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一旦閉店したネットカフェを再開で100店目指すホール

10店舗ほどのホールチェーンが、かつてはネットカフェを60店舗ほど経営していた。始めたのは1998年頃と思われる。当時、パチンコ業界誌でも取り上げていたのが新規事業としての複合カフェ特集だった。それまでの漫画喫茶からインターネットやビリヤード、ダーツ、シャワールームを完備した複合カフェスタイル登場した。その頃からネットカフェを増やして行き60店舗ほどを運営していた。

それを一旦、全部閉店した。

ネットカフェがピークを迎えるのは2008年だった。スマホの急速な普及に伴い、マンガがスマホでも読めるようになると、ライトユーザーが離れて行った。

2010年頃になると高度なサービス水準が求められるようになる。ただ、マンガとパソコンがあればいいというレベルではなく、完全個室で豊富なフードメニュー、シャワールームやダーツ、ビリヤードは必須。クリーンネスも求められるようになった。

サービス施設におカネをかけられないと生き残れない時代になった。高水準なサービスをこれまでの価格で提供できるのが大手の強味で、中小が潰れて行ったのがこの頃でもあった。

2020年は言わずと知れた世界的なコロナ禍に襲われ、大手でも大打撃を受けて閉店ラッシュが続いた。そのコロナ禍の3年間も開けてネットカフェ需要が再び注目されている。そこで、もう一度ネットカフェ事業に本腰を入れ、100店舗構想を描いている。

理由はこうだ。

大都市圏ではインバウンド客の回復もあり、ホテルは高騰してなかなかホテルにも泊まれない層がいる。カプセルホテルも満杯となれば、個室が完備されているネットカフェで泊まった方が安い。

本来、ネットカフェは宿泊所ではないが、カプセルホテルからもあぶれた客のほか、高速バスで早朝到着した人たちの受け皿となる。

コロナ禍を経て注目されているのはサテライトオフィスとしてのコワーキングスペースだ。JRもエキナカで個室ブースを提供している。場所柄、新幹線に乗車する合間を縫って仕事する層をターゲットにしているので、15分(275円)単位で貸し出している。ネットカフェならもっと安く場所を提供できる強みがある。

都市圏では大手居酒屋チェーンの撤退が相次ぎ、空きスペースがあることも出店意欲につながっている。

何よりもホールに比べて設備投資が格段に安い。パチンコの新台購入費を考えれば、一度投資すれば設備を頻繁に替える必要もない。それでいてホールよりも利益率が高い。で、出店も撤退も簡単で、設備はほかでもまた使いまわしができる。

ホールは今後も縮小を視野に入れており、従業員をそちらで雇用できるメリットもある。

新規事業に注力――。そんな気持ちにさせるのはホールの売り上げが減少しているにも関わらず、機械代はあいも変わらず高値水準で移行しているからだ。



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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. メーカーは、台が売れなくなると台を値上げして売上を確保するからな。国が税収が減ったので増税しますと言っているようなもの。
    ホールも売上が減っていても、粗利益が実質的なホールの売上だからそれが増えていればいいだけ。
    この業界は  »このコメントに返信
  2. ピンバック: この業界は

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