パチンコ日報

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孤立無援の14割営業

誰よりもパチンコを愛し、誰よりもパチンコを打ち続け、パチンコをギャンブルから娯楽へ引き戻そうとしてきたホールアドバイザーは、古希を迎え、遂に引退を覚悟した。これまでにも、業界変革を自分の手で実行してきた。例えば業界では失敗続きだった2円パチンコに代わって2.5円パチンコを実践したこともあった。

この交換率は、1次商圏はもちろん、2次商圏でも導入しているホールはない。1次商圏にお客がいないのなら商圏を2次商圏まで広げることでしか、お客を増やすことはできない。どこもやっていない営業だから遠くからお客さんがやってくる、と読んだ。

「2円は等価営業が多い。2.5円貸しで2円戻し。12.5割営業になる。結果は2円等価と一緒ながら、娯楽として回せる営業ができる」(ホールアドバイザー)という発想で、営業を管理していたホールで実践した。時流だった等価交換には走らず、低価交換で稼働を付けてきた。そのホールはオーナーが亡くなられたことで後継者もなく、廃業となってしまった。

業界は「成功事例がない」とそれに続くホールは出てこなかった。一向に行動を起こさないことに忸怩たる思いもあった。

「時代のニーズや変化に対応しなければいけないのに、業界は従来型の営業を続けている。その結果が遊技人口の減少であり、ホールの閉店であり、メーカーの倒産である。メーカーはファンのことなど考えないで派手な機械ばかりを作っているから、お客さんはスマホを見ながらハンドルを握っている。台に集中しないのは台が面白くないから。お客さんの興味は3万円出るか、5万円出るか、そこしかない」と切り捨てる。

ホールはホールで玉単価を上げることに血道を上げる。ベース0の過激な出玉のアレパチなどが撤去になった過去の歴史がある。にも拘わらず、ギャンブル性の高い機械は、売り上げが上がるために、現場を預かる店長はノルマを達成するには1個戻しを選択してお客さんに負担をかける営業を続ける。店長はお客さんの顔色ではなく、会社の顔色しか窺っていない表れでもある。

強いホールはそういう機械を並べても集客できていることをメーカーも善しとしている。それはヘビーユーザーの嗜好性で、本来の市場性ではないことを認識していないかのようでもある。

「ベースを守って世に出し続けてきたのがジャグラー。ギャンブル性の高い機械ばかりを求めているわけではないのは、息の長さを見れば分かるというもの。お客さんの立場で考えないと。win winの関係じゃないと商売は成り立たない。私はそこを一番重視した」(同)

お客さんにスタートが回って楽しんでもらえる営業。お客さんがストレスを感じない営業。その結論が14割営業だった。ただ、これは管理も大変だ。例えば、お客さん同士の玉の売買も出てくるので、この辺にも目を光らさなければならなかった。

さらに貯玉再プレイ。警察が貯玉を引き出すときの手数料を取ってはならないと通達を出したことで14割営業に支障をきたすことになる。手数料を取るなというのは警察がギャンブル性の高い等価交換を推奨しているようなものだ。パチンコ営業の本質が分かっていないからこんな指導になる。

手数料を取ってはいけないとなれば、再プレイはできないようにするしか、14割営業を担保できなくなった。

孤立無援のチャレンジを続けてきたが、後進にその想いを伝えたい情熱は未だ衰えない。



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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. そりゃ時間消費型娯楽(?)でそこに縛り付けているのに
    やってることはワンパターン(ハズレリーチの)アクションしかしないんだから相手にされないのは当たり前。
    まだお前らを相手してくれている遊技者にもっと感謝しろよ。
    お前らの態度はその姿勢が根本的に全く全然足りない。
    くだらん  »このコメントに返信
  2. ピンバック: くだらん

  3. この経営アドバイザー自身が身銭を切ってホールオーナーになり(売りに出ている法人は沢山ある訳だし)、その遊べる運営で経営すれば良いと思う
    成功例がないなら作るしか無いんだから頑張って欲しい
    日報読者  »このコメントに返信
  4. ピンバック: 日報読者

  5. 今のところ最低限の労力でその日暮らしは出来てるんだから無理してまで何かを変える必要を感じていない経営者がほとんどでは?
    そもそも大手やそれに続く企業は縮小はしても生き残れる算段は出来てるだろうし何かをしなくてもいいという考えだろ。
    というか中小弱小を助けるようなことなんてしないほうがいいくらい思ってるって。
    で、中小弱小は一人では何も出来ない。
    かといって同類集めても烏合の衆だろうし、何かあったら裏切る裏切られるの浅い関係性だろうしさ。
    結局中小どもは何も出来ないっていうのが答えだよ。
    だから何もせずに潰れていってる、これが真実。
    で、それに属さない奇特な企業が仮にいたとしても、面倒なこと増やして人件費も上げて費用も増やしてまでやった結果「薄利多売」で今までとさほど変わらないならやらないと思うがね。
    もちろんやったほうがユーザーは増えるもしくは維持は出来るだろうけど。
    先のことなんて考えられる人間ならこんな底辺の業界にそもそもいないから(笑)
    傍観者  »このコメントに返信
  6. ピンバック: 傍観者

  7. 高価交換の始まりはダイナムさん等が出店攻勢を
    全国に掛け始めた頃からですか。
    新台は1/315、1回ループの2100個機オンリーで
    海3Rの設置比率が徐々に上がっていた時期です。
    ところが1/3、2回ループetcを持っている地場の
    有力店に返り討ちに遭う事が多かったんですね。 
    (基本的に1/2の1回ループしか持っていないから)
    更に低交換と言うのは客帯率に依って割数が
    日々激変するので経験を積んだ優秀な管理者が
    必要なのですが管理者の成長が出店店舗数に
    追い付かない状況が更に苦戦を招いたので
    苦肉の策での高価交換化ですね。
    40玉交換の初代大工の源さん等の平均TYの換金額と海3R等を28玉まで上げた際の平均TYの換金額は
    ほぼ同じ上に割数的に9割8分位を狙うので管理者
    の経験値が問われる日々の客帯率の問題もクリア。
    低交換用の機械を無理やり高価にて運用する訳
    ですから客受けも上々で流行ったんですね。
    対する地場の有力店は皮肉な事に高価ではとても
    運用出来ない初代大工の源さん等をなまじ持って
    いた為に撤去せざるを得ない頃には決定的な差が
    ついてしまっている…
    時代は徐々に変わり確変終了後に時短100回の
    替わりにヘソ賞球4 個へ、更に全大当たり終了後に
    時短100の替わりに大当たり確変を下げ更に出玉も
    減。
    機械その物の使用が高価運用に徐々にシフトして
    行き現状が有る訳で、今の完全高価交換仕様の
    台を低交換にて運用して打ち手の支持を得られる物か疑問ですね?
    見守る者  »このコメントに返信
  8. ピンバック: 見守る者

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