テレビ討論の場での回答は極めてシンプルだった。候補者全員が「ギャンブルではない」と即答したのである。
改めて言葉を拾えば次の通りだ。
茂木敏充は「法律上はこれはいいえです」と明言。林芳正は「私もNOです」と短く答えた。高市早苗は「法律上はNOということは同じ」と表現し、小泉進次郎も「法律上はギャンブルではない」と続いた。小林鷹之もまた「これはNOです」と断言した。
5人全員が同じ答えを示した背景には、与党自民党としての立場が色濃く反映されていると思われる。もし共産党など野党勢力であれば「実態はギャンブルだ」と答えたに違いない。
確かに法律上、パチンコは「遊技」であり、刑法の賭博罪には該当しないという整理がなされている。候補者たちはその建前を述べたにすぎない。しかし、ひろゆきが本当に聞き出したかったのは「法律上の解釈」ではなく、「社会的に見てパチンコをどう捉えているか」という実態論だったはずだ。
実際、この議論は討論の場では深掘りされず、即答で終わった。しかしネット上では大きな反響を呼び、「誰がどう見てもギャンブルだろう」「政治家は結局業界とズブズブなのか」と炎上した。
国民の大半は、パチンコが「本来の遊技の範疇を超えている」ことを肌感覚で理解している。形式上は遊技でも、実態としては20万円以上勝つこともあるギャンブルだ。
そうした認識は世論の共通認識に近い。にもかかわらず、政治家がその現実に触れないことへの違和感が、今回改めて浮き彫りになったと言える。
こうした議論が拡大しないよう、あるいは逆に不信感が増幅しないようにするためにも、業界側はそろそろ「パチンコ業法」という新たな枠組みの必要性に本腰を入れる時期に来ている。
サラ金のグレーゾーン金利が違法となったことをわが身に置き換えて、グレーゾーンに依存し続けるのではなく、制度として明確に位置づけられるべきなのだ。
そう感じるのは2030年に予定されている大阪IRの開業がある。オペレーターのMGMリゾーツはアメリカ資本であり、日本のカジノ事業の成否は国際的な関心事だ。仮にカジノ事業が失敗すれば、アメリカの圧力を背景に「競合」と見なされるパチンコ産業への締め付けが強まることは容易に想像できる。
業界が今後も存続し、社会から一定の理解を得るためには、3店方式というグレーゾーンに守られるのではなく、換金を正面から合法化する方向性を打ち出す必要がある。
法の下で堂々と認められる産業として再定義されることこそ、次の時代に向けた生き残りの条件になるのではないだろうか。
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