さらにスロット派の営業マンを勢いづかせているのは、Reゼロによる高純増機のヒットだ。Reゼロの実績で高純増機を開発するメーカーが続出。年末の入れ替え需要を高純増機のラインナップが待ち受けている。
「純増8枚という機械も出てきます。短時間勝負ができるので、長時間遊技型で打てなくなっていたサラリーマン客も戻ってきます。ガソリン自動車がパチンコとすれば、電気自動車はスロット。設備投資も少ないのでこれから小さいスロットメーカーも出てきますよ。時代はスロットですよ」と鼻息が荒い。
メーカーとしては6号機を売って行かなければならないので、威勢のいい話をするが、高純増機だから稼働するかと言えば、答えはNO。短時間で打てる機械と朝から打てる機械を客数や客のニーズに応じたバランスのいい機種構成が必要になることは言うまでもない。
では、打ち手は6号機をどう見ているのか?
年間250日以上実働する業界の関連機器メーカー勤務のAさんは、年間投資額は700万円で、回収が650万円の健全なギャンブラーだ。
「自分のように凱旋を打つようなヘビーユーザーは、6号機は打ちません。自分の世代は今の高純増で上限がない台をギリギリ打っていたので、6号機に魅力は感じません。結局、出た時のことを考えるので、最初から出たとしてもMAX2400枚の台を打ちません。Reゼロは1~2回打ちましたが、天井に行ってもAT確定ではないので時間の無駄。だったら毎ゲーム抽選している方が効率的だと思っています。あれを打つのならハナビとかバーサス、ジャグラーの普通のAタイプを打ちます。6号機には、もはや機種解析とかも興味すら湧きません」と6号機には否定的だ。
今残っているユーザーはAさんのような層ばかりでないことを祈るしかない。
スロットとパチンコの比率が逆転する、というメーカーの見解についてはこう指摘する。
「これからメインのスロットが撤去になることを考えると、パチンコユーザーの方が現行機種にうまく移行している、と思うので、スロット比率が上がることはないと思います。スロット6号機から打つ若者が恐らくいないのが現実です。5スロ、2スロに若者はいますが、勝っても負けても1円程度の遊びで満足する層には6号機でもいいでしょう」
5号機メイン機種の撤去で、4号機から5号機に切り替わった時のような“ショック”が再び起こらないようにするには、スロットの内規変更で新たらしいゲーム性の機械が出てくることにかかっている。

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。