアをくぐってきた。年齢は80歳を超えているが、足取りはしっかりしている。

かつて「丙午生まれの女性は気性が激しく、夫の命を縮める」などという迷信がまことしやかに語られた時代があった。しかし今では、丙午は行動力や突破力に恵まれ、前に進むエネルギーが強まる年として、前向きに捉えられることも多い。時代が変われば、意味づけも変わる。

その“ご利益”が、さっそくおばあちゃんに降りてきたのかもしれない。

4パチ一筋のおばあちゃんが腰を下ろした台で、早々に連チャンが始まった。機種名までは伝わってこなかった。ただ、とにかく当たりが止まらない。箱が積み上がり、周囲の客もちらちらと視線を送る。

打ち始めて2時間ほどが経った頃だった。

連チャンは続いていたが、さすがに80歳の体には堪えてきたのだろう。おばあちゃんは一度手を止め、顔なじみの店長を呼び寄せた。

「ちょっと疲れた。家族に代打ちさせてもいいかい?」

店長は一瞬考えたが、おばあちゃんの年齢と体調、そして家族もまた長年の常連であることを踏まえ、代打ちを認めることにした。形式よりも、現場の判断を優先したのだ。

おばあちゃんはケータイを取り出し、自宅に連絡を入れた。

しばらくして現れたのは、なんと家族5人。まるで正月の親戚集合のようだ。まずは息子がトップバッターとして台に座る。その姿を見届けると、おばあちゃんは「頼んだよ」と一言残し、ホールを後にした。

連チャンは、まだ終わらなかった。

次は嫁さん、さらに時間が経つと最終は孫へと打ち手が交代する。長期戦になるにつれ、他の家族はスロットを打ったりもしたが、勝てずに一人、また一人と帰っていった。

最後まで残ったのは、孫一人だった。

その頃にはホール全体も、この台の存在を知っていた。結果、41連チャン。ホールの歴代最高記録を更新し、出玉は28万円分に達した。

換金の際、孫がそっと店長に声を掛けた。

「おばあちゃんや家族には、20万円勝ったってことにしてもらえませんか」

差額の8万円。つまり、少しだけ“内緒”にしたいというお願いだった。店長は一瞬迷ったが、何も言わずにうなずいた。正月の空気と、家族の事情を飲み込んだ判断だったのかもしれない。

だが、店長の胸中は穏やかではなかった。

41連チャン、28万円分の出玉――それだけの結果を出していれば、いずれ客の口から噂が漏れ伝わる可能性が高い。誰が、いつ、どれだけ出したのか。ホールの中では、そうした話が尾ひれを付けて広がるのは日常茶飯事だ。

「20万円」という数字で話を収めたとしても、周囲の目撃者が黙っている保証はない。
下手をすれば、「あの正月、あの台はとんでもなく出た」という話だけが独り歩きし、別の誤解や憶測を生むこともあり得る。

それでも店長は、あえてそれ以上は何も言わなかった。

正月の一日、常連のおばあちゃんから始まった連チャン劇は、家族の中だけで静かに完結させる――それが、この場で取り得る最善の着地だと判断したからだ。

店長が大事にしたのは、記録ではなく空気だった。


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