パチンコ日報

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パチンコに足りないものそれは頭を使うこと

高校を卒業後、電子専門学校でプログラムを学んだ。コンピューターが徐々に世の中に浸透し始め、プログラマーという職業もまだ発展途上だった時代だ。ソフトウェア開発の奥深さに惹かれ、ひたすらコードを書く日々を送った。卒業後はサラリーマンとして実務経験を積み、やがてフリーのプログラマーとして独立することとなる。

そんな折、ふと舞い込んできたのがパチンコメーカーの仕事だった。ギャンブルとは無縁の生活を送っていたため、最初は戸惑ったが、いざ取り組んでみると、その技術の奥深さに魅了されていった。パチンコは単なる運任せの遊技機ではなく、精密な確率制御と演出技術の融合が求められる世界だった。気がつけば、遊技機メーカーのプログラム開発にどっぷりと浸かることになる。

「あの頃は、コンペ形式で競わせて、優秀なところに丸投げするのが当たり前だった。例えば、『1~2億円出すからやってくれ』なんて話が普通に飛び交っていた。本当にどんぶり勘定だった」と、今振り返ると笑い話のような状況だったという。時には納期が迫り、徹夜続きでコードを書き上げることもあったが、それでもやりがいがあった。

とはいえ、そのおかげでプログラマーとしての仕事は潤い、技術者としても貴重な経験を積むことができた。新台の開発会議では、メーカーの開発陣と熱い議論を交わし、時には斬新なアイデアが採用されることもあった。画期的な演出を組み込んだ台が市場でヒットすると、その反響が直に伝わってくる。自分の書いたコードが遊技機の世界を彩るという実感は、何物にも代えがたい充実感だった。

現在は第一線からは退いたものの、それでも経験豊富なプログラマーの手を求める声は根強い。

「パチンコ業界が20〜30年後にどうなっていようと、もはや私には関係のない年齢になった。とはいえ、いい時期にこの業界に関わることができたのは幸運だった」としみじみ語る。しかし、単に過去を懐かしむだけではなく、育ててもらった業界には今でも恩義を感じているという。

そんなプログラマーだが、意外にもスマホゲームには一切手を出さない。その代わり、家で楽しんでいるのはAI将棋だ。反射神経を競うようなゲーム、例えばテトリスのようなものにはあまり興味がなく、じっくり考えるゲームの方が性に合っている。

「パチンコに足りないのは頭を使うゲーム性だ」と持論を展開する。例えば、将棋の駒の置き方によって点数が決まり、それに応じて玉やメダルが払い出されるようなシステムがあれば、パチンコ業界は新たな可能性を見出せるかも知れない。

確かに、現代のパチンコは演出に凝るあまり、肝心のゲーム性が薄れていると言われることが多い。単なる運任せではなく、戦略的な要素を加味すれば、かつての活気を取り戻せるかも知れない。

パチンコ業界の未来がどうなるかは分からない。しかし、どんぶり勘定の黄金時代を駆け抜けたプログラマーとしては、まだまだこの業界の行く末を見守りたい気持ちがある。そして、もし新たなゲーム性を加味した遊技機が登場するならば、それがどんな進化を遂げるのか、密かに楽しみにしている。



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