レイオフが定着しているアメリカでは、業績悪化で人件費の削減のために一時的に解雇される。
では、アメリカでレイオフになった人たちはどうしているのか?
当然、再就職先を探すわけだが、前職と同業種の仕事から探す。あの世界的企業であるMetaが1000人以上のエンジニアをレイオフした時は、80%は次のエンジニア職が見つかっている。Metaのエンジニアであれば、かなりのスキルを持っているからだ。それでも仕事が見つからなければ、希望給料を下げて範囲を広げることになる。
問題は仕事ができない中高年だ。大卒でも真っ先にレイオフの対象になる。で、彼らは最低賃金のレジ打ちやファストフード店の仕事に流れる。元エンジニアであっても、ソーラーパネルの取り付けの肉体労働に従事することもある。
それすらもできなければ、ホームレスやドラッグ中毒になったりする。アメリカの病巣でもある。
ここで元ホール社員のセカンドキャリアの事例を紹介しよう。
ホールを退職して去年夏から始めたのがだんご屋だ。
店舗は1坪ほど。
インバウンドで賑わう場所に店舗を構えている。
1本50円のだんこを仕入れ、これに90円乗せて、160円で販売しているのだが、1日で600本ほどが完売する。
1日の売り上げは9万6000円。粗利5万4000円也。
家賃を引いても月に100万円近い利益を出しているのだから素晴らしい。
インバウンド需要に完全に乗っている。
だんこ屋に興味を持ったのは元ボクサーの輪島功一が始めた「輪島のだんご」。今でも店はある。
母親がテレビで紹介されていた輪島の店を見て「あんただってできるでしょう」の一言に火が付いた。
全国のだんご屋を巡りから始めた。だんご屋は大当たりはしないが、ハズレが少ないことが分かった。
その過程で後継ぎがいないだんご屋に巡り合った。今は、そこからだんごを仕入れて販売しているわけだが、いずれ、後継ぎとして買収することになっている。
実際、やってみて、だんごを一から自分で作るよりも、出来上がったものを売る方が効率がいいことも分かった。
インバウンドで溢れる観光地ということだが、そこは企業秘密。相当いい場所をみつけたようだ。
そういう場所だから普通なら50円のだんごが160円でも売れるわけだ。
ホール社員からのセカンドキャリアの成功事例だった。

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