パチンコ日報

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避けられないメーカーの経営統合

テレビの情報番組で都内のタクシードライバーの給料にスポットを当てていた。1日の水揚げの60%がドライバーの取り分になる。トップの月収は80万円にも達する。

地方のアパレル業界から転職してきた50代のドライバーは入社4年目。現在は月収50万円台を稼ぎ出している。前職に比べ月収ベースで20万円もアップした。年収にすると600万円で、サラリーマンの平均年収461万よりも140万円は高い。

タクシードライバー不足に加え、都内はインバウンド客も多い、という事情もあるが、それだけで高給が取れるわけではない。ズバリ、効率化によって水揚げが大幅にアップしているところがミソだ。

効率化の手段が配車アプリだ。従来は客を拾うために街中を流していたのだが、これが時間と燃料代の無駄だった。配車アプリを導入したことで、流しの時間が大幅に削減され、効率よく客の所へ直行できる。客を下ろすとすぐに配車アプリから次の客の連絡が入ってくるような具合だ。

これに長距離が狙える場所のノウハウが加われば、月収80万円を稼ぎ出すことも可能になる。そういうノウハウはドライバー同士のLINEで共有されている。

この前振りは効率化によって売り上げが上がった、という事例だ。これが会社規模となると経営統合が思い起こされる。

代表的なものでは銀行だろう。平成のはじめには13行もあった都市銀行は再編・統合を繰り返し3つのメガバンクグループに集約された。今や都市銀行は死語となっている。統合した結果、大阪・御堂筋沿いにあった銀行の支店は次々に閉鎖された。

百貨店業界も然り。

経営統合の理由は第一に収益力の向上。松坂屋は大丸の効率化ノウハウを。三越は伊勢丹の商品開発スキルを体質強化のため導入できる。第二に店舗網の充実だ。大丸は松坂屋の中部支配圏を。伊勢丹は三越の全国店舗網を事業拡大の橋頭堡とできる。

さて、パチンコ業界だ。

経営統合が急務とされているのは遊技機メーカーだろう。パチンコは年間400万台販売していたものが今や100万台。これだけ販売台数が下がるとメーカーにとっても無駄の数々が出てきている。

ある筋の情報によると銀行主導で3社の統合が水面下で進められているようだ。販売台数がピーク時の4分の1まで下がっている、ということは工場もほとんど稼働していないことが伺える。これを1つの工場に集約すれば無駄が省けて、稼働率も上がるというもの。

全国の営業拠点も3社が統合すれば、1つでよくなる。2拠点は不要となるので、コスト削減にもつながる。それに伴って人員の削減も進むことが考えられる。

これだけでなく、もう2社の統合もありや、なしやと。

共倒れするよりも経営統合によるシナジー効果を選択するしかない。



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