パチンコ日報

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セカンドエフォート⑥粗利構造2

前回は機械や交換率を業況の良い時代に戻すには、複数のハードルが有り足並みを揃える事等を考えると難しいのではないかという内容でした。

また、高交換率により手数料ビジネスからホールとお客様との出玉の争奪になっており収益モデルが変わったという事を確認しました。

収益モデルの変化は、例えるとお客様同士で取り合う出玉総量が少なくなっている訳ですから、40玉から25玉等価で比較すると取り合う出玉総量は62.5%減っているという事。

そういった中で確率やベースと引き換えに尖った機械が増えていますので、お客様の負けの質も変化しています。

高交換化になる以前の40玉交換時代に、優良店に通う常連客から良く聞かれていた言葉は「あの店は遊ばせてくれる」という声です。

そういったホールでは同じ負けるにしても、いくらか戻って来る負け方や引き際(あの時止めていたら…あそこで辞めずに粘っていたから…)で、自分の選択(台選び以外の押し引き)によるたられば…が多かったのです。

現在の高交換モデルと見合ったスペックでは、そのようなワンちゃん惜しかった負けは減ってしまい、遊べるという実態から離れてしまっています。

また稼働低下により、出玉総量の絶対数自体が減っている訳ですから、より拍車がかかっている状況です。

誰しもが、何年も前からこのままの流れで良くなると思えないまま、厳しくなる業況から、全体最適化から離れた生き残るための自社優先で、さすがにそこ迄はと一昔前では自制していた領域に行く姿も見られます。

機械代や機歴やどうせダメな機械だからと回らなすぎるパチンコ(新台初日で台粗3万以上も珍しく無くなっている)等です。

この状況ですから、他業種・他分野のライバル達に比べ、初心者・新規顧客を引っ張るには、敷居が高くなっています。
ここからは私の主観・私見です。

手数料ビジネスに戻すために、交換率を下げる事は最低限足並みが揃わないと難しい。
であるならば、手数料を取ると云う事にフォーカスしてはどうかと云う事です。
貸玉料以外で、収益化出来ないか行動する時期に来ていると考えています。

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治療院経営のAさんは、お人好しで悪い人間では無い。

ただ経営するうえで、数字に疎く他責にしがちで客観視から逃げている姿を、2年程度私は黙って見ていました。
簡単に出来る改善策のみ伝えるに止めたのは、今伝えても耳を貸さない可能性を強く感じていたからだ。

当時あの「助ける」という声が頭に有り、多面的に「助ける」を受け取ろうとした末に自分自身に置換え熟考し、もしやこれは私自身を助けると云った意味ではないかと考えるようにもなっていた。

それからは早く、直ぐに病院を予約しすべて検査して貰うようお願いした。
2カ月ほど前に定期検診を受けていたが、何かが有るような気がしたのだ。

結果的にこれが良かったのであろう、大腸内視鏡検査でポリープが7つ程発見され切除した。
機会が無いまま体調変化ではじめて大腸内視鏡検査を行い、遅かったというケースは有るという話をドクターから聞いた。
(これを読む皆様の中で大腸内視鏡検査を今迄受けていない方・特に40代以上の方は自分自身や家族のためにも是非検査をして欲しいと思います)

そのような事が有り、なんでも間に合う内にという事や時期を逃すという怖さをつくづく再認識した私は気になる方や大丈夫かな?という相手に積極的にコンタクトを取るようになった。

そうで無ければA先生にも気を損ね関係性を壊すより、表面的な楽な付き合いのままだったかも知れない…

「先生、売上は回復していますが、このままの状況が続くと〇年後には借金が〇〇〇〇円になるという事です」
A先生は声にならないうめき声を出しながら、額に両手を充てていた。

「今後について自力での抜本的で実現性の有る経営改善策が打てない場合、具体的に言いますと仮に金融支援が必要になるとすれば色々なハードルが有ります」 

「それにはスタッフさんだけではなく、先生が仰っている奥様に内緒でという事では説得材料に欠け、ご家族の協力も必要になると思います」

私は抜本的な具体策としていくつかの制度や施策を淡々と話します。

その話が落ち着きA先生は今の思いを後悔交じりに話し始めました。

悪い方では無いと思っていますから共感できる内容も有ります。が、前に進むために具体的な一歩に繋がればと敢えて次のような話をしました。

「先生、今の状況は誰と付き合うかではなく誰と付き合わないか。何をやりたいかではなく、先ずは何を止めるかですよ」


つづく


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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. >手数料ビジネスに戻すために、交換率を下げる事は最低限足並みが揃わないと難しい。
    >であるならば、手数料を取ると云う事にフォーカスしてはどうかと云う事です。
    >貸玉料以外で、収益化出来ないか行動する時期に来ていると考えています。

    すみません私の読解力が足りなくてよくわかりませんでした
    手数料ビジネスに戻すため足並みを揃える行動をする、ということでしょうか
    フォーカスするとは具体的にどのような行動を指すのでしょうか
    交換率の変更ではない別の手段の手数料で収益化をするということでしょうか


    私は手数料ビジネス(たとえば14割分岐営業)に戻すためには機械の性能を抜本的に変える法改正以外に道はないと思っています
    業界団体でとりまとめをして警察と折衝し、業界にとってより良い法改正をしてもらう
    という手順が理想だなあと思っています
    とりまとめ自体が不可能だと思われますのでまず実現はしないと思いますが
    『ちゃんと玉が出て面白くて遊べる機械を開発できる環境下になる法体系』を業界団体の方から警察に提案していってくれるといいなと思っています
    有利区間をつけるから指示機能NGだけはカンベンしてくださいみたいな後ろ向きなお願いではなく
    14割にして客をちゃんと遊ばせるから4号機並みの機能を持たせてくださいというような前向きな提案

    もちろんこれはただの個人的な希望であって未来がどうなるのかはわかりませんし結果がどうなっても構いません
    パチンコを楽しく遊べる未来を創りだすための行動が見れると嬉しいなあと思っています
    しょうゆ  »このコメントに返信
  2. ピンバック: しょうゆ

  3. 出玉総量は62.5%減っているは、37.5%かな。
    あいちゃん  »このコメントに返信
  4. ピンバック: あいちゃん

  5. あいちゃん様有難うございます。
    寄稿をテキストからwordに変更した事で修正機能に頼り、見落としていました。
    ☓→「散り合う出玉総量は62.5%減っている」

    ◯→「取り合う出玉総量は62.5%に減っている」
    最近のchatGPT(AI)もですが、便利で楽な者に頼りっぱなしの弊害例を自ら証明しちゃいましたね。
    今後ともご指摘・ご高覧宜しくお願い致します。
    数珠  »このコメントに返信
  6. ピンバック: 数珠

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