お好み焼き界は広島と大阪の2大勢力が鎬を削っている。先のG7広島サミットでは、イギリスのスナク首相が、オタフクソースのエプロンをかけてお好み焼きづくりに挑戦する姿が公式ツイッターにアップされれ、イギリス・ロンドンでは早速お好み焼きが話題になっている。
日本人が経営するお好み焼きの屋台には行列ができた。ロンドンっ子もスナク首相が焼いているのを見て、食べたくなった、というように首相の影響力は計り知れない。
広島サミットの番外編でお好み焼きは広島か大阪かの論争まで起こっている。お好み焼きの本家を自認する大阪から「それは広島焼。お好み焼きとはちゃう。どう考えても大問題。お好み焼きは関西。大阪万博に来て大阪のお好み焼きを食べて欲しい」と反発の声が上がった。
一方の広島からは「イギリス首相とイギリス大使館によって広島焼がお好み焼きとして認定された。広島県民大勝利案件。広島焼をお好み焼きにした岸田首相の功績は長く伝え続けられるだろう」と勝利宣言する。
元NHK解説委員の柳澤秀夫は、お好み焼きについて大阪か広島かどっちが好き?と聞かれた時、「どっちでもいい。美味しければ」と一蹴した。
広島焼が薄い生地にキャベツをたっぷり乗せて、ソバを入れて玉子でふたをする形で焼くのに対して、大阪は具材を混ぜて焼く。ソバは基本入れない。
お好み焼きに対して二通りの使い分けをしている。家で作るのは簡単な大阪風だが、外で食べるなら断然広島焼派だ。広島県人のDNAがそうさせる。
で、本題に入ろう。
東京には東京風お好み焼きというジャンルがない。強いて言えばもんじゃ焼きなるが、自らが東京風お好み焼きというジャンルを確立して、それを広めたいと考えている。
三宅裕司が旗揚げした熱海五郎一座は東京喜劇というのが頭に付く。東京喜劇という言葉を最初に使ったわけだが、それと一緒で、最初に東京風お好み焼きを名乗った者勝ちということだ。
で、東京風お好み焼きの特徴をどうするか? 江戸前の食材を使うとか、試行錯誤の段階に入っている。焼き方も思案のしどころだ。薄い生地にしただけで、広島寄りになるし、混ぜれば大阪になってしまう。焼き方で東京独自の方法が解決すれば、一気に東京風お好み焼きの道が開ける。
お笑い芸人のヤナギブソンに「東京風お好み焼き、誰が興味あんねん」と言われないように。

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