ここでいう生活導線を改めて確認してみよう。
例①…お客様が朝目覚めて→仕事場に向かい→アフター5にパチンコ店へ向かう→遊技したあと→帰宅する。
例②…日曜の朝お客様が目覚める→朝食を済ませてパチンコ店に行こうと思う→家を出て車に乗る→パチンコ店に向かう→遊技したあと→帰宅する。
この過程をパチンコにおける生活導線と呼ぶことにする。
コンビニやスーパーが新規開店する際、その地域のお客様の導線を非常に詳しく調べて入念に開店準備することはご存知だろうか。
ファーストフードの場合もそうだ。M社の担当者のPCの中には導線分析ソフトが入っている。
都内の地下鉄乗り場。出口調査で全ての人の流れや人数を調査して、ソフトに入力する。
また競合店舗に入店する客の導線も調査する。それら全てを入力してから、利益の見込める店舗が開店可能か判断する。
昔のパチンコ店新規開店の場合、駅前店ならその駅の乗降客数程度で判断していた。
しかし今は、お客様の導線まで検討しなくてはならない時代なのだ。
昔は時間潰しにパチンコする時代だったが、今はネットカフェや低価格コーヒー店で時間を潰す。
だからこそ「人の流れを自店舗に向かわせる=自店舗に生活導線を向ける」戦略が必要な時代なのだ。
それなのに!!!超大手チェーンの責任者は、当時はそこまで調査しないで店舗数の拡大を図っていた。
同業の既存パチンコ店舗物件の情報が入れば、現地調査をそれほどしないで買う。
その結果、以前のパチンコ店舗と変わらない稼動しか得られてない店舗もある。
売り上げや利益の差が出ている大手の違いは、その辺りが違うのか?
お客様の生活導線を獲得するための話に戻そう。
分かりやすい言葉にするとこんな具合だ。
*自店舗にお客様を向かわせるための仕掛けを考える
*自店舗の常連客が自店舗まで来るまでの経過経路を知る
*他店舗の常連の生活導線の観察
*地元のランドマークを知る
これらを総合的観点から見直すのが基本である。
4円営業店舗が稼動低下により1円を導入したりしても、効果が上がらないケースが散見される。
効果が上がらない原因の一つとして考えられるのが、その店舗への生活導線が細いからなのだ。
4円店に1円を導入したところで、自店舗内ユーザーを4円から1円に移動させているケースが少なくない。
稼動がある線を下回った時、この様な現象が起き、高い効果が出ない。
1円導入の成功は、稼動がある程度保てていて初めて効果が出るケースが多い。
また1円導入直後は、お客様が遊べる感覚を充分に持たせることはいうまでもない。
極端な例だが、お客様を競合店に大半獲られて、自店舗が閑古の時に中途半端な1円導入をしてもお客様の集客は難しい。
お客様が「いない」、「来ない」、「少ない」状況のままでは新装開店してもお客様の来店は限定される。
つまり、ある程度の稼動が戦略を練る上での分岐点となる。その稼動の分岐点は、環境によって違う。
お客様の生活導線を自店舗に向かわせる戦略を練ってから1円導入をするのとしないのとでは、成果が全然違ってくる。
これは、不振店の再生にも同じことがいえる。
続く
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