パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

ホールの使い方を棚に置いてクソ台と呼ぶことなかれ

ホールの人達は、稼働の取れない遊技機を時には“クソ台”と呼んだりする。

有力ホールには、機械担当者がいて、機械選定をするのだが、本当に重要なのは、選定よりも使い方ということを忘れているホールは多い。使い方次第で機械の価値は生まれ変わる。

ホール業は、稼働が高ければ本当に楽な商売だ。売上や稼働が高ければ、調整も楽だ。必要以上に利益を取らないようにすれば、お客様に還元出来る。

そんな事は業界人でも一般人でも分かる。

優秀なホール企業では、エース級店長は一番店に配置せず、立て直したい店に赴任させる。優秀な店長は、機械の扱い方が上手いものだ。その手腕があるから、稼働を上げられる。

その手法とは、実は1円パチンコに大きなヒントがある。

簡単に言うと、4円コーナーでダメだった機種が、1円コーナーに持って行ったら、アウト数が2倍になったなんて例が山ほどある。

もうお判りですよね。超簡単な話。

えっ? まだ分からない?

4円でダメだったのに、1円では稼働がアップしたのは、需要と供給のバランスが良いから。この場合の需要と供給は、お客様の財布の中身と1円のスタート数。

別の言い方をすると、時代の流れに寄り添う営業。

4円で千円当たり、12回くらいしか回らない店がある。15回くらいの店もたくさんある。

この場合、該当する機種をクソ台とホールが言っている?

19回くらい回ったらどうか? これぐらい回れば稼働は飛躍的に上がったりする。

4円でも1円でもダメならそれが本当のクソ台という。

つまり、4円で等価営業は、時代に合わなくなってきている証拠。一部のホールを除いては、バランスが悪くなってきている。

4円のみで営業をしているホールでこんな例がある。

「スーパー海物語 IN JAPAN」(319バージョン)を持て余しているホールがある一方で、マイホールは48台が未だに高稼働を続け、土日はほぼ満席。一例ではあるが、本当はクソ台なんかほとんどない。ホールの使い方が悪いだけ。

お客様がついて来られなくなっているから、本当は等価を止めたいホールは結構ある。

等価を捨てられないツケが、出玉規制にもつながった。

時代に追いつけない業界? いや時代に寄り添えない業界だから、どんどん売り上げが落ち込む。

つまり、クソ台が増えたのでは無く、ホール側の運用レベルが落ちただけ。時代の流れに寄り添う術を持たないホールが増えただけ。

新台入れ替えに頼らず、設備や建物にも金をかけないホールとして、全国のホール関係者が訪れたあのホールは1パチが主流。スロットは7割がジャグラー。低価交換でよく回るので高稼働。機種の大半は、4円では稼働が取れなかったものばかりだが、高齢者の憩いの場所となっている。

このホールは、時代の流れに寄り添う術を知っている。

時代の流れは、今は稼働重視。

オーナーが粗利重視のホールは、時代の流れに合わなくなっている。

実例を挙げると、オーナーが粗利目標を言わないホール企業がある。それなら、稼働は上がるがはずだが、営業責任者の本部長は、忖度してか毎月毎月一定の粗利を達成している。

稼働や売り上げが落ち込んでいるにも拘わらず、粗利の達成率は100%。10年前に11店舗あった店舗が今は7店舗。今年中に1店舗閉めるので、6店舗になる。

その6店舗のうち1店舗の4円パチンコは壊滅状態。

これからの時代は、ランニングコストをかけないようにして、稼働重視でいかないと取り返しがつかなくなる。

昔のように、新装開店で逆転が出来ない時代になって久しい。



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パチンコに求められる健康イメージ

非常にデリケートな面があるので、やんわりと書くが、親戚の子供が臓器移植を受けたことがある。

幸い移植は成功した。

子供の移植は、今尚大きなニュースになる。匿名ではあったが、親の下には取材陣もかけつけた。それなりのコメントも発表しなければならない。子供の命の心配以外にも色々と気苦労が絶えなかった。

臓器移植の順番が回ってくると言う事は、その一方では悲しんでいる家族がいる。つまり、物事の裏には、様々な物語があるが、それが表に出る事はあまりない。

舞台に出演する役者は、陰では骨身を削りながら稽古をしている。だからこそ、表舞台で輝く。

二人のベテラン役者を知っている。共に舞台の世界では有名で、年間で100回以上は舞台に上がる売れっ子役者だ。一人は業界のレジェンドでもある。

窺い知れない役者の生活は、一般人から見ると過酷だ。正月休みは元日のみで、後は舞台出演か稽古の毎日だ。

移植の話に戻す。

臓器移植は、子供が海外で心臓移植をすれば2億円は下らない。

国内では高額医療費制度があり、一定の金額を超えれば払い戻しされる制度がある。

厚労省のホームページには、こう書かれている。

高額療養費制度について医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する「高額療養費制度」があります。

上限額は、年齢を所得に応じて定められています。
また、いくつかの条件を満たすことにより、負担を更に軽減するしくみも設けられています。制度についての資料を作成しましたので、ご活用下さい。
高額医療費制度があるから、移植費用が高額になってもさほど費用負担がかからない、と思いがちだ。

しかし表に出てこない面がある。

親戚の子供のケースでは、臓器運搬のためのヘリコプター費用がなんと800万円。全額負担だった。

臓器提供者が遠隔地だったため、ヘリコプターは乗り継ぎ、乗り継ぎで費用が嵩んだ。

物事には、聴いて、読んで、初めて知ったと言うことが多く存在する。

パチンコにも同じことが言える。その機会がなければ永遠に知らずに終わってしまう。

①知った方がよい知識や経験
②知らないでいた方がよい知識や経験

この二つがあるが、パチンコの場所は、②と言う意見が大半を占めると想像できる。

既出だが、パチンコ業界人対象のアンケートの結果からもそれが正解だと言えるだろう。

つまり、今のパチンコは、家族や親戚や友人には勧められない業界人が大半である。

しかし、これからのパチンコやスロットは、業界人が家族に勧められる遊びを目指さなければならない。

出玉規制は、業界自らの身から出た錆びでありながら、己が進んで行ったわけではない。あくまでも、外的要因からそうなった。

ならば、それをチャンスへ変換するしかない。転換するには、今までと同じではダメ。大変な改革が必要になってくる。

臓器移植の話は、誰が聴いても害がないが、パチンコの話は害を受ける遊びでもある現実を業界人は心得、害が無い遊びとして存在させることが生き残る道として、業界は模索しなければならない。

その一例として、健康と言うイメージの話をしている。

つづく


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元店長の新市場を作るための提言 ⑦

今から20年前に、20店舗以上展開していたホールチェーンは今も健在で、営業成績も素晴らしい。

このチェーンがセブン機や一発機、3回権利物全盛の時代に行っていた手法がある。それは、総設置台数の2割を羽根モノにすること。これは全店で行っていた。現在は羽根モノ自体が絶滅危惧種なので、実行されていない。

売り上げや粗利が上がるセブン機を入れた方が、店舗の成績が上がるのに、なぜ羽根モノを2割も入れるのか?

それは、客層の“中和”だった。殺伐とした店舗イメージを避けるためだった。

20年以上前といえば、大半のホールは、煙モクモク。CR機と現金セブン機が混在していた。ホールの客層が変わり出した時でもあった。

当時、表回りのスタッフは、羽根モノコーナーは「明らかに客層が違った」と話していた。

25年前、1000台のホールがグランドオープンした。チェーン店の旗艦店に、チューリップ台を250台設置した。土日のチューリップ台の稼働は8割を超えた。

年配者や女性も多く、雰囲気は非常に和やかだった。

両チェーンで特筆すべきは、女性客の比率で、競合店の1.5倍と言うデータが残っていた。それだけ、店舗の雰囲気は、客層への影響が大きいということである。

現在進行形の話がある。1000台規模を含めて複数店舗で、総台数の3割以上を禁煙化にして、成功を収めているチェーンがある。競合店の禁煙客をごっそり取り込んでいる。

禁煙コーナーが20~30台規模では中途半端、ということだ。この程度では、禁煙客は好きな台が選べないのは明白だ。

バラエティーコーナーが誕生した時は10台くらいだったが、規模が大きくなった方が効果が上がったのと同じことだ。

この手法が未来永劫通用するわけではないが、やる時は思い切り大胆にやらないと効果が薄い。

全面禁煙とは、ホールが新しい時代に向けて歩き出す第一歩に過ぎない。しかし、第一歩としては大きな一歩だ。

ある有力ホールの方針は、業界全体で禁煙化するなら大賛成。そのチェーンは、戦略的に禁煙化席数を決めていて、ホールにおける禁煙席の希少価値を最大に利用している。

簡単に言うと、禁煙化したら競合店から何人の顧客移動が見込めるか、までを計算している。

つまり、全面禁煙する前に、部分的に禁煙化する手法があると言うこと。それを大胆にやる。

また、そのホールの戦略の一つに、こんな手法を取ったことがある。

それは、禁煙化したコーナーの割数を上げたのであった。

禁煙化に失敗しているホールは、禁煙化しただけで、しかも規模が中途半端なことだ。最初は、割を上げて、お客様を固定化することが重要である。

ホールのイメージ戦略は、合わせ技で時間をかけて行う。

新規客獲得は、
①イメージを変える
②環境を変えて、実行に移す
③それをどうアピールするか

今やらずに誰がやる! お前がやらずに誰がやる!

つづく

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稼働重視を忘れたホール経営者たち

パチンコ業界は、
①物を造る側
②物を造らない側
この両者が存在する。これが合わさってのパチンコ業界だ。

①は、勿論遊技機を生産する側だ。生産する側は、何を売っているのか? 言うまでもなく、遊技機を売って会社を運営している。

②は、ホールのことを指す。ホールとは何を売っているのか? ホールは、形の無い物を売っている。形の無い物を売る意識があるか、ないかで結果は大きく変わる。

私はパチンコ日報の前身であるパチンコ業界ウオッチャーブログ時代から、500本弱の寄稿をしてきた。

2年以上前に、こんな寄稿をしている。


この時から今日までのわずかな期間で、ホールが約1500店も減少している。
この2年で何か変わったか?
規制が厳しくなった?

メーカーがホールと手を組まないと、手遅れになる、ということ。川上と川中や川下の連携を業界を挙げて考えなければならない。

さて、本題。

形の無い物をどうやって売るか。

約20年前に比べると、ホールの数は半分になった。閉店したホールの中には、私が知っているホールも含まれている。

そのホールが閉店するまでの足取りを検証をすると、いくつかの答えが見えてくる。

❶他の余暇産業に負けた

❷お客様がパチンコやスロットにお金や時間を配分しなくなった

❸パチンコやスロットの消費金額にお客様が追いつけなくなった

❹1円パチンコ、5円スロットに慣れてしまった

❺ホール自身のノウハウが陳腐化した

などの理由が挙げられる。

特に❺のホールのノウハウだが、閉店したホールに共通するのは、手遅れになるまであまり対策を取らないで、気がついたら余命宣告を受けた状態だった。

現実を俯瞰すると、余命5年あまりのホールが増えているのが分かる。何故、自店が手遅れ状態になるまで気づかないのか? それば、ホールの特殊性にある。

小売業や製造業は、売り上げや販売数に対して利益がついてくるものだが、ホール業は、売り上げが減少しても、魔法で粗利を上げられてしまうからだ。

端的に書くと「簡単に抜ける!」魔法の杖があるからだ。その魔法が実に簡単だ。簡単だから、難しいことへ目が向かない。

この『抜く』と言う言葉が曲者で、経営判断を鈍らせ退場するホールが後を絶たない。

私がよく知っている東京のホールオーナーは、幹部社員から「ボンボン」と言われている。

多角経営に成功して高級車に乗っている。しかし、この10年でホールを3つ閉鎖している。好調だった2ホールの4パチをダメにしている。さらに、1店舗は1パチが主体になるのは120%間違いないくらい4パチがダメになった。

このホールは完全に4パチ復活のタイミングを逃してしまい、復活させる気もない調整だ。5年前は2万3千発あった4パチ稼働が今は1万発を切って6千発レベルに。1パチと20スロが好調だから、危機感がないし、4パチを復活させる気もない。

オーナーがボンボンだから、現場に危機感なくなっている。いずれmぴ1店舗閉店するのは確定レベルだ。

このチェーンの幹部が友人だが、彼は大変な危機感を持っている。しかし、1人でもがいても所詮無理である。孤立奮闘状態が続いている。

このようなパターンで、閉店に追い込まれたホールが本当に多い。その大半が、ギリギリまで自分達が置かれている立場を理解していないから困る。

オーナーの中には行けるところまで行ったら店じまい、なんて感覚の人もいる。

昨年、コーチングを頼まれたホールの中で3ホールが閉店を決断した。全てのオーナーは、もっと早く気が付けばなんとかなったかな?と後から悔やむのが定番だ。

そして、これらのオーナーに共通するのは、粗利重視だったこと。時代は粗利重視から稼働重視になっているにも関わらず…。

30年前から稼働重視で成長してきた中堅チェーンは、今、絶好調だ。競合する全国大手が完敗して、何回もリニューアルしても追い越せない。

実は、私、そのチェーンのノウハウを全部知っている。在籍して何店も店長をやってましたから。

そこは、稼働があるからこそ利益が上がるとの理念を40年以上曲げていない。とにかく稼働が重要、と捉えている。

昔は粗利を達成しても稼働が1%でも落ちたら、社長から大目玉。今は、その方針が周知徹底され、稼働も売上げも、利益も、同じように重要視している。

当時、私は正月営業で元日に予定粗利の2倍を取ってしまったことがあった。そんなに閉めないのに、TSが辛くなり出なかった。二日の朝、いきなり大目玉の電話がかかって来た。

「14.5割」の命令。当時は40玉交換だから、1月2日に14.5割は破格の数字だ。場所が駅前で、近くに有名なスポットがあるから、毎年三が日期間は、開店後30分で満席。平均稼働5万発以上だった。

3日にいきなり割を下げたらお客様に悪印象を与えるから、徐々に割を下げた。すると、過去最高の正月営業稼働を達成した。

正月営業の予定粗利が取れないのに、稼働の良さで褒められた記憶がある。

一度稼働を飛ばすと、取り返しがきかないのが現在である。競合店がある激戦区であればなおさらだ。

形の無い物を売るホールの商売。稼働を重要視しなければならない理由はそこにある。お客様の目に見えない満足感が頼りなのに、それが分かってないから、適正粗利以上の利益を取ってしまう。それがダメダメだ。

大手の一部が、稼働重視の店にやられている理由の一つにこんなことがある。

それは一律調整の弊害だ。同一機種を全台、スタートやベースやTY等全て同じ調整。
この手法は、集客出来ている時なら問題はないが、集客が芳しくないとキツイ。

無駄出しはしないで出す。このタイミングが一律調整だと意識しない。

ランニングコストを見直し、これから5年間は贅沢しないでホール運営して、お客様の満足度を上げるべきホールは、あなたのホールかも知れない。



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元店長の新市場を作るための提言 ⑥

今までのパチンコやスロットの一部の機種では、初心者にはチンプンカンプンのものもある。

何も知らない初心者が、そんな機種から始めたら、パチンコもスロットも難しい遊びだと勘違いしてしまう。

また、スペックも同じことが言える。

ミドル機種で1万円投入して、最初の出玉が450発で単発だったら初心者は、パチンコなんかもうやらない!となる。

また、今までのパチンコやスロットの液晶演出は、意図的に遊技者をガッカリさせようとしているように見える機種もある。

その点、海物語シリーズは、基本的にバランスが良いと思う。

なぜ基本的に、と書いたか?
それは、こんなスペックは時代に合わなくなってきていると思う。

海物語の遊パチにこんなスペックがある。

奇数当たり
ST10
プラス電チュー開放40回
6ラウンド

偶数当たり
ST10
プラス電チュー開放15回または40回
4ラウンド

今まではこれで良かったかも知れないが、初心者をお迎えするなら、こんなスペックが必要だと思うし、今いるお客様層にも残念感が軽減される。

奇数当たり
ST10
プラス電チュー開放40回または15回
ラウンド6

偶数当たり
ST10
ラウンド4
電チュー開放40回または90回

STが5回でも6回でもよいが、ラウンド数が少ない偶数で当たって電チュー開放が奇数当たりより少ない時は、ガッカリするものだ。

15ラウンドを引き当てたら、電チュー開放がSTと合わせて100回であるが、これも見直したらどうだろうか。

15ラウンドで出玉がたっぷりなんだから、おまけ電チュー開放を100回にせず、思い切って50回にして、偶数当たりでも100回の夢を。

少ないラウンド当たりで少ない電チュー開放数。この残念感をなくしてみるのも良いのではないか。

初心者にパチンコを勧めるならば海物語がよいと思うし、初心者にスロットを勧めるならばジャグラーがよいと思う。

まず、ホール業界が初心者を取り込み戦略を始めるならば、海物語とジャグラーを基準に戦略を練ってみる。

液晶内演出だが、遊技者がガッカリするように仕向ける感じのものは、極力避けたらどうか?

演出が熱く1分以上続くのにスカったら、今日の遊技はヤーメタ!となる人は結構いる。
初心者ならば、えっ!激アツなのにハズレ?パチンコってそんなものなんだ!と感じる。

激アツは、諸刃の剣である。

つづく



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