パチンコ日報

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リバースオークションであらゆるコストの見直しを

昨年、新電力に契約を変更した大手ホールが悲鳴を上げている。

それまで1日5万円、月額150万円だった電気代が倍の300万円に跳ね上がっていた。契約店舗数は1店舗や2店舗ではないので、電気代の値上がりは利益にも直接大きな影響を及ぼすことになる。

契約を元の電力会社に戻そうとしたが、「大口契約」を理由に断られてしまった。電気代を安く抑えるために新電力に契約したのに一挙に倍になるとは、踏んだり蹴ったりだ。

4年前から電気代を年間数百万円安くするために、新電力に切り替えていた新潟の遊園地は、今回の値上げで年間1820万円から3580万円、と実に倍近い値上げになることが分かった。遊園地の場合は、この値上げ分を吸収するために、入場料の値上げに踏み切ったが、パチンコの場合は、これでまた釘が閉まることになる。

そうすれば、客離れに直結するために、そんなことをやれば自分のクビを絞めるようなものである。

大手電力10社の電気料金は、火力発電に使う燃料価格の高騰などを背景に、この1年で約10%~30%値上がりしている。各社が示している「使用量が平均的な家庭」では、7月分の金額が2000円近く高くなるところもある。

新電力の話に戻す。

電気の小売りが完全自由化されたのが2016年。この新市場に様々な業種が参入してきた。新電力会社は自前の発電所を持つことなく、大手電力会社よりも電気代が安くなることで、顧客を増やしてきた。

新電力は電気の卸市場から余った電気を購入していた。それまでは1kWh当たり10円以下で調達できていた卸価格が燃料費の高騰やウクライナ情勢で3倍近くに跳ね上がっている。

調達コストの高騰で事業継続が困難な新電力が増えているのが現状である。

で、前出のホールのように元の電力会社に再契約しようにも断られたら困る。そのまま倍の電気代を払いながら新電力を使い続けるのか?ということになるが、“電力難民”を出さないように電気のセーフティーネットとして「最終保証供給制度」として、割高にはなるが送配電会社から電気の供給を受けることはできる。

ことしの夏は電力削減のためにガンガンに利かせていた冷房温度も28度に上げるなどの対策を講じることも必要になってくる。

何度もコストの見直しを図ってきているパチンコ業界だが、リバースオークションという手法はあまり浸透していない。

これは買い手が売り手を選択する逆オークションで、競争入札がそれに相当する。一番安い入札額を出した業者が仕事を落札する。

例えばコピー機を20台購入するときにA,B,Cの3社が入札に加わったとしよう。この時、A社は2000万円、B社は2050万円、C社は2100万円だったとすれば、従来は2000万円のA社が落札していた。リバースオークションではさらに2000万円から一定時間にそこから、各社が競り下げて、一番安かった会社が最終的に落札する。

今、一番問題になっている電気代のほか家賃、複合機、損保、通信、保守業務、印刷物、廃棄物などもコスト削減の対象品目にリバースオークションを代行する会社もある。


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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. スーパーには加工時の切れ端を集めた「こま切れ肉」という物が安く売られています。
    発電施設をもたず電力の小売を行なう新電力会社は、
    大手電力会社からでた電気の「こま切れ肉」を安く仕入れて小売しています。
    昨今のように電力不足にならると、電気のの「こま切れ肉」が少なくなるので
    新電力は採算が取れなくなるのは当然です。
    安物買いの銭失いという言葉があり、安いものはデメリットがある事が多いのです。

    遊技機の様に寡占企業が暴利を貪る為に価格を釣り上げる事は言語道断ですが、
    良心的な企業が、適正な利益を乗せた金額を出すことは健全な状態ではないでしょうか。
    リバースオークション(逆競り、と私は呼んでいました。)などによる、
    過度の価格競争は、市場に安かろう悪かろうしか弊害しか残らないと私は思います。

    パチンコ業界も1円さらには0.5円、はたまた等価交換などの不健全な価格競争の結果が現在の惨状ではないでしょうか。
    匿名人  »このコメントに返信
  2. ピンバック: 匿名人

    • 現代は自由競争社会なので、価格競争は不健全ではなく当然。
      ここで「不健全」と愚痴を言うよりも、
      等価無制限の他店は無視して、理想と考える営業形態(40個交換のLN制)に変更しましょう。
      豚丼  »このコメントに返信
    • ピンバック: 豚丼

  3. ホールやメーカーにとっては今回の情勢による値上げは関係なし。だって、今までがそうだから。売り上げが減っていても台の値上げや粗利益が増えていればいいだけ。売り上げが減収であっても利益が増収であればいいだけ。ホールであれば、今迄、毎日全台最低出玉率の営業で営業しているから。
    客にとってはその1台の生涯稼働において客のプラスかだけ。客が永久に金儲けが出来き、根本的に勝てるのかだけ。客が永久に金儲けが出来ないから離れる。客は、株等と同様、資産運用目的だから。
    パチンコ、スロットのプレイだけで生計する人を生み出すことが、業界の発展、社会貢献だから。それ以外なんの価値もないし。
    銀行や証券会社の手数料だけで、利益立ててから言う発言やな。これをパチンコ業界に置き換えると、端数玉の利益(景品差益)だけで利益を立てていろと、言う事やな。
    匿名希望  »このコメントに返信
  4. ピンバック: 匿名希望

  5. これでまた釘が閉まる??
    非等価・再プレイ2500玉だけどこれ以上、釘を閉めたら通報されてしまう位に閉めているから閉めれませんよ。
    次は、更に換金率を悪くして再プレイ無で現状のこれ以上閉めれません釘をキープするしかありませんね。

    でも大丈夫。パチンコ屋で働く諸君。心配しないで。年齢の高い人間を敬い・根性論で歯を食いしばって毎日、あれか悪いこれが悪いと他人を非難して愚痴を言ってれば道が開かれますよ。
    勝ち組Z  »このコメントに返信
  6. ピンバック: 勝ち組Z

  7. ほとんどの企業がもう今乗っている路線からは外れられないと思いますよ。
    そういう企業は悲しいかな何を講じても結果が変わる事は無いんじゃないでしょうかね。
    肝心の中身が激的な変わり方でもしない限りは…。
    まぁおそらくは呼吸がギリギリであっぷあっぷの企業は試行錯誤しながら「出玉以外」の意味の無い何かを講じるでしょうがね…。
    無駄、と言い切ると問題でしょうから言いませんが…。

    まずはもっとホール数メーカー数が減る事からですね。
    名無し  »このコメントに返信
  8. ピンバック: 名無し

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