以前の寄稿で回収していない内容、エヴァのスランプの原因について進めていきたいと思います。
エヴァのスランプの原因として、考えていたのはゲージ構成だけではありませんでした。
私が考えるのは役モノの存在です。
役モノと言っても、ステージからの入賞率による個体差だけではなく、共通のマイナスポイントと言えるのが、命真上の盤面にあって左右からの玉に接触する機会の多い役モノの存在です。
以前の寄稿(ゲージ論その2)で根元と手前を揃えることを推奨しましたが、命の面積が揃っていてもマイナスポイント=根元の上に役物があるために、命に入る有効面積が小さくなり、ヘソに絡みづらく入賞しにくいといった状態になります。
もちろん、全台同じ役モノがついているのですが、均一な盤面に比べ、材質の違う起伏の伴う役モノが、命の真上にせり出している訳ですから、そこへの当たり方から来る影響は大きいと思います。
最近の機械では、命上の役モノがせり出している(入賞面積が小さくなる)タイプが多く、それが要因で命に絡む、入賞する前に役モノに当たって微妙な変化を生みだしています。
肉眼で見れば命付近に寄ってきている玉が、命のピッチが大きくても入らないといった状況は、遊技者ならおわかりいただけるでしょう。
これは調整者の意図(もしかするとメーカーも)と反するスランプと言えるのではないでしょうか。
余談になりますが、機械寿命が長い一昔前には、命間の盤面がすり減っている台が見られました。
当時の2円50銭の交換では、7&13のセブン機は、S5.6回前後のの調整が多かったと記憶しておりますが、スタートは変わらずとも段々ゲージが小さくなっていくのが当たり前でした。
各部材の材質の関係もありますが、釘がすり減るといった現象と、盤面の状態(摩耗・汚れ)が、ピッチ以上に影響していたのです。
今回のエヴァはその形状から、影響が特に大きいように思いました。
役モノ+面積の違いを踏まえず調整した場合では、導入時のバラツキの大きさ(ロス)は、余分な負担に跳ね返ってしまいます。
画像は役ものを取った状態ですが、命上のスペースを見るとその影響の大きさが解るかと思います(調整者は命まわりを役ものに沿って、玉ゲージをあてていくと解りやすいです)。


この場を借りてメーカー様にお願いしたいのは、命上の部分の役もの設計は、命面積とその周辺の釘を活かすものをお願いしたいと思います。
海シリーズで言えば地中海などは、命上の部分を凹ますなど工夫しており、命まわりのスランプは少ない(他の部分のスランプ要素は大きいですが)とも言えますので、ぜひご検討いただきたいと思います。



非常に参考になります。
目から鱗です。
風車上2本目ピッチの件、
当店でも見習ってアグネス新台時に実施したところ
分間スタートコンマ1前後の誤差内でビシっと揃いました。
釘調整に関しては、一般的な参考書などもあるはずもなく
勉強する機会はなかなか少ないのですが
数珠様の寄稿をはじめ、パチンコ日報のおかげで全く新しい知識に触れさせていただいています。
非常に実用的な内容であり、勉強になります。
ありがとうございます!m(_ _)m
ピンバック: ア太郎
元店長がこの記事を推薦してました
http://gocats.exblog.jp/13783642/
参考になります
ピンバック: 柿の種
ア太郎さん柿の種さん(元店長さんも)コメント有難うございます。
私は視力低下から全盛期の調整力は過ぎておりますが、厳しいご時世、拙い経験を皆様に活用していただければと思います。
しぶとい現役(笑)ならではの、続編も宜しくお願い致します。
ピンバック: 数珠