パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

人材を育てなかった末路

ホール企業の倒産ニュースはここ暫く聞くこともなかったが、久しぶりにメディアの載ったのが以下の記事だ。



不景気.comより



静岡県浜松市に本拠を置くパチンコ店経営の「アドバンス」は、10月31日付で静岡地方裁判所浜松支部へ自己破産を申請し倒産したことが明らかになりました。



1974年に設立の同社は、静岡県西部を中心に三重県などでパチンコ店の経営を手掛け、ピーク期には27店舗を展開するなど事業を拡大していました。



しかし、規制強化に伴うパチンコ人口の減少や他店との競争激化で業績が悪化すると、不採算店の閉鎖による生き残りを目指したものの、過去の借入金が資金繰りを逼迫したため、これ以上の事業継続は困難と判断し今回の措置に至ったようです。



帝国データバンクおよび東京商工リサーチによると、負債総額は約46億円の見通しです。



以上



負債総額はそんなに驚く金額ではないが、最盛期には27店舗のチェーン店を経営していた、ということには地場では中堅クラスだったはずだ。どこで歯車が狂ったのか知る由もないが、ニュースにこそならないがひっそりとホールを畳むケースはこれからもっと増えてくる予感がする。



それが“手仕舞いコンサル”という新たなビジネスだ。



そのホールは北関東にある。



前出のアドバンスのように全盛期には店舗数もあったが、現在は250台規模のホールを2店舗残すのみとなっている。



建物は築30年以上経つ代物で老朽化が激しい。



1パチを始めたころは、それなりに集客を図かれたが、今は1パチの稼働も振るわず4900稼働まで落ち込んでいる。



故障した機械は修理せずにそのまま放置。椅子も破れて張替えしなければいけないようなものを使っている。



田舎なので暇つぶしに来る地元のお年寄りが多かったのだが、1パチで利益を取るために釘を閉めた結果が、現在の稼働だ。



借金がなければ、すぐに店じまいもできるのだが、経営の多角化で飲食店に手を出したが、ことごとく失敗。焼肉チェーンもやっていたが狂牛病問題で、客足が激減し、そのときの借金を抱えている。



オーナーは80代で、息子はいるもののパチンコ業界とは別の世界で生きていて、古ぼけたパチンコ店を継ぐ気は毛頭ない。



土地は2000坪以上はあるものの、回りは田畑が広がる。この土地でマンションを建てたり、スーパーにしたりという場所でもないので、資産価値もあまりない。



今さら借金して店を大改装して再スタートする気力はオーナーには残っていない。



人材を育ててこなかったので、オーナーの右腕もいない。



こうした店舗の資産を売却しながら、金融機関と交渉しながら、できるだけ借金を減らし、手仕舞いさせる…。



こんな末路を辿らないようにするためにも、ホールがすることは新台導入に血道を上げることではなく、機械よりも何倍も利益を生み出すための人材に投資することだ。





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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. この記事は、

    全ての業種に言える事ですよね。



    しかし役立つ人材なんてなかなかいませんよ。



    今の日本がそれを物語ってます。



    リバティコンチ  »このコメントに返信
  2. ピンバック: リバティコンチ

  3. 裸の王様の末路・・・

    “手仕舞い”は平易に言えば閉店・閉業。

    手仕舞いコンサル、騙しの悪徳商法をやらない債務整理屋さん?



    そんな整理屋さんが産業を跋扈する。

    それは斜陽産業の“極み”みたいな現象ですネ。



    劉備玄徳には諸葛亮孔明が。

    豊臣秀吉には黒田官兵衛が。

    石原裕次郎には小林正彦が。

    宮崎駿には鈴木敏夫が。

    NHK大河ドラマではないが、やはり軍師は必要です。



    せめて、右腕左腕くらいまでは・・。



    悠久の歴史の中で繰り返されてきたこと。

    それは、独裁者は悲惨な末路を辿ると云うこと。



    今のうちに“裸の王様”から脱却されておかれた方が賢明かと。

    人罪は持てど人財は持たず・・、と云う寂しいオーナーさん方・・。
    蜻蛉の親爺  »このコメントに返信
  4. ピンバック: 蜻蛉の親爺

  5. 喫煙騒音と職場環境は最悪レベル

    喫煙ホールであれば、喫煙騒音と職場環境は最悪レベルです。



    職場環境の改善が無ければいい人材が入る可能性は極めて低いでしょう。

    また社会的評判が低いままではやはり厳しい。



    東京ディズニーリゾートは同じレジャーでもなり手山ほどいるそうです。

    分煙化は必須でしょう。
    元ヘビーユーザー  »このコメントに返信
  6. ピンバック: 元ヘビーユーザー

  7. Unknown

    そんな人材“居ない”



    すでにここから間違いが始まっている気がします

    人材を“作って来なかったツケ”が題材では?





    日本人は漁をするにも先々を考えて魚を根絶やしにしない知恵と良識と工夫を凝らして来ました。



    総てに感謝の気持ちを持ちたいものです
    半年ROM雄  »このコメントに返信
  8. ピンバック: 半年ROM雄

  9. Unknown

    地元で一番釘が酷いのは、古い台ばかりの古い低価の店。低価のくせに等価より回らんw 多分、似た経営状況なんだろうなぁ。1パチで以前と同じ利益を求めるのがダメなのは素人でもわかること。高齢者から抜くにも限界がある。



    今はやっていけている店だって、1パチが増えてきたならそれに合わせて変えなければいけないことはたくさんある。どんなレベルの人材を求めているのかわからないけど、やれることはたくさんあると思う。競争がもっと激しい業界はたくさんある。
    やれやれ  »このコメントに返信
  10. ピンバック: やれやれ

  11. Unknown

    綺麗に取り繕ってるけど、ぼったくりホールが淘汰されたって事でしょ?

    良いことじゃないですか(^_^)
    やまだ  »このコメントに返信
  12. ピンバック: やまだ

  13. Unknown

    それなりにやり手のビジョン持った人は辞めていく。

    パチンコ業界に限った話ではないと思います。

    小規模店長  »このコメントに返信
  14. ピンバック: 小規模店長

  15. まぁ、これからもっと増えてくるでしょ。

    これからこれくらいのチェーン店が1番苦しくなってくるんじゃないですかね。

    社風、思想、哲学、信念やら無いままにでかくなると、単なる成金思考になってお金が無くなったら皆逃げて行くという‥。人を育てるには鼻からそういった思考回路を持ち合わせてないと出来ないでしょ。金があればよりよい環境で育てることが出来るっつーだけで‥。
    どどど  »このコメントに返信
  16. ピンバック: どどど

  17. 木を見て森を見ず

    の業界では人材に投資は難しいでしょう。



    理由は人材投資こそ結果が出るのにもの凄く時間と投資がかかりますからね。



    新台投資は40万前後であっという間に結果が出ますから。



    倒産したホールなんて結局他人事。

    パチスロ歴10年  »このコメントに返信
  18. ピンバック: パチスロ歴10年

  19. Unknown

    パチンコ店での人材教育といいますけど、今の時代のパチンコ店には優秀な人材なんか必要ないですよ…



    仮に優秀な人材がいたらどんな人か気になりますね。

    だって、右向け右の業界なので変化を入れる気0ですからね。



    最終的には大手に喰われてお仕舞いですよね。
    やんぞう  »このコメントに返信
  20. ピンバック: やんぞう

  21. Unknown

    負債が増えるほどやめられない。パチンコだけに。
    どS2000  »このコメントに返信
  22. ピンバック: どS2000

  23. Unknown

    10年、15年前なら小規模のどう見てもやる気ないボッタ店には、むしろそんな店だからこそ放置されている珍古台なんてのもあって勝負度外視のお布施やカンパ気分で奉納してたもんです。



    まぁ・・余暇産業にありがちな末期衰退と、御上の強制介入といことで。

    今後もモリモリ潰れてもらうしか無いんじゃないですかね。
    ZAQ  »このコメントに返信
  24. ピンバック: ZAQ

  25. 人材?

    近所に潰れたホールがある。

    地元で最初に低貸しを導入した店舗で、二年くらいは打つ台にあぶれる程繁盛していた。

    コンサルタントを入れてから、釘は醜くなり店員は辞めても補充されなくなり、憩いの場的な雰囲気すらなくし、それから一年かからず潰れた。

    潰れる一週間前になって、店員は転勤か辞めるかの選択を迫られ、殆どが急に職場を失う形になった。

    使うだけ使って準備の余裕もなくなってからの人材の使い捨てだと感じた。

    前にここでも紹介された店舗だが、接客やイベントのあり方で全国でも有数の店舗だっただけに、人材を使い捨てするパチンコ屋のあり方に疑問を持っている。

    確かに他の店舗は商売敵だが、パチンコ屋経験者というある種特殊な人材のセーフティーネット的な物を業界で作るべきではないかと思う。
    通りすがりん  »このコメントに返信
  26. ピンバック: 通りすがりん

  27. Unknown

    そのとうりだと感じます。



    新台などは小手先の動き。

    植えた木は世話次第で立派に育つ。

    高知県にあるやなせすぎの様に
    とあるパチ屋の管理者  »このコメントに返信
  28. ピンバック: とあるパチ屋の管理者

  29. ちょっと違うな

    上に書いた人もいるが、人材は育てるもの。

    そして、素材は不景気のおかげでいい質の人を採れる。



    しかし、育てる人間がダメなら人は育たない。

    業界に魅力が無ければ、離れていく。



    ここ数年、パチンコ業界は何をやってきたのでしょう。

    結局規制が厳しくなると経営が傾き、

    規制が緩くなるとやっていけるのでは、

    何も出来ないし、何も変わらない。



    何で金を儲けるか先のビジョンがあれば、

    当然そのための投資をしているだろう。



    結局パチンコ経営者達自体に人材がいないから、

    何も変わらないし、ただただ衰退するだけなんだろう。
    氷河期  »このコメントに返信
  30. ピンバック: 氷河期

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