パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

新規事業するにも外部の血を入れるのを嫌がっては解決しない

ホール社員のセカンドキャリアが問題になっているように、ホール企業もパチンコ経営だけの一本足打法では将来不安があるために、新規事業で第二、第三の柱を立てることが課題になっている。

実際、果敢にチャレンジしているホール企業は多々あるが、成功を収めているケースとなるとあまり聞くことがない。理由は簡単だ。新規事業開拓の人材というかプロフェショナルが社内にはいないからだ。

ホール現場を経験して本社に上がって来るが、皆、ホール運営以外の経験則がないため、まずは手堅いところでFCに加盟して、そこから学んでいくというのがスタンダードだ。

あるホール企業は新規事業を始めるに当たり、人材をヘッドハンティング会社へ依頼した。その道のプロを引き抜いた方が結果を出すのも早いからだ。

ヘッドハンティング会社が目星をつけたのは超一流企業などで数々のプロジェクトを成功させている人物だった。

ホール企業が欲しがっている人材にドンピシャだった。ホール企業に興味があるかどうか確認したら、「会ってみましょう」ということになった。

ヘッドハンティング会社はマッチングさせることにした。

ホールオーナーは20年後を見据えたビジョンを語り、そのためにはどうしてもホール以外の柱が欲しいことを訴えた。

で、相手の希望年俸は5000万円だった。

その金額を聞いた瞬間、オーナーの顔色が変わったことをヘッドハンティング会社の担当者は見逃さなかった。

担当者は経験上、直感で「今回の話は流れた」と思った。

後日、その予感は当たることになる。

ネックは5000万円の年俸だったが、オーナーからすると払えない金額ではなかった。自らが会長に就任して自分が社長で取って報酬から払えばわけない金額だった。

ところが反対したのは親族というか社長の子息たちだった。自分たちよりも年俸が高いことが気に食わなかった。それで外部の血を入れることにも猛反対した。

「これはパチンコ業界に限ったことではなく、同族経営の会社は外の血が入ることを特に嫌がる。子供も説得できない会社は現状から脱皮することはできない。売り上げが低迷していた老舗和菓子店が、若いパテシエを社長に迎い入れ、和菓子と洋菓子を融合させた新商品を次々に売り出して成功している」(ヘッドハンティング会社関係者)

これは新規事業とは別案件。商品開発力でV字回復したケースでもあるが、パチンコ店における商品開発とは何かを考える必要がある。

現状のパチンコ店は一種のセレクトショップに近いものがある。海外などでも人気のある商品を取り揃えるセレクトショップは、珍しいものは売れていたが、今はネットで海外のものでも買えるようになったので、苦境に立たされている。

同じ機械が全国どこのパチンコ店にも設置されていては、差別化は図れない。パチンコ店もセレクトショップであることを自覚すれば、問題解決の糸口も自ずと見えてくる。



人気ブログランキングへあなたのポチっ♪が業界を変える

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。
記事一覧

コメント[ コメント記入欄を表示 ]

コメントする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です