パチスロ市場が右肩上がりで急成長していたころ、パチスロ業界を立ち上げたメーカーの社長が生前、業界を憂いこう疑問を投げかけた。
「80~90万台だったものが160万台の巨大マーケットになった。景気が悪い中で、台数が伸びているのはヘンテコリン。伸びた原因は爆裂機が市場を凌駕したこと。ホールは博打場的存在になっている。メーカー側にいわせると『甘い基準を精一杯つかったらこうなった』。節度をわきまえた方がいい。Sが先鞭をつけ、Aが追従した。許可を与えたから警察庁も強くいえない」
まさに市場規模も200万台へと急進するころで、パチスロ業界はわが世の春を謳歌していたころの話。
「パチンコ業界は規制と緩和の繰り返しを絶えずやりながらここまできた。今回は大目玉を食らいそう。緩和に乗ったメーカーは焼け太り。常識を持っているメーカーはバカを見る。業界に良識があれば警察庁からお目玉を食らうこともない」
そのツケで爆裂機が大きく規制され、パチスロ業界そのものがリセットされ、わが世の春を謳歌したメーカーに過去の栄華はない。リストラや会社の切り離しで焼け太った部分以上のものを吐き出している。
「業界に良識があれば警察庁からお目玉を食らうこともない」という言葉が耳から離れない。
良識のあるリーダーが業界を正しい方向に導いて行かなければ業界に未来はない。
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業界の良識
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