これに待ったをかけたのが警察庁だった。表に設定表示が出ない仕様に改めると共に、設定変更や設定確認した時に、音声や光で周囲に分からせるようにした。
それはゴト師対策にもつながった。合鍵で営業中にゴト師に設定変更されてもすぐに分かるようになった。
それはさておき、最近、特に東海エリアで広がっているのが設定漏洩の亜流だ。
現在、メーカーの純正設定キーはインターネットで簡単に購入できる。ゴト師グループがホール社員に近づき、設定キーを渡して、設定確認をさせて、それをゴト師グループのLINEへ設定情報を送るという手口だ。これで何番台に高設定が入っているかが分かる。
この不正は設定変更させるのではなく、設定を確認させるだけなので、「バレないから大丈夫」と口車に乗せる。
その際も、スピーカーの配線を抜いて実行する。設定変更中の音声も流れないようにしているので、周囲に気づかれることもない。
店長クラスの責任者が不在の開店前や設定調整後のタイミングで設定キーを使って確認をしているようだ。
現在、主要メーカーの液晶搭載機は設定確認の履歴も残るようになっているが、北電子やパイオニアなどの一部メーカーの履歴が残らない非液晶機が要注意となる。
対策部品としては設定キーをホールオリジナルの統一キーに入れ替えることで設定確認ゴトも防ぐことができる。統一キーに変更するコストはかかるが、それは安心を買うことでもある。
ピーナレッジマネジメント・パチスロコンサルタントの飯田信一氏はこう注意を促す。
「東海地区は非液晶機の30Φが多い地区なので狙われていると思われます。ゴト軍団は社員教育や不正対策がきっちりしているかどうかを下調べしてから、セキュリティー意識の低いホールを狙います。それから設定変更や確認履歴が残らない機種を狙います。ハナハナやジャグラーもスマスロになっていきますが、メダル機はまだ当分市場には残ります。かつてゴト師によって閉店に追い込まれたケースもあります。粗利をしっかり確保できるように不正対策教育の気配り、目配りが必要になります」
以前に比べてゴトは減少傾向にあるが、油断していると狙われる。

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