環境が変わるのは早かった。
社員は常に戦々恐々。無気力だったスタッフは徐々に積極性を持ち始めた。
今まで優遇(?)されていたスタッフは、後ろ盾を無くして背中を丸めている。
多少宗教じみているとは思うが、今考えられるベストを行ったつもり。
だが、新しい統治者の登場には多少の演出は必要。ドラスティックであればあるほどインパクトは強い。時間が無いので強行的に誤魔化すためでもあるが。
程なくして社員に対してヒアリングを行った。
近況を聞いてみた。
「どうしてアルバイトにこちらから挨拶をしなければいけないのか」
「アルバイトへの口調を注意されるのでやりにくい」
そう、文化作りの手始めは「挨拶」。それも社員から率先するように厳命した。そして、勤務中の口のきき方も上から言う事を禁じた。
困惑している様子。ここで始めて種明かしをする。
「いいですか、アルバイトはお客様なんです」
「えっ!」
社員3名が目を剥いた。久しぶりの感情表現である。
と言うのも私が師匠から教わった最も共感できる概念の一つで、(当然自分テイストにはなっているが)遊技客=顧客、業者など=顧客、スタッフ=顧客なのである。
便宜上お客様とは呼ぶが、その顧客の中に優良客と不良客がいる。その見極めを行い、対応していく、という考え方。
遊技客にも業者にもスタッフにも同じように考えるので、頭から甘やかすという意味ではない。
アルバイトは、特に労働環境で離職を考える。遊技客も同じ。業者も同じ。
その組織に必要であれば、新台やイベント、サー ビスでつなぎ止める必要がある。
アルバイトへは福利厚生や情操教育。業者へは支払条件や、無理を言わないなど。
現状は違う。アルバイトには上から命令。逆らえば「お前には責任がないのか」
業者にも居丈高。
「そんな事じゃ困るんだよね!」
「こっちは金払っているんだ」
そんな事では誰にも助けて貰えない。
我々の施策が無力化しないよう、「洗脳」は続く。
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