パチンコ日報

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常連のおじいちゃんが認知症で景品を万引き

ホールの常連客のおじいちゃんが、従業員の目の前で景品のお菓子を2個ポケットに入れて、店を出て行こうとした。



従業員はすぐにおじいちゃんに声を掛けた。



「今ポケットの中に入れたものを出してもらえますか?」



声を掛けられて我に返ったおじいちゃんは「すまん、すまん」と平謝りだった。



ホールは常連客でもあるのでコトを荒立てることなく、厳重注意だけにした。



家に帰っておじいちゃんは、お菓子を万引きしたことを家族に話し「恥ずかしくて2度と行けない」と寂しそうに語った。



おじいちゃんはおカネを持っているので、今でも4円パチンコを打ってくれる上客だったが、このところ認知症にかかり、薬も飲んでいる。症状は中程度だという。



外見や服装は極普通だった。ホール側は常連のおじいちゃんが認知症にかかっているとは知る由もなかった。



最近、スーパーでも万引きするお年寄りが急増して社会問題になっている。年金受給の一人暮らしのお年寄りの中には、おカネに困って万引きするケースもあるが、このおじいちゃんのように認知症からの万引きも結構ある。本人はレジを通ったつもりでいる。認知症だから何度も万引きを繰り返してしまう。



店長は自店で万引きを掴まえるのは初めての経験だった。



その日の夜、おじいちゃんの家族から店長宛に電話が入った。



「おじいちゃんは万引きしたことを非常に反省して、行くのを恥ずかしがっています。でも、今日あったことは明日には忘れているので、またお伺いすると思いますが、遊ばせてやってください。また、万引きしたらすぐに電話してください」と娘さんがケータイ番号を伝えてきた。



このホールの客層はお年寄りの比率が極めて高く、おじいちゃんのような認知症予備軍がたくさんいることに一抹の不安を覚えた。



このホールに限ったことではない。パチンコ客はお年寄りの比率が極めて高いのが業界の特徴でもある。



ここ何年か前から、お年寄りには不動の人気機種だった海シリーズやジャグラーの稼働が落ちてきている、という。機種の出来不出来という理由もあるかもしれないが、それ以上に海やジャグラーを支えていたお年寄りが年々鬼籍に入っているという一面も大きな原因であることが考えられる。



今のパチンコを支えてくれているお年寄りがいなくなる5年、10年後を考えると打開策は新規ユーザーの開拓しかないことは、業界の首脳陣も重々分かっているが、その具体策がなかなか出てこない。



一旦、今の業界をリセットしないと新規開拓は難しいぐらいカネのかかる業界になっている。





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