ビジネスシーンで活用されるようになったビッグデータを最初に商売につなげたのはアメリカの発想だった。大手IT企業やビッグデータのサービス事業者が、政府機関や企業顧客などに対して、将来的なロードマップや市場予測に関する製品やサービスを積極的に提供している。
日本で最初に目を付けたのはTポイントカードだった。所有者は7000万人以上で日本人の2人に1人が持っていることになる。
Tポイントカードから商品の「購入日時・場所・品目」などを詳細に知ることが可能になる。また、1つのIDで管理しているため週間・月間・年間など特定期間内にどれだけの購買があったのかをみることもできる。カテゴリを超えた併買や、業態を超えた併買を分析することも可能だ。
ガストの活用事例では、顧客の注文したメニューを「トライアル」と「リピート」という2軸に分け、それぞれのメニューの注文傾向を分析している。この分析によって、メニューの今後を決める判断の指針にしている。
日本人にはアメリカ人のようにデータをおカネに変える発想がなかったついでに、QRコードももったいないことになっている。
今やコンビニなどの電子決済で欠かせない技術と言えばQRコードだ。これは30年ほど前にデンソーの技術者が開発したものだ。それまで主流だったバーコードでは取り扱える情報量が少ないために限界が来ると予見し、情報量が多くて、高速で情報を読み取れる二次元コードの開発を思い立つ。
特許は誰でも使えるように公開したため、世界中の様々なシーンでQRコードが使えるようになった。特許を公開したデンソーにしても当初は、QRコードを読み取るスキャナーを販売することに主眼を置いていたようだ。さすがに四半世紀後、電子決済分野まで活用することは予見できていなかったと思われる。これで特許使用料を取っていたらすごいことになっていた…。
日本人特有の奥深しさとでも言うのだろうか。それが時としてはガラパゴス化を招いてしまう。ガラパゴス化とは、市場が外界から隔絶された環境下で独自の発展を遂げ、その結果として世界標準の流れからかけ離れていく状態を揶揄する表現である。 ガラパゴス化という表現は、2008年のはじめに、ドコモのiモードを形容するものとして登場した。
ガラパゴス化はパチンコ業界にも当て嵌まる。
とある大学の教授はこう指摘する。
「パチンコは世界に出るチャンスを失った。そのタイミングは世界の社会が成熟していない時だった。フィーバー機のようなギャンブル機ではなく、遊技としてのパチンコだったら世界に広まっていた。台湾や韓国には日本のシステムをそのまま持って行ったから規制されてしまった。東南アジア各国にパチンコがあるチャンスを逃した」
海外へ飛び出す思考がゼロではなかったが、その後はギャンブル化とサラ金が後押しとなって国内市場は成長していった。海外志向も遠い過去のものとなって行く。しかし、サラ金規制が入ると同時にパチンコ業界は縮小の一途をたどる。
もっと早い時期に遊技で海外に進出していたら、今見える風景は変っていた、ということであるが、今さらこんなことを言っても、後の祭りだ。
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