パチンコ日報

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スマート遊技機は業界の救世主にはなれない

サミーのスマスロ「北斗の拳」のCM。かまいたちの山内が「どうも、救世主です」とボケると濱家がすかさず「どこがやねん」と突っ込むシーンがある。「初代北斗復活」というコピーは、業界復活のための救世主という意味が込められているんだろう、と業界人なら解釈する。

この“救世主”というキーワードに引っかかったシンクタンクある。パチンコ業界の救世主と期待がかかるスマパチ・スマスロだが、実際のところはどうなのか? 調査してレポートを作成することになった。

手始めにパチンコ未経験の20代の女性調査員をホールに向かわせることにした。そこで彼女のアテンド役に元業界人に白羽の矢が立った。

GWも終盤に差し掛かった某日、元業界人の地元のホールで落ち合った。事前に会社から彼女には一切、パチンコのやり方を教えないで欲しい、とくぎを刺されていた。

最初に席に着いたのはスマパチのルパンだった。初めてホールに入った彼女は席に着くなり固まった。何をどうすればいいのかサッパリ分からないからだ。ユニットにおカネをいれないといけないことに気づくまで結構な時間がかかった。


取材経費として会社から支給されて資金から千円札を取り出して挿入したが、この次の段階で再び躓く。残高が2000円になっているのは分かったが、次の貸出に進むまで30秒ほどかかった。

ユニットから玉が出れば、まだ視覚的にも分かるがスマパチなので玉が出ない。今度は遊技機側での操作方法に三度躓く。


やっと打ち始めたが、ハンドルの捻り方も分からないし、どの辺を狙っていいかもわからない。

打ち始めたところでパチンコの指南に入った。

「最初の段階で嫌になった。戸惑いの連続で、不安しかない。途中で挫折する。初心者には分かりにくすぎる。それは初心者でも分かるユニバーサルデザインになっていないから。特にスマパチは玉が出ないのでこのまま打ってもいいのかさえも分からなかった。遊技人口を増やすための救世主ではない」(調査員)と手厳しい。

パチンコだけでなくスマスロも打った。

パチンコ以上にスロットは分かりにくかった。遊技説明書を読んでも専門用語の羅列で理解不能だった。それ以前にスロットコーナーの薄暗さに嫌気がさした。スマパチのスマスロも玉やメダルが外へ出ないので、出ているのか、出ていないのかも分からなかった。目視効果でやはり外に出た方がいい、と個人的にはそう思った。

普通のパチンコも打ってみたが、今度は上皿から下皿へ玉を流す方法も分からなければ、レバーの位置さえも分かりづらかった。

「スマパチには改善しなければいけない点が多々ある。こんなに難しいとそれだけで嫌になる。ましてや若い女性はおじさんに挟まれる環境ではやりたくない。スマート機は新規客を排除しているようなもので、経験者しか対象にしていないことが良く分かりました。手打ち式時代ぐらいのシンプルさで、誰でも分かるようにしないとダメ」(同)

遊技機の遊び方だけでもハードルが高かったが、ホールの独特のニオイと騒音で吐き気がした。禁煙化になってタバコのニオイはないはずだが、確かにホールには昔から独特のニオイがある。

ここからは簡単な改善点だ。

ケータイキャリアが高齢者にもスマホを使ってもらうように、スマホ教室を開催しているが、ホールも初心者向けにパチンコ教室を開催する必要はあるようだ。

さらに一番重要なことは、ユニバーサルデザインを取り入れることだ。各メーカーがそれぞれやっているから微妙に仕様が違う。だから初心者には分かりづらい。

パチンコ機器周辺に欲しいユニバーサルデザインとはこんな具合か。

① 使い方が明確で簡単
② 必要な情報がすぐ分かる
③ どんな人にも公平に使える

今回の調査は救世主という意味を探る目的もあったが、スマート遊技機は新規客の開拓につながることはない確信だけは感じ取ったようだ。まず、初心者が一人でぶらっと入れる場所ではない。経験者という同行者がいないとできないのがパチンコということは分かった。

ま、業界が言うところの救世主とは、射幸性が上がることでホールの売り上げが上がることを意味する。


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