高市氏が自民党総裁に選出された10月4日以降、株価は「高市トレード」と呼ばれる期待買いで4,000円以上も上昇していた。しかし、正式に内閣が発足した途端、「材料出尽くし」と見た投資家による利益確定売りが広がった格好だ。
とはいえ、市場の期待が完全に消えたわけではない。とある経済研究所は、「高市内閣が大胆な経済対策を打ち出せば、株価は5万3,000円まで上昇する可能性がある」と予測する。
注目すべきは、その波及効果としてレジャー・娯楽産業の活性化を挙げている点だ。
円安によって日本人の海外旅行が減少している今、国内消費におカネが回りやすくなる。その恩恵を最も受ける業界の一つとして、同研究所は「パチンコ業界」を挙げている。
ここまでは目新しい分析でもなく、日報でも散々書いてきたので耳にタコができている読者もいるだろう。
同研究所が提言するのは、次の一手に踏み込んでいる点にある。ズバリ「18歳未満も入場できる新しいタイプのパチンコ店の創設」だ。
しかし、業界からは「風営法で無理だ」という反応が予想されるが、同研究所の関係者はこう語る。
「16歳以上、つまり高校生から入場できるようにする。ただし1パチ専門店で、換金は一切なし。代わりに景品交換は認める。クレーンゲームのように、数千円をかけてぬいぐるみを狙う若者も多い。そこに着目して、パチンコでも同様の楽しさを体験できる空間をつくる。遊技としてのハードルを下げる。18歳になれば通常店舗で遊んでもらう。そんな循環をつくるべきだ」
要するに、パチンコを“ギャンブル”から“アミューズメント”に戻す発想だ。
いまの業界は「規制があるから無理」と動く前から諦めてしまう。しかし、行政を動かすのは常に民間の挑戦だ。風営法が時代遅れなら、社会的要請を示して改正を迫るべきである。
経済研究所の関係者は、こうも皮肉った。
「国民民主党の玉木代表は学生時代、十種競技の選手だった。元大蔵官僚の高橋洋一氏によれば“ホップ、ステップ、肉離れ”で、肝心のところで失敗していたそうだ。パチンコ業界は失敗する以前に、まだ“ホップ”すらしていない」
この言葉が象徴しているのは、挑戦を恐れて立ち止まる業界への苦言だ。
ファン人口が減り続ける中、業界は「規制緩和を待つ側」ではなく、「社会に新しい遊技文化を提案する側」へと変わらなければならない。
新たに、遊技機メーカーの記念日や遊技機キャラクターの誕生日を利用したイベントをやろうとしていること自体、発想の転換がない証拠だ。
高市トレードが示したのは、「期待」が経済を動かすという単純な原理だ。
それならば、パチンコ業界もまずは一歩を踏み出すこと。ホップを恐れず、新しい市場を開く気概を持つことが、再生の第一歩となる。
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