宮城の話だけだとつまらないと思われますので、やがて東京に上京していろんなホールで打った話や、北海道~沖縄まで旅打ちした話なんかまで書けたらな~と思っています。いつか今はなき某パチスロメーカーの社長さんの当時の話や〇〇〇のリアルな話など聞いた事を書けたら面白いのかなと思います。それではつづきです。
「マジックカーペット」初打ちを終えて自転車でシャコシャコとペダルを漕いで30分。家に到着した。まだお昼を回ったところで実家のお店は忙しい。日曜日ならお昼過ぎにはテレビでスーパージョッキーが放送されていた為、よほどの用事が無ければ家にいた。
お目当ては勿論熱湯コマーシャルである。でもこの日は日曜ではなかったと記憶している。マジカペで羽根物を理解出来てきた私は、ぱちんこが打ちたくて、打ちたくて疼いて仕方がなかった。
地元の「平和ホール」は、この前怒られたばかりだったからとても行き辛い。でも小さな頃から今現在まで陸奥の熟女キラーと呼ばれている私は、怒っていた「平和ホール」の店主のおばちゃんの機嫌を手玉に取る事に自信があった。
とりあえず店内に入って本気で怒られなければ、隣町のホールに行ってマジカペ打った話をしてみようと思い「平和ホール」に向かった。
とりあえずまた同じ事書きますね。平和ホールの入り口のガラスに背中をつけて、周囲を確認したところで店内へ。
入って目の前の島にお客さんが1人だけ居た。
「おっ!すげー。今日は客がいる」
この先5年間はこんな状況である。景品カウンターにおばちゃんではなく、知っているパンチのおじさんがいた。
「コラコラ。ダメだぞ、入って来ちゃ。寿司屋の坊ちゃん」
見た事のある人だと思ったら、うちの実家のお客さんでもあり、私の叔父さんが経営している理容室でパンチを「あてている」おじさんだ。写真を載せれたら皆さんが笑うと思うが、見た目は西陣の「パチンコ大賞」の役物の中にいるドル箱持ったおじさんに似ている。
「パチンコ大賞」のおじさんが、パンチパーマになった感じだ。引っ越して来た時から知っている人。やがて大人になってからホールに勤めるようになるのも、このおじさんの影響があったからである。このパンチおじさんの苗字は千田(ちだ)さん。
「今日はおばちゃんいないの?」と聞くと
「今日はいないよ。出かけてるから。そんな事より、お前ぱちんこなんかするのか?」と言われて、これまでの話をする。
景品のコーヒーを手渡され、煙草を吸いながら「マジカペ」の話や「汽車ポッポ」の話。「D-51」の話をしたが、千田さんの口からは「D-51」に辿り着ける有力な情報は得られなかった。
それどころか、そもそも住んでいる郡内には、もう設置店が無いんじゃないかと言われてかなりげんなりした。
がっかりした顔をしていたのだろう。千田さんは少し希望を持たせるような事も言った。
「探せばいつかはどこかで会えるかもしれないよ」
この時からやがて10年後…。P-WORLDさんを知って全国のパチンコ店情報が見れるようになって、何の機種が何処のホールで何台設置されていると携帯電話で見れるようになるなんて、当時からしたら夢のような話だ。
探せばいつかは!か…。分かった。でも今日は、ぱちんこ打つから!と宣言したら意外にも千田さんは苦笑いするだけで、怒りはしなかった。今日は違うのを打ってみよう!狭い店内をグルグル歩いて設置の8割は羽根。よく役物内を見て打つ機種を決めた。
1990年に発売された三共の「タコヤキSP」(ALL13)である。
たこやき器をモチーフにしたであろうステージに、串を持って左右に動いてる焼きのおじさんらしき人。丸穴に玉が入ると、なんかなるのかな?と軽く妄想して、両替を済ませて勝負開始。
盤面を見ると羽根は爪楊枝?串?1チャッカーと2チャッカーにはビール。役物上部には「本家たこ焼き」羽根下には「正真正銘浪速の味」。正真正銘浪速の味を知るのは4年後の修学旅行である。役物内になぜかいる達磨と猫。そして笑ったのがお猪口を持っているタコの目がピカピカと奇妙に光っているところだ。
この台も「パチンコ大賞」と同様羽根が短い。嫌な事を思い出しつつ打つも、やはり店主の地獄の釘調整の前に12歳の可愛い男の子は苦しむ事になる。1000円使って1チャッカーに入賞したのは僅か2回。拾い0。こうして書いていると、とあるニュース番組の「ゼーロー♪」が聞こえて来そうだ。
残り800円。また涙ぐんでしまう。悔しいではなく、お金が無くなったら大好きなぱちんこが打てなくなる淋しさから来る涙である。意外と私はこういう時だけ神様仏様お願いしますな人なので、天に思いを伝える。すると!祈りが通じたのか地獄調整のタコヤキSPが覚醒した。(ただの鳴きムラ)
ビビりながら続行すると面白いように1チャッカーで鳴く。そして拾う。これで 26個返し。一時は玉が増えていく勢いであった。そして2個拾うと1個がVゾーン手前左前の穴にハマる。お!っ、と見てると玉が押し出されてピョン!っと跳ねた!跳ねたが場外へ(笑)
「スゲー!玉跳んだ!」と一人大声で騒いで打つ。その後も追加投資のスピードが緩み、残り400円。今まで全く入らなかった2チャッカーに入賞し、2個拾った玉の1個が中央からスルスルフラフラと、穴と穴の間を通ってきてV入賞。欲しかった当たりが来た。
「よっしゃー!」
景品カウンターにいた千田さんにガッツポーズすると、千田さんは何故かマイクを握った。
「はいー。115番台~。一般台タコヤキコーナーから大当たりスタート! おめでとうございます~! ジャンジャンバリバリお取りお出しくださいませ! ありがとうございます!」
初めてマイクアナウンスで祝福された時は、気分がいいものだったし、千田さんがカッコよく見えた。これがホールで働く人のマイクかと感動した。
隣町で覚えた羽根物のルールをおさらいしながら、大当たり中を楽しんでみる。1R目、役物内のステージにある6個の穴。羽根開閉しながら拾った玉が次々と穴に入り貯留されていく。早くも10カウント入賞すると穴にハマっていた玉が一斉に解除される。手前の3つの穴にハマっていた玉はまたジャンプした。見事V手前の穴にハマっていた玉が跳ねてVゾーンに入賞する。
「簡単だなおい」
大当たり時と継続時には役物内上部から「毎度おおきに!」の暖簾がパカパカと落ちて来る。そして続いて4R。同じく貯留された玉が一斉に解除される。タバコ咥えながら見ていたら、跳んだ玉が全然違う方角に跳んで行き、Vゾーンに入らずでパンクになる。
Vゾーン手前の穴に貯留されれば、Vに入るもんだと思っていた私は、桂三枝さんのように背もたれのの無い椅子から力無く転げ落ちた。そして景品カウンターの方を見ると千田さんが笑っていた。
「アレおかしいよ!! Vゾーン手前の穴にハマったやつは絶対にVに入るんじゃないの!?」と初の抗議をするも…。恐ろしい返答が来た。
「ぱちんこに絶対はない!残念!」
くそチビパンチめ。もう1度当ててやる! 結果は何回も当てるが5R以上継続させられなかったけど、玉はジリジリと増えて500個箱1つとちょっと出た。また1機種遊べたからヨシとして交換。またしても景品カウンターで1750円渡されて終了。
どうしても1750円の壁を越えられないと感じたこの日。私は「D-51」を探しつつ打った事の無いぱちんこを1機種1機種探して打っていき、打ち止めにするのが目標になったのである。
つづく
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