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従業員のモチベーションを上げるにはおカネが一番

従業員のモチベーションを上げることは、どこの会社も共通した悩みだろう。特に中小企業は大手企業ほど給料も高くない。そんな折、経団連が発表した今年の大手の夏のボーナス平均が98万3112円で、昭和56年(1981年)以降最高になったという報道があった。

これってまだバブル前の時代ではないか。儲かっていた時代のパチンコ業界のメーカーは、こんなもんじゃなかった。新卒の女性事務員で夏のボーナスが100万円なんていうところがあった。その当時なら業界誌の編集長でも100万円は貰っていた。

「昔のパチンコ業界は良かった…」と懐かしむのは、さておき、モチベーションの話に戻ろう。

社員50人程度の海鮮乾物を扱う会社の社長は、今年、若手社員がユニクロへ転職したことがショックで仕方なかった。自社の初任給は21万円。ユニクロは30万円。この差を埋めることもできず、引き止めることもできない賃金格差があった。

この社長は自己啓発系のセミナーが好きで、社員のやる気を引き出すために、そういうセミナーに社員を参加させていた。モチベーションが上がるのはセミナーを受けて数日間だけ。日々の業務に忙殺されると、セミナーから帰った時の熱い気持ちは時間と共に冷めていくことを何度も経験してきた。

その結果、社長は「やる気を出すのはおカネ」との結論に至った。

今でも社長のセミナー好きは変らないのだが、最近が受講したセミナーのモチベーションを引き出す成功事例は、自分の持論と合致していることで合点がいった。

それは大型量販店のケーススタディーだった。

ホールは昔から店内に監視カメラが設置されているが、今や商業施設の店内には監視カメラが張り巡らされるのは当たり前の時代になった。

で、その量販店は監視カメラで従業員の行動を監視し、勤務態度を査定対象にすることにした。

しかし、査定対象となる日が、いつになるかは従業員には伝えなかった。毎日が緊張の連続なのだが、どういうことを見ているかというと、陳列している商品がちゃんと並んでいるか、欠品商品にすぐに対処しているか、ゴミが落ちていたらちゃんと拾っているかなどを1時間に亘って行動を追う、といった内容だ。

この査定方法を発表した前と後の従業員の動きを比較すると、明らかに従業員の動きがキビキビするようになった。歩く速度が明らかに早くなった。その一方でエスカレーターは駆け降りる従業員はいなくなった。

効果としては従業員のパフォーマンスは明らかに高くなった。

ただ、監視されているだけではプレッシャーになるだけだが、それ相応の対価で会社は答えた。

行動監視査定を導入するに当たり、心掛けたのはマイナス査定はしないことだった。プラス査定を基本とした。最低でもボーナス査定は5000円を加算した。その結果、ゴミが落ちていたら全員がすぐに拾うようになった。

監視されているがプラス査定になることは、従業員の励みにはなっている。

これをホールでも参考にしてみる? 本社で各店舗の状況がオンラインで分かれば、できないことはない。

で、先の海鮮乾物の社長は、若手社員がユニクロへ転職したショックもあり、夏のボーナスは前年に比べ2万2000円アップにした。やる気を出させるにはカネで実践した。


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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. 拝金主義の末路です。
    金金金と卑しいこと。
    誰かに監視されているから、ゴミを拾うのではなく
    ゴミが落ちている事が、自分の理念に反し美しくないと思うから拾う事が当たり前でしょう。

    道徳の大切さを幼い子供に説明するのならまだしも、
    道徳を会得しているはずの社会人に基礎の基礎を説明する。嘆かわしい。

    昔はお天道様が見ていると教えらましたが、現代は監視カメラが見ていると教えるのでしょうか

    パチンコ情熱リーグ、あれは本当に良かった。 
    若者が目標に向かって努力する姿は見ていて気持ちの良いものでした。
    パチンコ情熱リーグを再開して、それを通して心身の健全な発展を促すべきです
    憂う者  »このコメントに返信
  2. ピンバック: 憂う者

  3. Web Green Beltの7月12日付け投稿にて客側不利の現状が粗利で明確に数字で示されている。業界はさぞウハウハだろうが、騙され続ける依存客側もバカではない。その事をよーく覚えていたほうがいいと思いますよ。
    通りすがりの風来坊  »このコメントに返信
  4. ピンバック: 通りすがりの風来坊

  5. 仕事なんだから報酬でモチベーションが
    上がるのは当たり前w
    業界人  »このコメントに返信
  6. ピンバック: 業界人

  7. やる気を出すにはカネ
    いやらしい話にはなりますが正論ですよね
    世の中カネという意見も一定数の理解は集まりますでしょうし
    活力の一つにお金はあると思います
    これは別に働く側の従業員に限ってではないですよね
    ことこの業界で言えば客にも言える
    それが出来ないから見放される
    現状は当然の結果でしょう
    こんなことを言ったら本当の養豚業者さんに怒られるかもしれませんが、ここではホール関係者が養豚業者に準えて、客がブタらしいですから
    そんな人間が拝金主義に対し卑しいとぬかすんです
    道徳の大切さを知らない人間が知ったかぶりで語る
    これこそまさに、嘆かわしい、ですよ
    名無し  »このコメントに返信
  8. ピンバック: 名無し

  9. かの有名なお方がかつてここで発したお言葉

    大体、豚が狭いとか餌がマズイとか
    養豚業者にいいますか?
    養豚業者は我儘な豚のために養豚場を広くして、餌を高級品に変えますか?
    変えないだろうが!
    ここは養豚場業者の集いの場だ。
    豚は場違いと知れ。
    あんたたちみたいなクレーマー1人来なくなっても客はいっぱい来てくれるんだ。
    嫌なら来るな!

    客を人間と思っていない連中の、見よう見まねの経営ごっこの結果が、現在の惨状。
    業界人の常識として、客を「お客様」と呼ぶが、かの有名なお方は「お客」と呼び捨て。
    牛丼を憂う者  »このコメントに返信
  10. ピンバック: 牛丼を憂う者

  11. 当然ですね。

    金の介在しない仕事は必ず無責任なものになると、ラーメンハゲも言ってます。
    カニミソ  »このコメントに返信
  12. ピンバック: カニミソ

  13. 正論でしょう。生きていくためにはお金がいるのは当たり前。
    ちなみに自分の知っている会社、定年2年前になると給料削減、ボーナスもなし。役職はそのままで。定年前なのに。
    最近はそのことが若いのとか中堅にも浸透したせいかやめていく人間がかなり多くなったという。
    末路  »このコメントに返信
  14. ピンバック: 末路

  15. 福沢諭吉の「学問のすすめ」には
    「アリの門人(弟子)になるな」のとの一節があります。
    衣食住を得るためだけに働くのは、ただ生まれて何もなさずにただ死ぬだけの虫ケラと同じというのです。

    このエントリーの日報のコメント欄には「蟻の門人」の様に見える方が私には見えますが、
    ときには私と福沢諭吉の言葉を思い出し自戒されてはと思います。


    蟻の門人となるなかれ。一身の衣食住を得てこれに満足すべきものとせば、人間の渡世はただ生まれて死するのみ。
    憂う者  »このコメントに返信
  16. ピンバック: 憂う者

  17. >衣食住を得るためだけに働くのは、ただ生まれて何もなさずにただ死ぬだけの虫ケラと同じというのです。
    「パチンコ店員は、前提資格は不要で、衣食住を得るために直ぐに働ける?」との疑問があります。
    しかし、「パチンコ店員にも公的な前提資格が必要?」とも思えるので、その前提資格を教えて下さい。
    通りすがり  »このコメントに返信
  18. ピンバック: 通りすがり

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