弱者視点のホール経営とはどういうものなのか?
一例を紹介しよう。
少々古い話になるが、郊外店舗で総台数は280台。1日の売り上げが1000万円のホールがあった。土地は借地だった。地代は300万円。
地主は6人いた。
ある日、このホールの社長が6人の地主を料亭に招き「今日から地代を上げさせてください」と懇願した。
借り手が値下げして欲しい、という話はよくあるが、借り手が値上げして欲しいなんて、この経営者は頭が狂ったのかと思った。
売り上げ、利益が上がったのは地元の応援があったから、と心底思えたからだ。
この社長が提案したのはそれまでの300万円を400万円に値上げする、という好条件だった。
この提案に感激したのは言うまでもないが、最初に契約する時、地主は土地代を米1俵の生産者米価で提示してきた。しかも米の変動相場制を条件にしてきた。地主にすれば米価はずっと上がることを踏んでいた。
ところが、日本人の米離れが進み、米価は上がるどころか下がり続け、最初に契約していた300万円を切るようになっていた。
地主にすれば大いに思惑が外れて、がっかりしているところに、値上げ話はまさに「棚からぼた餅」だった。
弱者となっていた6人の地主が取った行動は、頼んだわけでもないのに、自らがそのホールの宣伝マンになっていたことだ。
地主なので顔も広い。パチンコへ行くなら「○○ホールがいい」と知り合いには勧めていた。これで客が客を呼んでくれるようになり、100万円の地代の値上げは、結果的には3倍の利益を上げるようになった。
「集客するには内側からどうやって盛り上げるかだが、今のホールにはそれが欠けている」というようにその社長が取った弱者視点はまだある。
ある時、社員旅行にでかけた。
日頃の社員の働きに感謝する意味で、接客マナーが日本一で設備も豪華な七尾の加賀屋を選んだ。
バスも一番豪華なサロンバスを手配した。
総勢60人。この中には10人ほどのそうじのおばちゃんたちも含まれていた。
旅行費は積み立てで、半分を会社が負担した。
行きのバスの中で社長はマイクを握ってこうあいさつした。
「普段は仕事で皆さんと接する時間は短いけど、きょうは皆さんと長く一緒にいれるのでこんな楽しい日はない」
そして、全員に小遣いが配られた。
役職者には5万円、一般社員は3万円、そうじのおばちゃんには2万円。
この歓待ぶりに一番感激したのがおばちゃんたちだった。
慰安旅行から帰ってからのそうじのおばちゃんたちのパワーはすごかった。おばちゃんたちも知り合いに、「うちはいい会社だから玉もよく出してるよ」と広めた。
おばちゃんたちも弱者である。
身内である弱者を味方につけることから始めるのが、弱者視点の営業戦略である。
弱者視点に立てるかどうかは、オーナー自身が過去に経験した貧困の度合いが深ければ、深いほどその視点に立てる。
「明るいところでライトを照らされても、その明るさは分からない。真っ暗闇の中なら、ほんのわずかな薄明かりでもすごく明るく感じる」
この言葉の意味が弱者視点経営の真髄でもある。

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共感しかねる。
自分の会社に勤める人間は誰だってかわいい。
一概に弱者視点にたちゃいいってモノじゃない。
2つの例はあくまで過程があったからの結果。日頃馬車馬の様に働かされ要望は無視・環境最悪な企業が同じ事しても「うちの会社は金だけだしゃいいと思ってる」となるだけ。
土地代の話も地主の性格が悪けりゃ毎年上げるぞ!と調子乗るようなリスクのある話。
弱者視点というが、その感覚自体がある意味弱者なのかもしれない。
安易に物事を受け売りするのではなく相手の気持ちになって考えることが大切なのでは?
お客さんに対しても同様に。
ピンバック: うーん
弱者の定義も違うような気がします。
送迎バスを出すとか通路などを広く取るとか
身障者対策などかなと勘違いしてしまいました。
弱者視点経営ではなく
集客術では?
ピンバック: あさ
被雇用者、雇用者と呼ぶべきところを、弱者と呼ぶからそちらに食いつく、読者に真意を伝える難しさですな。
それはともかく、記事のような、単発では意味がない。
金儲けのテクニックととられるのが落ちでは?
ピンバック: ユッキー
事例に対してああだこうだと揚げ足とるよりも、何が言いたいのか…を読み取らないと記事が無意味な物となってしまいますね。
ネット含め、クチコミの時代
この社長の様な視点を持てる業界人が増えてくれれば、業界にもまだ希望が持てると思う。
ピンバック: 半年ROM雄
>「明るいところでライトを照らされても、その明るさは分からない。
>真っ暗闇の中なら、ほんのわずかな薄明かりでもすごく明るく感じる」
この事実を否定される人は、恐らく、いらっしゃらないでしょう。
否定する方がいらっしゃるとしたら、目に病を抱えているか、盲目の方ぐらいでは?
目明き千人盲千人と言います。
ん~ん、でも、世の中にはいろんな方がいらっしゃいますから・・・?
ピンバック: 蜻蛉の親爺
いつも~したから稼働が上がったなんて記事をよくみるけど、それがどれだけ維持できているのかいつも疑問に思っています。
そこが問題だと思うで、稼働が上がったならどれくらいの期間なのかそこも記事に書いてほしいです。
ピンバック: みつお
弱者って俺たちのような打ち手の事じゃなかったんだな。
打ち手には還元してはないけど、どこかに還元してるならいい事だね。
全国のパチンコ店がそうあって欲しいね。
間違ってもパチンコ業界が暗闇を作り出して、少しの灯りを照らして自慢するような業界になって欲しくないね
ピンバック: パチンコ店の為の奴隷
自己中オーナーと馬○コンサル にこの記事読んでほしいね・・・
ピンバック: 山田
打ち手からすると、
客に還元せず、自分らが得する場所にだけバラまけばいいって
話にしかとれません。
ピンバック: パチンコユーザー
この記事が何を言わんとしてるか??弱者は地主や従業員で客ではないんだ…客離れは地主や従業員を大切にしなかった結果なのか…
この業界で働く人達の頭のなかを見てみたいよ
客が逃げてしまう理由はあなた達の日本人離れした考えだ!
ピンバック: てまや
見ていて恥ずかしい書き込みが多く
日本人として悲しい。
打ち手が弱者だと言わんばかり。
個人の自己責任であって他人に
責任を押し付けようとさえ感じる。
自分の金を管理できない人が
他人の金の使い方を指摘するのはどうだろう
ピンバック: ユーザー
パチンコ店ではなく、普通の会社だと思えば、これは特別例外ではないでしょ。
商品のファンを増やすことが、商売の定石だとして、
もっとも身近な社員からファンになってもらえるように心遣いすることは、特段取り上げることでもないと思います。
むしろ、「身内に対してこれだけやってます」とわざわざアナウンスすることのほうが、やらしく感じます。
噛みつくほうも、どれだけ吸い上げられているのかわからんけど、生活崩すほどのめり込んでいるわけではないでしょ。
遊びにはコストが付いてきます。
車でも映画でも、他者に提供してもらう楽しみには、コストがかかります。
パチンコ店のお客は弱者ではありません。
自分の意思で店を選び、足を運んでいるのですから。
ピンバック: みみ
ユッキーさんが言われるように、私も「弱者視点」というフレーズの選択ミスだと思う。
この古い話の時代背景が分かれば、この当時では当たり前の考え方だったと分かる。
生産者米価が将来も上がり続ける見込みを地主が抱いていたということから、開店時期は1980年代後半のバブル景気真っ只中でパチンコ業界にCR機が登場する以前の時代ではないかと思う。
この頃はどの業界も、貯まり続ける内部留保の使い道をそれまでは考慮しなかった従業員の福利厚生や海外投資へ向けた。極端な例では、三菱地所がロックフェラーセンターを買収したりタイムズスクエアの一等地に日本企業が次々に広告を出した。
そんな当時のホール企業も同じで、従業員の福利厚生に力を入れたり不動産投資を強化する時代だったのでは?
今は状況が全く違うので同じ事はやらないが、何かのヒントになれば温故知新という話かなと理解した。
ピンバック: 打ち手
いい話だとおもうな!
ピンバック: kkk