1985年に東亜国内航空(現JAL)へ入社し、現場経験を積み重ねながら、客室本部長や顧客体験向上の責任者を歴任。安全運航を軸に据えつつ、顧客視点を徹底した経営姿勢と、多様な人材を活かすリーダーシップが高く評価されている。
この人事は、単なるトップ交代にとどまらず、多様性や女性活躍推進の象徴として国内外から注目を集めている。
そうした流れに呼応するかのように、パチンコ業界でもある変化の兆しが囁かれている。
とある遊技機メーカーが、外部から女性社長を登用する準備を進めている、という情報が業界筋から入って来た。
言うまでもなく、パチンコ業界は長年にわたり「男社会」で成り立ってきた。ユーザー構成も男性中心であり、メーカーの開発部門においても女性の比率は極めて低い。ホール企業では女性活躍推進法の影響もあり、接客や運営面で女性の登用が進みつつあるが、メーカー側は依然として遅れが目立つ。
こうした状況の中で浮上した女性社長構想には、明確な狙いがある。男性中心の経営では打開できなかった閉塞感を打ち破り、新たな発想を取り入れることで市場の活性化を図ること。特に、これまで取り込めていない女性ユーザーの開拓は重要なテーマだ。そのためには、商品開発の段階から発想を変える必要があるという問題意識が背景にある。
実際、現在の遊技機を見ると、派手さや刺激の強さを追求したものが多く、「女性が気軽に楽しめるデザイン」とは言い難い。かわいらしさや安心感といった要素が乏しいのは、開発や意思決定の中枢が男性に偏っていることと無関係とはいえない。
とはいえ、「女性社長を据えればすべてが解決する」というほど単純な話ではない。過去にも女性社長が誕生したメーカーは存在したが、それだけで業績が劇的に改善したわけではない。重要なのは性別ではなく、何を目的に据え、そのためにどのような戦略を描くかである。
仮に女性社長を迎えるのであれば、その意義は明確でなければならない。単なる話題づくりやイメージ刷新に終わるのであれば、期待外れに終わる可能性が高い。逆に、組織文化や商品開発の根幹にまで踏み込む覚悟があるならば、業界に新しい風を吹き込む契機となるかもしれない。
JALの人事が示したのは、「誰がトップか」ではなく、「どんな価値観で経営するか」という転換である。遊技機メーカーが同様の変革を実現できるのか。それは単なる人事ではなく、業界の未来を占う試金石となりそうだ。
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