経営コンサルタントの神様は、今から17年前の1992年4年10月30日に開かれたあるセミナーでこんな講演をしている。
「世の中の経済、社会情勢は絶えず正常時と非常時を繰り返している。徳川幕府の幕末が平常時ならペルーの黒船が来たときは非常時。明治40年から大正、昭和の初期は平常時で文化の華が咲くが、非常時に文化は咲かない。非常時には男が威張り、平常時には女が強くなる。昭和31年頃から安定期に入り、昭和文化が生まれた」と平常時と非常時を繰り返しながら世界の歴史は動いている、と話し始めた。
そして、話しをさらにこう続けた。
「この先ある日を境に価値観が変わる。近年では昭和20年8月15日(終戦)だが、それ以上の変化が近々来る。明治維新の変化は日本だけだったが、今度の変化は世界のすべてが非常時に入る。2015年~2020年までは大混乱期の非常時が続く」とまるで預言者であるかのようだ。
今は2009年。
アメリカ発のサブプライムローン問題を引き金に世界的金融不安が起こったのは2008年。さらにはアメリカの象徴でもあり、アメリカの資本主義を牽引してきたGMが破綻したのは2009年。2008年と2015年とやや誤差はあるにせよ、コンサルの神様はこのことを予言していたのだろうか?
で、当時、非常時の根拠として2つの理由を挙げている。
①目先の不透明感
土地、株、為替がどうなるか分からない。さらにブッシュ再選やソ連崩壊。銀行の専門家ですら為替が分からなくなっている。
②潰れる勢力が最後のあがきをする
明治の始めに封建制度が潰れ、近代に入った。人は近代になって金儲けがしたくなった。産業革命以降が近代で、エゴを一番大事にするのが近代。自由を大事にしてきたのが資本主義。潰れる勢力に都合の悪いことばかりが起こった。それがバブル潰し。土地と株価が下がり、消費が止まった。資本主義勢力には都合の悪いことばかりが起こっている。今は非常時の前期。
しかし、転換期を乗り越えれば、世界はどんどんよくなっていく、という。
ま、ここまではいい。明るい未来が待っているのなら。
で、ここからがやがて話は変な方向へ。
世の中がよくなるものとして紹介したのが、食糧問題ではEM技術。
微生物研究家の琉球大学の比嘉教授の発明で、化学肥料、農薬を使わない微生物を使った農業だった。農薬を使わないので土地がよくなる。農薬を使わないのに人体にもやさしい。世界中の農家が実践すると250億人が食べていける、と太鼓判を押した。
次にMRA総合研究所の波動。これをうまく使えば病気がなくなり、医者がいらなくなるとまで豪語した。
とどめは宇宙エネルギー。
宇宙電気を取りだす発電所がスイスにある。空間から電気を取りだす。宇宙エネルギー部門が解禁された。永久に動く発電機。
21世紀は病気、エネルギー、食糧問題が解決する、といったのだが、その兆候はまだない。
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やっぱりトンデモ話だった経営コンサルの神様
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