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世界貿易センタービルの解体とメーカー開発のリモートワーク

東京・浜松町のランドマークだった「世界貿易センタービル」が閉館したのは6月30のことだった。1970年に完成した高さ152メートルのビルは、その2年前に開業した霞が関ビルの147メートルを抜いて、当時の日本一に。「超高層ビル時代」を世の中に印象づける建物だった。

半世紀余りの歴史にピリオドを打った理由は、建物の老朽化に加えてネット環境だった、と言われている。

羽田空港と結ぶ東京モノレールの発着点・浜松町駅と連結する立地で、ビジネス拠点としての魅力は色あせないが、最新のインテリジェントビルでなければ、オフィスビルとして入居してもらうことは難しい。

建て替えによって地上46階建てのビルに生まれ変わる。完成は2027年3月を目指す。高度なITに対応する環境を完備していて、最先端のビルオートメーション機能などが備わったオフィスビルに生まれ変わることだろう。

世界貿易センタービルが解体される光景を見ていた2人のサラリーマンの話し声が聞こえてきた。そこに居合わせたのは一人の業界関係者だった。

「ウチの会社が入っているビルは築10年でもネット環境が悪く効率が悪いよ」

さらに会話が進むうちに友達が遊技機メーカーに勤めていることを話し始めた。

業界関係者の耳がダンボになったのは言うまでもない。

「開発の人間は高性能パソコンを貸与して、ほとんど在宅ワークに切り替えるようだよ。出社する人員は今の10分の1に減らす。通勤費はいらなくなるし、社員は自宅以外でも好きな場所で仕事ができる」

ま、開発の人間ならネット環境とパソコンがあればどこでも仕事はできるわけだから、会社としてはオフィスを縮小することもできる。家賃の高いインテリジェントビルに入る必要もない。

月1回は本社に出社して、顔合わせをすると言うが、それも必要がないのが開発の人間とも言える。仕事の10分の9はリモートワークで済む。そこまでコスト削減を図らなければメーカーの利益も出にくくなっている。

筆者の故郷でもある広島県江田島市は、地元の高校を卒業すると進学や就職で大半が島を離れていくため、過疎化が深刻だ。筆者が高校生の時は1学年5クラスあったものが、今や学年1クラスを維持するのもやっとで存続の危機に立っている。

そこで江田島市が打ち出したのがサテライトオフィスの企業誘致だ。2年かけて関東圏から2社のIT系企業が移転している。市が空き家を探して提供してくるほか、補助金制度などの支援も充実している。島に働き場所があれば、若い世代の島離れを食い止められる。

遊技機メーカーもリモートワークばかりでなく、ワーケーションの一環で、自然環境に恵まれ、家賃の安い場所で仕事をしてみたら、新しい発想も生まれるかも。



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