三重県伊勢で大晦日の深夜から元旦にかけてオールナイト営業を行っているのは、知っていたが、県内全域でやっているのは初めて知った。
ことの起こりは、全国から訪れる伊勢神宮の参拝客に対して、トイレを貸すのと暖を取る、という理由で伊勢地区から始まったものだが、それがいつしか隣接する松坂や津に波及し、さらに四日市、というように徐々に広まり、4~5年前に条例が改正され、1月1日は日の出時まで営業ができることになっている。
で、1月1日に限り、日の出時から午前9時までの営業が解禁されているため、県内全域で大晦日のオールナイト営業を行うようになり、ロングラン営業ホールは40時間ぶっ通しで営業するケースもある。
今ではほとんどのホールがオールナイト営業をやっているようだ。実際、他県からオールナイト営業を狙って来店するようで、三重県の風物詩になっている。
ただ、全店がやると客が分散される。実施ホールが少なかった時は、深夜2時、3時で立ち見客が出るほどの賑わいがあったようだが、今はそれもないようだ。
びっくりしたのは、これだけではない。
どういうわけか、特別な事情のある日として、12月21日~1月10日までは深夜1時まで営業していいことになっている。
大晦日と元旦は特殊事情が理解できるが、その日以外に何の特殊事情があるのか、地元ホールでさえ、分かっていない。
これが三重県の常識だが、全国的には非常識だ。
ただ、現場は定休日もなく長時間営業にフラフラだ。
5年ほど前にパチスロが解禁されるや、それまでの250台、という台数規制も撤廃され、300台以下のホールはどんどん淘汰されていった。老舗ホールの衰退も著しい。
ファン雑誌「でちゃう」の販売地域であり、イベントの日にはでちゃうガールが来店してイベントを盛り上げるが、それもやがてはマンネリ化。最近では自前のイベントコンパニオンを擁するホールも数軒あるようだ。
競争とはこういうものだろう。勝つか負けるか。体力勝負だ。
「年末年始の営業時間をなんとかして欲しい! 皆で止めればいいのだが、そういうわけには行かない。条例を変えてもらうしかない」と現場からの嘆きが聞こえる。
長らくパチスロを禁止していた三重県。すべてを一気に解禁した結果、わずか数年で、全国一営業が過酷な県になってしまった。
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