パチンコ日報

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お客の笑顔チェックを日課にしたオーナー

「開発の仕事は笑顔を作ること」を読んだ人から電話が入った。



その人は今は業界を離れているが販社の社長をやっていた。



取引先の1社に県遊協の理事長の店があった。店は5店舗ほどだったが、いずれも高稼働を誇っていた。



組合活動で全国を飛び回っていたが、会社にいるときは全店を回ることを日課としていた。



その販社の社長が「ナゼ回るんですか?」と尋ねたところこんな答えが返って来た。



「店の通路を一列ずつ回って、お客さんの顔が笑顔かどうかをチェックしている。データからはお客さんが笑顔かどうかは分からないからネ」



お客の笑顔が溢れているときは、問題ないが、笑顔が少ないと店長に翌日の釘を開ける指示を飛ばした。



オーナー自らが現場に足を運ぶ。しかも通路を回ってお客の笑顔をチェックする。今時ここまでやっているオーナーが何人ぐらいいるだろうか?



会社の社風として部下にもお客の笑顔チェックは受け継がれていくが、このオーナーもお亡くなりになり、跡を継いだ2代目はデキが悪かった。先代の遺志も忘れて抜くことしか考えていない。



地域一番店を誇った過去の面影もないほどに稼働を落としている。



この時代のオーナーはすでに鬼籍に入っているが、伝説のオーナーも多かった。



下駄履き、店内で足を組んだり、床にツバを吐くと出入り禁止になる店があった。その理由をオーナーは「店そのものが私自身ですから」と単純明快に答えた。床にツバを吐かれることは自分の顔に吐かれるのと同じことだった。



教育にもいち早く取り組み、大理石張りの店内にはゴミ一つ落ちていなかった。



素晴らしいホールがある、と聞くと全国へ飛び回った。いいところを吸収する貪欲さも旺盛だった。



オーナーは利益よりも稼働を何よりも重視した。オーナーは自店を回って店がお客で一杯なら機嫌がよかった。店長は利益を落とすことより、稼働が下がると叱られた。



店長も利益より稼働を上げることを考えればよかったので、今より営業的には楽だった。その理由は機械代に収益を圧迫されていなかったからだ。



アレジン、エキサイトの時代を懐かしむ業界関係者は少なくない。



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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. Unknown

    小規模ホールが生きる道ですね。

    オーナーが変わらないと店は変わらない。

    ホー君  »このコメントに返信
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  3. Unknown

    稼働率あげたいなら○○のダイナマイトイベントオールMAX

    1○ミリ釘激ヤバ調整 

    とかをメール送信して本当に開けたら勝ちたい層の客で埋まりますよ  



    不謹慎だけどエントリーのような店が軍団に潰されるんです 

    稼働率稼働率はいいけど客の中身をわかっていない
    ドンタク  »このコメントに返信
  4. ピンバック: ドンタク

  5. Unknown

    今時のパチンコ店は無定量無制限が売りもので、出玉10箱20箱積んだ爆裂台を客に見せつけることで射幸心を煽る。

    その結果、デジタルが回らない、遊びぱちでさえ1万円使っても出玉のある当たりを引けない店が多く、演出ボタンを拳骨で何度も強打したり、店内備品を壊す等の異常行動客が散見される。

    そのような客のせいで他の客も非常に不快な思いをさせられる。

    羽根物全盛の時代には、各店独自の定量制打止ルールがあって店は出しすぎず、客も出玉に見合う遊戯金額で遊ぶことが出来た。

    現在でも平台2000玉、羽根物4000玉の定量制でその分釘を甘くしていますという店が何軒かある。

    セブン台でもマックス、ミドル、ライト、遊他機種分類毎に定量制を導入することは出来ないだろうか?

    4パチでもデジタルはガンガン回り、遊戯は確変終了まで続けることが出来るが、景品交換は定量制の枠内だけというようなルールがあっても良い気がするが、何か問題があるだろうか?

    定量制打止導入希望者  »このコメントに返信
  6. ピンバック: 定量制打止導入希望者

  7. Unknown

    かつて店長として店舗を任されていた大昔のお話です。



    与えられたノルマは、ぜったいに達成しないように心掛けていました。

    ほんの少しだけ目標を下回る結果にしておくことで、目標値がエスカレートしていかないようにブレーキをかけていたのです。



    気まぐれに現場に顔をだすだけで現状を把握できた気分になられるのは、現場責任者としては、迷惑千万なことと考えていました。

    かつて店長  »このコメントに返信
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  9. 粗利か稼働か

    企業を継続する為には、資金がいります。1ヶ月のノルマは絶対的な物。目標は粗利を取ること。稼働を上げるのは、目標達成の為の手段。1ヶ月のノルマを落とすことを店長達は当たり前に考えてはいけない。店長は現場の社長です。自分の店、自分の資産という認識があれば粗利を取ることを第一に考えるはず。玉を出して客が来る時代でもなく、明日にでも潰れる時代なのに、 貯めることを経営者は考えて欲しい。結果は稼働でも利益率でもなく粗利額です。経営者の意地や願望だけでは、社員を守れません。
    徳山  »このコメントに返信
  10. ピンバック: 徳山

  11. Unknown

    図体がでかいまま氷河期を生きようとするなら、淘汰されるしか有りませんな
    通行人  »このコメントに返信
  12. ピンバック: 通行人

  13. Unknown

    埼玉のヤマフジのように、新台に頼らずとも、取り立てて釘が開いてる訳でもなく、しかし連日大盛況のホールもあるんです。



    安易に新台に頼り、安易に等価交換に頼り、安易に粗利をを求めていった結果、メーカーに良いように食い物にされている事くらい、重々承知でしょうに・・・。
    一般遊戯者  »このコメントに返信
  14. ピンバック: 一般遊戯者

  15. 目標設定

    いわゆる粗利益や純利益を店舗目標として現場に落とし込むのは、悪循環のきっかけを作る原因になるのではないかと思っています。



    粗利益目標は(短期間ならば)簡単に達成できます。当然、粗利率を高めることになりますが。



    現場には、適正利益獲得のための指針を与える必要はあるでしょうが、あくまで目標は稼働数値あるいは売上高にするのが良いでしょうね。



    最近の「新台入替」の集客力の無さは、機械が原因するところも大きいでしょうが、利益重視の考え方が「ギブアンドテイク」を忘れさせているから、という側面もないこともないのではないでしょうか。

    業界人Z  »このコメントに返信
  16. ピンバック: 業界人Z

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