パチンコ業界だって負けていない。
35歳でホール企業にパートタイマーで入社した女性は、40代の時には店長も経験する。60歳で定年退職の第1号となる。その後は1年更新の嘱託社員となり、65歳を迎えると、体力的なことも考慮して、月15日はお休み。「ゆっくり、長く勤めて下さい」という会社側の配慮があった。
定年退職から10年が経過した70歳になってもまだ現役だ。ただ、半年ごとの契約更新となり出勤は月8日となっているが、ホールの稼ぎ時の土曜か日曜は出勤するようにしている。
35年勤務する中で9店舗を異動した。現在の店舗には5年ぶりに帰ってきた。その時常連客から「ねえちゃんも古いな」と声を掛けられた。
「お互い様ですね」と返す。
以前はお客さんの名前を聞くことはなかったが、今は名前を覚える方針に変えている。異動した時は前任店舗のお客さんがわざわざ電車に乗って会いに来てくれる関係性を築き上げている。
「顔を見に来たいというお客様がいるということは嬉しいことです。これが長いこと勤めているメリットですね」
店長経験もあるということだが、「悪いことは悪いとズバッと言うタイプ。悪いことをすると怒りまくることもありました」というように、お客さんからは「おねえちゃんは怖かったな」ということが刷り込まれている。
それはお客さんからセクハラを受けた時だった。お尻をタッチされたことがあった。
「それだけ触りたかった、おカネを出してヨソへ行って!」
ルール違反には毅然と立ち向かった。それだけ印象が強く残った。当のお尻を触った客はいまでも常連だ。
私生活ではひ孫の面倒も見るおばあちゃん。元気の源は野菜系を中心の食生活で牛乳は毎日欠かさない。タンパク質言は豆腐。ジュース、コーラ、炭酸系はカルシウムを溶かすので飲まない。
家族がインフルエンザに罹っても1人だけ元気。お客さんの中には転倒すると骨折しやすい年代の人が多いが、骨密度は27歳と病院の先生も太鼓判を押す。
フィットネスジムにも通い、8種類のマシンを3セット。エスカレーターは使わず、階段を自分の足で登る。
「体が丈夫だから勤めさせてもらえる。本当にありがたいことです」
店長は「80歳までは大丈夫」と太鼓判を押す。

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しかも深夜ですか。
生活リズムも大変だろうにすごいっすね。
ただ、気になるのは職務内容と、下世話ですがそれに左右されるお賃金のこと。
若い人らと同じ仕事量なんでしょうかね。
私、気になります。
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