では、釘学校ではどんなことを教えていたのか振り返ってみよう。
学校で習ったベーシックの技術だけでは、現場でいきなり業績を上げることはできない。次のステップとして、スキルアップコースで成績を上げるための考え方と技術を身に着ける必要がある。スキルアップで修得した技術を現場実戦でしっかり落とし込むことで、初めて成果は生まれる。
元講師はこう話す。
「釘の答えはすべて現場にあります。学校で習ってきたことを現場で実践して現場が変われば、必ず何らかの成果は出ます。オーナーからは売り上げ、利益を求められる中で、現場実戦は数字が顕著に表れます。だから現場は面白い。現場では、来ていただいているお客様に喜んでいただき、また来たくなるようなストレスのない釘を教えています。それを日々、積み重ねることで、稼働は自ずと上がっていきます」
釘学校はボッタくることを教える場所ではないことが分かるだろう。今のお客の不満は全く回らないから、ストレスが爆発する。それが業界全体に向かい、「こんな業界潰れてしまえ」と罵る。
現場実戦で最初に行うのは命釘の腰折りだ。これは命釘の台形の面積を統一する意味合いがある。これを実践することで調整精度がより高まる。
「メーカーのゲージの精度が悪いから腰折りが必要です。板ゲージで合わせているのに、スタートが揃わないのはそれが理由です。例えば10台のコーナーでスタート平均は6回に揃ったが、個別にみると6.5回があったり、5.2回があったりでの6回です。最初から腰折りをすれば、その誤差が少なくなり、利益の取りこぼしを防げます。最初に腰折りをすることでスタートのバラツキが解消できます」
そんな理論を口で言われても、中には素直に聞き入れない受講生もいる。
講師が現場実践でその受講生のホールに入った時だった。
「講師は本当にスタートを合わせることができるんですか?」と喧嘩を吹っかけてきた。
そこで現場実践の初日から2人だけで新台コーナーを担当することになった。叩きながら話をしていくうちに、理論は頭で理解しているつもりでも、懐疑的であることが分かった。自身が一生懸命やってもスタートが合わない苛立ちがそこにはあった。
ここで講師の腰折りの技は冴えわたった。腰折りをコンマ0.1まで揃えることでスタートを全部揃えて見せた。それを目の当たりにした教え子は「そこまでやらないといけないんですね」と開眼した。
それからは見違えるように釘の技術も上達していった。微調整のプロと言われるまでになった。
つづく

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それも途中から折れるのでめんどくさいです。
それこそ現場を知らないのでは?
そもそも命のサイズを統一する必要はあるのか?
そもそもスタートを統一する必要はあるのか?
こんなとこから考え直す必要があるのでは?
一島、一列、一機種の平均を見るのも大事だけど一台の履歴、日々の流れやクセ、打っているお客様の様子を見て確認して調整を考えてることが大事。
そんな極め細やかな調整をしなくなったのが業界衰退の原因の一つなのでは?
スロットに至っては閉店前に設定を決めるなんてのはあり得ない。
閉店後最終回転数を確認し大当たり履歴を確認してから決めるのが本物。
私なら誰が打っていたか?まで確認して設定を決めるけどな。
ピンバック: とくメイ
学校ってのがすごいわ
こんなのが常識じゃそりゃここの業界人は倫理観うすくなるわな
ピンバック: 名無し
楽しみがまったく感じない。
スロットが満席でもパチンコはガラガラ。
よくある店ですが回らないしスタートも統一されてるなんて思ったら打つ価値を見いだせない。
スロットは設定で差をつけるのにパチンコはそれをしない。
理由があるのでしょうか。一般ユーザーにはわからないので知りたい。
ピンバック: 一般
「設定と釘調整で二重のボッタクリ」と思われ、
パチンカーの評判が悪かったのが原因みたいです。
ピンバック: キリギリス
でもどんな釘であれ客が楽しめるのであればそれが正解ですよね(もちろん法の範囲内で)
管理しやすいが正解だとはあんまり思いませんね
そういえば先日おもしろい釘の店がありましたよ
ヘソはとても小さいのですが風車上のヨロイでヨセてスタートを整えている形をしていました
「この形でヘソがアイたら楽しいだろうな、イベント日に来てみたいな」と思いました
釘の妙味はダイナム計数管理の流行から壊滅した印象です
昔は店によって作り方が違っていて楽しかったですけどね
ハネモノなんかは役モノのクセに合わせて作られていて「良釘だ!でも騙された!」なんていうこともあったりしました
ピンバック: しょうゆ
狙ったスタートが揃い、TSも偏らず上手く調整出来た時は達成感ありました。
ピンバック: 猫オヤジ