パチンコ日報

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昔のホール内中和戦略 その③

酸性を中和するためにアルカリ性を入れる。

オーナーは元々地元の名士だったので、悪評を極端に嫌がった。

「セブン機の客層でお店の雰囲気が悪くなった」との声はお客様や知り合いから入るようになった。

店側も反省するべき点は多数あった。
まっさきに、やめたのは煽りマイクだった。

まず、煽りマイクは、セブン機が無い時代は、一定の時間だけ行っていた。しかし、セブン機が導入されると、朝から晩まで、「185番台のお客様フィーバースタート」と放送。

お客様層が変わったと言われたが、店舗の雰囲気を変えた責任はマイク放送だと分かった。

しかし、である。

これを不評に思うお客様もいたのは確かだ。言い方は違ったが、出ている雰囲気が全くないと。
他店では煽りに煽りまくる放送をしているのに、それがなければ、セブン機が出てないと思われても仕方ない。

つまり煽りマイクの復活であった。

すると、中和させるには、他の戦略を考えるしかなくなる。

当時は、売り上げ粗利が凄く見込めるため、セブン機を大量導入していた。混在したのは、一般機や権利物や羽根物。

そこで、テスト店を選び、人気の羽根物の比率を上げる事にしてみた。

当時は、組合申し合わせで300台までの店舗だった。300台を例に話を進めると、店の通路の数にもよるが、羽根物を50台から60台を最低ラインとして設置することにした。

そして、最初は割数を上げることに。

それが成功した。徐々客層が変わって行く。

店内頭取りは、数以外に、男女別、見た目による職種別を大雑把に収集していた。

だから、客層の変化が良くわかった。羽根物コーナーに増えたのはサラリーマン層。驚くくらい増えたのだ。

こうした戦略を10年以上に亘り続ける。

競合店は、セブン機にチカラを入れていたが、そのチェーンは、セブン機以外にもチカラを入れたので、結果地域一番店が増えた。

当時15店以上あったと記憶しているが、その戦略が良かったのか、10店以上は地域1番に。
今で言う差別化戦略である。

羽根物の名機と言えばゼロタイガーであるが、他にはグラマンやムーランバカチョン、フラッシュなどがあった。

後に西陣のレッドライオンが出てくる。このレッドライオンの稼働が5.5千発になった。

酸性セブン機に注力しながら、アルカリ性羽根物にも注力した結果、中和されて、相乗効果が生まれた典型的な成功例であった。

この戦略は時代と共に変更されて行く。

つづく



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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. >>しかし、セブン機が導入されると、
    >>朝から晩まで、「185番台のお客様
    >>フィーバースタート」と放送。

    私が業界に入った時は当たり前でしたね。
    何故当たり前だったかと云うと約2/15のラッキーナンバー札を得るとその台は超お宝台に変貌するから。
    担当のスタッフは必ずマイクを入れて抜き打ち的に主任やらの役職者が確認に行き間違いや不正が無いかチェックしてたんですよ。
    大当たりのコンピューター音声がインカムに入る様になると羽根物の追加個数のマイクも合わせて必要無いから直ぐに止めましたよ。
    オーナーさんの美談みたいな感じの記事ですがオーナーさんの利益を守る為にやっているのに現場の苦労を知らずに口を挟んで来るのはいかがな物かと?
    オーナーなんて云う物は「スタッフに食わして貰っているんだ。」位の認識で金策と適切な利益の配分だけを心掛けていれば良いんですよ。
    業界離れて一応は経営者になってからつくづく感じると云うか私は肝に命じてますよ。

    現場に数字を指示できるのは最高の設備を与え、常に大量の最新機種を現場に投入出来ている法人さんの本部とかだけですよ。
    もと役員  »このコメントに返信
  2. ピンバック: もと役員

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