元スロ専店長。社員やアルバイトも管理してきた。採用する際のポイントになるのがギャンブルなどで作った借金があるかどうか。多重債務者の場合はゴトの手引きに走るケースがあるからだ。
あるとき、スタッフ宛に不審な電話が2度ほどあった。ピン!ときた。
「お前、借金があるんちゃうか?」と問い詰めるとやはりサラ金に借金があることを認めた。
「面接であれだけ借金があるかどうか聞いたのに、嘘をついたので、今日でクビじゃ! 今日までの給料は払ってやるから、鍵を返して出て行け!」
多重債務者のリストは闇の世界で流通している。そこには職業なども明記されている。このリストを元に、ゴト師グループはホール従業員に近づき、飲み食いさせ、時には抱かせ、内部協力者に仕立て上げる。「借金をチャラにしてやる」とでもいわれれば、簡単に落ちる。
業界では今、人材紹介なども盛んに行われているが、前職調査ぐらいが関の山で、多重債務者かどうかはプライバシーの問題もあるから、という理由でどこも調査していない。
そういう状況で多重債務者かどうかを調べている人材紹介会社がある。紹介を看板に掲げている以上、変な人材を紹介してホールに迷惑をかけては会社の信用問題にもなるからだ。
ゴト師よりも怖い内部協力者が多い実態を考えれば当たり前のことなのだが、その部分が見事に欠落している。
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