パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

名古屋の喫茶店のモーニング文化を学べ

市場の成長率、技術の進歩、規制環境、競争状況、消費者嗜好、人口動態などの数値を入れることで業界の将来予測をする方程式がある、という。

予想なので確実に当たるとは考えられないが、その方程式にパチンコメーカーを当てはめると見えてくることとは…。

「一本足打法のメーカーは一言で言えばヤバイ。今までの貯えがたっぷりあるので会社の財務は健全かも知れないが、生き残るには今以上にヒット機を連発し続けるしかない。今から新しい柱を立てないとヤバイ、とデータ的にも上がっています」」(シンクタンク関係者)

さらに遊技機価格について言及する。

「遊技台の単価を上げるために巨大なフィギアを付けているメーカーもある。あれだけで8万円はする。ホールからすると全く不要なものだが、メーカーの営業は「でかい方が客が付くと」とセールストークをしています。ホールは付いているから仕方なしに買っているが、そういう無駄なものをなくすためにホールは、戦略的に動かないとメーカーにいいようにされるだけ」

今でも十分にいいようにされている。バカでかい筐体についても全日遊連は日工組に再三申し入れをしているが、メーカーは聞く耳を持たない。「文句を言っても買う」と足元を見られているからだ。リゼロの再販価格150万円がすべてを物語っている。そんなことがまかり通ることに他業界から見ればパチンコ業界は異常な業界に映る。

メーカーがしなければいけないのは新台価格を釣り上げることではない。インベーダーブームで業界が疲弊していた時に、フィーバーとゼロタイガーが業界を救ったように、イノベーションを起こす遊技機開発である。

それが望み薄となれば、ホールは新台を買わなくてもやっていける方法を考えなければならない。

名古屋には喫茶店のモーニング文化がある。とにかく豪華なセットで有名だ。

名古屋市内には多くの喫茶店があり、競争が激しい状況にある。そのため、他の喫茶店と差別化を図るために、豪華なモーニングを提供することで顧客の心を掴み、集客力を高めている。

ホールもこのモーニングの考え方を取り込むことだ。昔、やっていた“モーニング”サービスをやれと言っているのではない。

ホールでは名古屋の喫茶店の豪華なモーニングサービスのように、目で見せることができないが、それがハッキリと分かればいいわけだ。

ホールに求められモノは豪華な出玉だ。

等価交換で等価仕様の機械になっているから、ショボい出玉を連チャンさせるしかない。そこを見直すことだが、客が飛ぶだけ、と手を付けない。



人気ブログランキングへあなたのポチっ♪が業界を変える

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。

大企業で独身寮の見直しは優秀な人材確保と離職率対策

近年、多くの大企業で単独寮や社宅を見直す動きが活発化している。老朽化した寮を建て替え、快適な居住空間を提供している。

新入社員のアンケートで福利厚生の中で何を一番重視するか、という問いに対して、「寮・社宅、住宅手当などの家賃補助」の回答が最多だった背景などがある。

例えば、マツダは、広島地区に所在する技能系従業員向けの5つの社員寮を統合し、新たな寮を建設する。築50年以上が経過しており、住環境の改善で従業員満足度を向上させ、人材確保にも繋げる狙い。新寮では各個室の居住空間や設備の充実を図るとともに、入寮者の交流の場となるラウンジ、トレーニングルームなども設置するなど、快適で充実した寮生活を実現する。

大同特殊鋼は、群馬県の渋川工場の2つの独身寮を老朽化のために建て替えて、新たに1つの独身寮に集約する。総建設費用約11億円かけて快適な居住環境に加え、多目的室や談話コーナーを整備するなど寮内の人材交流を活性化させることが狙い。

これらの現状は、従業員満足度の向上や離職率の低下、新卒採用の強化を目指しており、若手社員の間でも高い評価を得ているようだ。

独身寮の場合、特に建て替えた真新しいきれいな部屋で、wi-fi環境が整っていることがポイントになる。NHKの衛星放送の受信料を負担する会社もあり、至れり尽くせりだ。独身寮を充実させた結果、3年以内の離職率が半減したケースもある。

どうして、寮に力を入れるかというと、社員の要望ももちろんあるが、日本の出生率に起因している。2023年に72万7277人で、2022年より4万3482人減少している。今後も下がり続けることで、優秀な人材を確保することは大企業でも難しくなってくる。20年先、30年先の採用計画を前提に大企業は今から行動しているが、パチンコ業界はますます求人難になることが予想される。

パチンコ業界で寮は、ホールの2階だったため、あまりいいイメージがなく、どんどん廃止して行ったが、独身寮という形で復活させることはありだろう。

ここから好評な福利厚生をいくつか。

●ヤクルト1000手当 
安眠につながるヤクルト1000は売り切れが続出したように人気の商品。1日1本、領収書を会社に提出すれば、次の給料で返金される。

●自転車通勤手当
コロナ禍にスタート。会社が電動自転車を支給。3年間勤務すれば電動自転車は自分の物になる。つまり、電動自転車の現物支給。3年間が過ぎると月1000円の手当てに切り替わる。

逆に福利厚生であまり利用されないのが、ベネフィットステーションだ。これはホール企業でも導入しているケースが少なくない。これは国内の提携先宿泊施設やフィットネスクラブなどが会員優待料金で利用できるものだが、意外と不評だ。従業員のために会社がおカネを払っているのに利用されないとなるとおカネの無駄になるので、廃止するケースもある。

その他、ホール企業と限らないが福利厚生で廃止されているのが、資格取得制度。これは次の転職のために資格を身に着けていることに気づいたから。転職準備を手助けするような制度は廃止されていって当然だろう。


人気ブログランキングへあなたのポチっ♪が業界を変える

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。

ネクスト2.5次元パチンコ、オンラインで実店舗で玉が飛ぶ未来はやってくるのか?

2019年、一風変わったパチンコサービス「2.5次元パチンコ/ニコハン」が話題になった。24時間、家にいながら実機のパチンコを打っているという、「2.5次元」の名にふさわしい体験を提供したからだ。

ユーザーはパソコンやスマホの画面上でハンドルを操作し、画面の向こうで実際に物理的な玉が飛び出した。

「ニコハン」のコンセプトは、シンプルながら魅力だった。「市場から撤去された、打ちたくても打てない過去の名機を、今の若い世代や初心者にも楽しんでもらいたい」というものだった。これには「もう一度あの頃の熱狂を体験したい!」という往年のファンのハートをキャッチさせようとした。

しかし、ここには一つ大きな問題があった。 それは出玉の交換ができないという点だ。現在、このサービスは無期限休止中になっている。

その後、オンラインで実機を操作する技術はさらに進化する。オンラインでクレーンゲームの実機を遠隔操作できるサービスも登場している。こちらは実際に獲得した景品が送られてくることで一定の人気を集めている。

そして現在、業界内では「オンラインで実店舗のパチンコ・スロットを打っているサービス」の構想が持ち上がっているとの噂がある。

この新たなオンラインパチンコ構想が実現すれば、ホール側には大きなメリットがあると期待されている。 特に、ホールの「空き台問題」を解消できるのではないかと言われている。もし、オンラインで打てるようになれば、物理的にホールに来ない客でも、スマホやPCからアクセスして実際の台を打てるようになる。空き台は減り、売上も上がる可能性がある。

客が選んだ空き台にカメラが付いた装置を従業員が椅子の上に置く。この辺は何ともアナログチックだ。

しかし、ここで問題となるのが風営法の壁だ。現在の風営法の下で、オンラインでの実機パチンコが合法なのか、誰も確信を持てない。ある業界関係者は「両手がない人が義手でハンドルを操作するのと、オンラインでスマホを使って操作するのは理論上同じことだ」と考えているが、今後法律がそう解釈するかは別問題だろう。

実店舗でのパチンコは、これまでの「ホールに行って台を選ぶ」という体験から、「スマホを使って、どこからでも好きな台を選ぶ」という体験は新鮮だ。出玉のデータや当たりの演出を家で寝ながら、体感できる。

ただし、パチンコというのは「その場の雰囲気」が大きな魅力の一つでもある。玉の弾ける音、隣の台の大当たりの歓声、ホール全体に広がる熱気…。もしかしたら、この雰囲気を6G時代にはVR技術を活用して、まるでホールにいるような臨場感あふれる体験ができる日も遠くないのかも知れない。

「2.5次元パチンコ」のような新しい試みがパチンコ業界に与えられた影響は計り知れない。オンライン化が進めば、ホールに足が向かない層を取り込むことができるかもしれない。オンライン化がパチンコの未来を切り開くのか? リーチ演出が始まった。この予測が当たるか外れるかは何年後かに分かる。



人気ブログランキングへあなたのポチっ♪が業界を変える

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。

ホール+銭湯=新たな客層の掘り起こしが可能

昔ながらの銭湯をリノベーションして、現代的でおしゃれに蘇った銭湯を「デザイナーズ銭湯」と呼ぶ。ここ数年、東京の銭湯でデザイナーズ銭湯が次々と誕生して、注目を集めている。

デザイナーズ銭湯の例としては、中野区にある天神湯が挙げられる。唐破風屋根を持つ宮造りの銭湯で、建築家の今井健太郎氏が設計した。

また、京都には個室貸切銭湯とサウナ、餃子居酒屋を備えた「ぎょうざ湯」や、17種類のお風呂と個室貸切サウナがある「SPA&HOTEL水春 松井山手」など、おしゃれなサウナ施設がある。

現代人は忙しい生活習慣からストレスが多いため、短時間でもリフレッシュできる温浴施設は人気だ。特に昨今は「整う」体験をシェアするためにサウナブームとなっている。

ところで、冒頭の「デザイナーズ銭湯」という言葉を聞くのは初耳だったが、このデザイナーズ銭湯をホール企業に提案している温浴コンサルがいるようだ。スーパー銭湯のように初期投資がそんなにかからない、というのが理由だ。

デザイナーズ銭湯は既存の銭湯をおしゃれにリノベーションすることを指すのだが、どうやらホールに銭湯を併設することを提案している。

どこの家庭にも風呂はあるが、広い湯船でゆったりとリラックスしたいから温浴施設が繁盛する。ビジネスホテルでも大浴場が完備されていれば、宿泊客は部屋の風呂よりもそちらを利用する傾向がある。

今やホールだけでは集客することが難しい時代になっているので、銭湯とその中に定食屋を設ける。その発想は「ぎょうざ湯」を真似たようなものだが、「遊び」、「温浴」、「食事」が1カ所で楽しめれば、パチンコ客以外もそこに集客できる。

パチンコ店に併設するにはそれなりの戦略が必要になる。現在、大阪の銭湯の入浴料は大人520円となっている。これをホールの会員カードを提示することで、半額にするなり、パチンコで1000円使った客には無料にすれば、会員が増えることが期待できる。銭湯を核に相乗効果が生まれるというものだ。

これでホールへ行く目的も生まれる。パチンコで疲れた体を銭湯で癒す、パチンコで勝った日は、定食屋で祝杯を挙げる。あるいは、逆に銭湯を利用した客がその後で軽くパチンコを楽しむという流れが生まれないかも知れない。

それぞれ異なった客層なので、これまでとは違った来店動機が生まれる。

パチンコ店と銭湯の融合は、勝負とリラクゼーションを同時に提供する新しいビジネスモデルとして、相乗効果が期待できる。適切なコンセプト設計とマーケティング戦略により、両方の魅力を最大限に引き出すことも可能だ。



人気ブログランキングへあなたのポチっ♪が業界を変える

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。

ギャンブル場に子供が入れるのに遊技場であるホールになぜ子供が入れない

競馬や競艇はギャンブルなのに子供連れでも入れるのに対して、パチンコは遊技なのに18歳未満の子供が入れない。昔は子供が店内をチョロチョロしていたが、今は厳しく取り締まられている。

この違いに不満を持つ業界人も少なくない。では、どうしてこの差が生まれるのかを検証してみよう。

まず、競馬場や競艇場は、広い敷地に、観客席やグルメコーナーが並んでおり、まるでテーマパークのような構成になっている。

まず、京都競馬場では親子で楽しめる魅力的な競馬場を目指して、あそび場「Paka Run!(パカラン)」をオープンさせた。これは、成長段階や興味関心にあわせた「パークエリア」「アクティブエリア」「イマジネーションエリア」「ベビーエリア」の4つのエリアで構成されている。京都競馬場という場所の特長を活かし、馬はもちろんのこと、桜、桂、しだれ柳、紅葉など京都になじみの深い植物をモチーフにしたデザインを取り入れました。あそび場内を一周すると「日本の四季」を感じることができる。

一方、ボートレース住之江では、11月10日(日)にファミリー向けのイベントを開催した。当日は、フリーマーケットや野菜マルシェ、キッズゴムボート乗船会やドクターイエロープレイパーク、子どもフットサル教室などイベントがてんこ盛りだ。

さらに、大人気キャラクターショー「仮面ライダーガヴショー」や地元のキッズによる「すみのえKIDS DANCE SHOW」など、子供から大人までファミリーで楽しめるイベントで集客を図っている。この内容を見る限り、会場が競艇場とは分からない。

このように、競馬場や競艇場では「家族で楽しめるスポット」としての顔がある。親が馬券や舟券を買ってギャンブルを楽しんでいる間、子供たちはアクティビティやイベントで遊んでいる。家族サービスを兼ねてギャンブルが共存する図式が出来上がっている。

それに対して、パチンコホールはどうか?

自動ドアをくぐると耳をつんざくような喧騒に驚かされる。禁煙になってタバコの煙が漂うことはなくなったが、子供向けの環境ではない。

また、パチンコは法律上、「遊技」に分類されているが、実際の現場はギャンブルと紙一重の世界でもある。低貸しコーナーは遊びを求めているかも知れないが、4パチ、20スロは「一攫千金」狙いの客で占められている。ホールという狭い空間では、家族連れのレジャーにはなりにくいことが大きな理由の一つだ。

競馬や競艇は、レース場自体が「イベント会場」のような性質を持っている。 家族でピクニックを楽しむ場所、友達とスポーツ観戦を楽しむ場所、デートスポットなど、多目的に使える空間となっている。子供が入場できるのはスタンドや観客席のエリアだけであり、馬券や舟券を買う「投票所」には子供は入れない。

対して、ホールは完全に「専用施設」だ。パチンコやスロットを遊ぶためだけの場所であり、そこに楽しみ方の多様性はない。

競馬場であれば、「今日は走る馬を見に行こう」 、「乗馬体験をしよう」といった楽しみ方もできるが、ホールではパチンコ・スロットを打つ以外の目的は存在しない。

以上の理由から、競馬場や競艇場は「家族連れでもOK」、パチンコ店は「18歳未満」となっている。

ホールが家族向け施設を目指すとすれば、それは駐車場を活用して、子供向けのイベントスペースを新たに設けることだろう。そこには遊具があったり、ミニパチンコ台があったり、一角には託児所があってもいいだろう。

本来、パチンコホールは大人だけが楽しむ秘密の遊び場である。ちょっと謎めいた存在がパチンコホールでもある。



人気ブログランキングへあなたのポチっ♪が業界を変える

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。