パチンコ日報

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ホール企業が挑む無店舗型飲食店の切り札は封印容器

都内で5階建てのテナントビルを所有するあるホール企業が、空きテナント対策に頭を抱えている。地下1階と地上3階までは飲食店などが入居しているが、4階と5階だけがどうしても埋まらないのだ。

かつてこのビルは、夜になればどの階もにぎやかな居酒屋客であふれていた。しかし、コロナ禍が始まると、夜の街は一変した。特にアルコールを提供する飲食業は時短営業や休業要請の直撃を受け、店を畳む経営者が相次いだ。

2023年5月に新型コロナが5類感染症へ移行してから2年以上が経過するが、居酒屋の客は戻りきっていない。

背景には、「会社の飲み会文化」の衰退がある。忘年会や新年会、歓送迎会といった企業主導の宴席は、居酒屋経営を支える柱だった。

しかし、テレワークや若手社員の価値観の変化で、会社ぐるみでの飲み会が激減している。

東京商工リサーチの調査によると、2019年末に忘年会を開いた企業2760社のうち、23年末や24年初に再開予定がないと答えた企業は1039社。実に約4割が「コロナ前には当たり前だった宴会」をやめてしまった。

そんな中、ホール企業は空きテナントを自社で活用する道を模索した。最初に考えたのはカラオケボックスだ。しかし、既存の建物構造では防音対策に莫大な費用がかかることがわかり、採算が取れないと判断して断念した。

次に注目したのが不動産コンサルタントから提案された「無店舗型飲食店」、いわゆるゴーストレストランだ。店舗を構えず、調理だけを行って宅配専門で営業するスタイルだ。

厨房設備さえ整えれば、比較的少ない初期投資で始められるうえ、複数の店がシェアキッチンとして使うことも可能だという。

しかし、この分野も決して順風満帆ではない。コロナ禍の収束で外食需要が回復する一方、ウーバーイーツなどのデリバリー利用は減少している。加えて物価高による節約志向も強まり、宅配料理を頼む層が縮小しているのだ。

それでもオーナーは考えた。デリバリー離れの一因として、配達員のモラル低下があると見る。SNSでは、配達途中の“つまみ食い”が問題視されている。ピザのトッピングを取ったり、ポテトを減らして誤魔化すといった事例が信頼を損ねているという。

そのときオーナーの頭に浮かんだのが、パチンコ業界で使われる「基板封印制度」だった。遊技機の改造を防ぐため、基板には封印が施される。これをヒントに、料理の容器を封印パッケージ化し、開封痕が一目で分かる仕組みを導入すれば、利用者の安心を得られるのではないか――。

しかし、不動産コンサルはこう釘を刺す。

「封印だけでは客は増えません。大事なのは中身、つまり料理そのものの魅力です」

どれほど安全でも、味が普通ならリピートは望めない。業界ならではの発想力は一理あるが、飲食ビジネスの核心は“味と満足感”にある。

封印による信頼回復の試みは面白い。開発した封印容器をウーバーイーツや出前館に販売した方がいいかも知れない。



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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. 大事なのは中身というのは本業も同じだと思うのですが。やっぱり集客のためには回る出るじゃないですか。抜くために機械を買うのではなく、出すために機械を買わないという選択は難しいのですかね。難しいのでしょうね。みんな努力はしてると思うので。
    crazydoctor  »このコメントに返信
  2. ピンバック: crazydoctor

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