パチンコ日報

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なまくら坊主その1

人生は生き残りを賭けるゲームです。

生き残る者と淘汰される者。生き残る者にはラッキーがありますが、淘汰される者にアンラッキーがありません。悪い結果には必ず悪くなる、つまり淘汰されて店を畳むようなことになる原因が必ずあり、ついてなかった、運が悪かったというアンラッキーは無いのです。

この地球上に現状維持はなく、上に向かうか下に向かうかの二つに一つしかありません。

小さな成功を収めそこで努力をやめてしまえば、あとは下に向かう道しかないという理屈です。それではどのような状況になれば人間は上に向かい、下に向かうのでしょうか。

キーワードは謙虚と傲慢です。この二つは表向きの姿勢や態度のことではなく、内面に隠れた心の状態を指します。

今まで努力してそれなりの成功を収めた者があっというのまに奈落のそこに落ちる。よくあるお話ですが、そこにはある特徴を見ることができます。

傲慢さです。

傲慢の怖いところは、本人にその自覚がないことです。表向きは腰が低く愛想も良い人だと評判の人であっても、心が傲慢な状態にあると結果が伴いません。

人の話を聞こうとはするのですが、自身にその言葉が入ってこないのです。これはその人が悪い悪くないという話ではなく、普段の習慣がそうさせるのです。

心が傲慢になる→人の話が入ってこない→学べない=成長できない

さらに厄介なのは「人間はレベルの近い人と出会いやすい」という現象です。

その人の質が低下すると同等か、さらに質の低い人と出会ってしまうのです。質の低い人にはどうでもいい情報が流れ込み、悪い方向へと行きがちになります。だからやれることを淡々とやり続け本分を全うすることが大事ですよ。いいですか山田さん。だからああしろ、こうしろと言っているのではありませんよ。受け取り方は自由ですから。

自らをなまくら坊主と言って豪快に笑い飛ばすその人の教えは、今も私の心に根付いています。

堅苦しい記事になりました。すみません、次回もこの続きを書きます。



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選別と淘汰の基準

現在パチンコ店は8000店舗を切り、3年以内には6000店舗になるだろうという噂話を聞きました。正確な数字はともかくパチンコ店舗が減少傾向にあることは周知の事実ですから、企業を存続させる為にある基準を設けなければならないでしょう。

その基準とは淘汰されるか否かというふるい落としの分水嶺を正確に捉えることです。これを選別と表現したわけですが、簡単に言えばどのようなスタイルのお店が淘汰され、生かされるのかということです。

ある本で読んだのですが、地球上の生物の中で噂話に行動を左右されるのは人間だけだと書いてありました。妙に納得してしまった私ですが、他の動物は自分が生きるために目の前にある食物を捕食して生きようとします。しかし近来の人間は自分が生きていくための情報を必要とし、その真偽も確かめず行動してしまう傾向にあります。

例えば企業が生き永らえようとするあまり、数多くの情報を求めその情報に踊らされあまり良くない結果を招いてしまうケースもままあります。こんなことを書くと、それは情報弱者が言う負け犬の遠吠えだ、などと批判される方もいらっしゃるでしょうが、私はそう思いません。

今、企業にとって必要な情報とはお客さんがどれくらい入っていて、売上がいくらで利益がいくら、そして企業存続のためにあとお金がいくら必要で、今の財務状況がどのようなことを知ること。そして問題があれば真っ先に解決に向けた行動を取ること以外にありません。
業界の店舗数がどうなろうともそんなことはあまり重要ではありません。今、うちのお店はどうなっているのかを知ることが大切なのです。一言で言えば簡単そうに思えるでしょうが、財務状況はどのように構成されているのか。大きくは銀行とのやり取りから始まり、小さくは日々の売り上げの構成分子である釘の状態はどうであるのか、まで正確に知る必要があるのです。

一方ではビジョン無くして企業の成長はない、などとおっしゃる方もいますが、商いにおいては、特に現在のパチンコ業界の環境を見れば、ビジョンより今日明日の営業指数を分析することの方がはるかに成果を生み出すことでしょう。

人間と他の動物では脳みその構造や大きさに違いがあるからでしょうが、生きるために狩りをする。そして食べて生きる、という非常にシンプルな思考も時には大切なのではないでしょうか。

ホールで働く人々はビジョンに感銘している暇はなく、自分の営みを安定させ豊かにするため日々口をつぐみながら夜遅くまで仕事をされています。だから彼らを応援するのです。理屈理論より行動している人たちを私は尊敬して止みません。



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上限スタートの値はいくつ?

今日はホームページを通して質問がありましたので、少し書いてみたいと思います。

「機種ごとに違うスタートの上限値はどれくらいが良いのでしょうか?」と言う内容でした。
元来私は営業コンサルタント業務をしませんから数値に関して多くを語りません。

しかし基本的な考え方としてスタートの値は使って良いスタート帯と使ってはいけないスタート帯がある事を踏まえておくべきです。

一つ目はある値以上に回しても稼動上昇につながらない。これは使える上限値のことを言います。もう一つはある値を下回ると極端に稼動が落ちる。同様に使える値の下限値を示します。

俗に前者を利益のロス、後者を稼動のロスと呼びます。現場の管理職の方々は結構な割合でダイコクのS I Sデータを参考にされているようですが、一つの目安を知ると言う点においては良いことと思います。

しかし全国の平均データが自店の状況にマッチしているかと言うとそこは疑問が生じますね。現にスタートの上限値と下限値は幾らかと質問するとまず答えることができない場合が多いです。中には分岐スタートは〇〇です、と答える方がいますが、それはそれ以上回すとお店が赤字になると言う一方的なデータになりがちなので私はあまり参考にしません。

同様に大当たりの確率も各店に独特の流れがあり、同じチェーン店で同時期に導入した機械にもその癖みたいなものが生じるものです。もし私が現場で営業コンサルタントをするとしたなら、何を最初に見るか?ダイコク用語でいうところのT Yの値です。

T Yとは大当たりが始まってから最後の時短などが終わった時点での総差玉を指すのですが(厳密には初当たり回数分の  総差玉を初当たり回数で割った平均数値)この数値がその機械のポテンシャルを決定づけます。

T Yは連チャン率とも言い換えることができます。同じ1/319の機械でもT Yの値には差があります。この値を見ずして通常時のスタートを決める事はできません。

因みにユニコーンと慶次のT Y値は4500個くらいでほぼ同数でした(あるお店のデータから)が、一般的な印象としてユニコーンの方がT Y即ち連チャンするのではないかと思われがちですが、それは少し錯覚している部分があります。同じ10000個を吐き出すのにかかる時間が慶次よりユニコーンの方が速いので印象としてはユニコーンが連チャンし易いと言うイメージが先行してしまうのでしょう。

話はそれましたが、「スタートの上限値は?」の答えは「自分で決めてください」です。

諸々のデータを照合して自店の傾向を探り対策を練る。ここまでは机の上でできる作業です。
そして一番大切なことははじき出された数値を思い通りに操ることができる技術を持つということです。理論やその値だけでは顧客の支持をいただく事はできませんから。




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営業時間短縮は新潮流?

つい先日のことです。知人から「加古川に営業時間を10時から18時までとするパチンコ店が近々営業を開始するらしい」との情報がありました。私は裏をとっていないのでことの真偽についてはわかりません。ただ、その発想は面白いとは感じました。

と同時に11年前の3月、東日本大震災直後のパチンコ店が営業を続ける是非についてバッシングがあったことを思い出しました。その時私は似た様な事を考えていたのです。何故パチンコ店の営業時間は9時や10時から始まり23時に終了するのだろうか、と。

こんなご時世だから正午に開店し20時くらいに終了にすれば、電気代も節約できるし、人件費だって大幅に節約できる。そんなお店が増えれば、世間で騒がれている諸々の問題も少しは緩和されるだろうから、そうしたら良いのに。
などと手前勝手且つ無責任な妄想をしていたのです。

私の妄想はともかく、10時〜18時の営業がうまくいくかどうかは誰にも分かりませんが、これを成功させるにはかなりの時間と労力が必要とされるのではなかろうかと予想されます。

そして確固たる思想がそこにあるかどうか、ですね。以前から申し上げていますが、商いには思想が必要です。思想無くして繁盛なしだと思うのです。ただしその思想は御都合主義でなく真に顧客の為になるものであること。それは一過性のものでなく、信念を持ち続けることができるほどのものであること。という二つの点を踏まえているという点がポイントになるでしょう。

ジリ貧になったパチンコ業界が顧客の信頼と支持を復活させるための覚悟があり、その思いを突き詰めた結果が新たな時間形態に結びついたのであれば、私にできる事はほとんど何もありませんが大いに応援したいです。パチンコ店が営利主義に走るばかりでなく、商いのあり方を再認識する。そして新たなやり方を模索し、勇気を持って実行する。素晴らしいと思います。

どの様に変われば良いと言う方程式や、ウルトラC的な技はこの世に存在しませんが、それでもパチンコ業界は変わらなければならないと私は思います。私のような者がいつまでも「釘だ、釘だ」などと言っている時代は早く終わるべきなのです。

博打をやらせるのならそれに特化すればいいし、海系を中心に遊んでもらいたいと言うのであればこちらもそれに特化すればいいのです。今までは老若男女全てがパチンコ屋さんのお客さんでしたが、マーケティングの定石通りにこんなお客さんに来て欲しいというセグメント(ターゲティング)を明確に設定するやり方もありだと思うのです。私はそのお店が繁盛され、成功されることを期待してやみません。


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やれることをやる

つい先日のことでした。とあるホールの社長さんから「店長が突然辞めてしまい、後任の主任に釘を教えて欲しい」というご連絡がありました。これは以前からもままあるケースなのですが、お店にとっては一大事です。釘は一朝一夕には成り立ちません。

自己研鑽と工夫、失敗と成功を繰り返しながら身につくものです。しかもほとんどの方々が釘のメカニズムを知らないで業務にあたるのですから、その苦労は火を見るより明らかでしょう。

私はいつでも社員の育成について考えています。ただそれが大切であることは理解しているものの優先順位が後手に回ってしまう。そのようなお話を電話口で聞きました。

ある程度のことを手取り足取り教えることは可能です。しかし「わかる」と「できる」とでは大きな違いがあります。例えば新台を導入する際、メーカーさんからホールさんに送られてくる取扱説明書があります。ここには全ての釘の上下角度が記載されています。そしてそれを実際に測定してみますと微細なずれがあるのです。

ベニヤ時代に比べればその精度は格段に高まっているものの、それでもバラツキがあるのです。そのバラツキがスタートの数値やスランプに影響を及ぼすわけですから当然のように諸元表通りに戻さなければなりません。問題はそれを知らない。知っていてもどうしていいものかがよくわからない。という点にあります。

加えて最近の機械は釘の本数がとても少ないです。その理由で打たれている釘を諸元表通りにしておかないと必ずスランプを呼び起こします。逆を言えば少ない釘をきちんと管理していれば安定した状態でお客さんにお披露目することができるのです。

当たり前のことを私は淡々と電話口で申し伝えました。おそらくその社長さんにとってとても退屈な話だったと思います。それを示すかのように「私は釘のことは何も知らないから、そんなことよりうちの主任をできるだけ早く一人前にしてください」という言葉が返ってきました。私にとってこれは想定内の反応です。何故なら店長が辞めてその代わりの人材がいないという状況が全てを物語っていますから。

実はそのような問題を抱えていらっしゃる企業さんは少なくありません。こういうことを書くとまた「それだからダメなんだ!」という向きの言葉が出てくると思いますが、私は私を必要としていただけるなら最善を尽くして協力をさせていただきます。ただそれだけです。

オーナーの思想は私にあまり関係ありません。それを知ったところで何の問題解決にもならないからです。やれることをやる。これから会う主任さんの成長に対して自分はどこまで協力できるのか。今はそれしかありません。


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