パチンコ日報

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マレーシアへパチンコを輸出したい遊技機メーカー

遊技機メーカーが生き残るためには、縮小する国内市場にしがみついていても、じり貧になっていくだけである。

1990年代、新市場として台湾へメーカー数社が支店を出すほど、台湾はパチンコブームに沸いていた。首都・台北ではパチンコの賭博性が問題視された90年代半ば以降、ホール営業の新規許可が下りず、メーカーも撤退して行く。

その一方で、パチンコブームは韓国や中国(大連)へも飛び火して行く。筆者は90年代半ば、韓国・ソウルと釜山のパチンコ店を取材したことがある。パチンコはあくまでも成人娯楽室(ゲームセンター)の営業許可で、換金は禁止されていた。

首都ソウルの店では上皿にカバーを付け、直接玉を触れない工夫をして法令を遵守していた。法整備が進まないうちに店舗だけが増え、釜山はカバーも外し、店内で堂々と出玉を直接換金する店舗もあった。

韓国のゲーム機メーカーの中には、パチンコ機の製造に意欲を燃やす会社もあったが、メーカーが本腰を入れて韓国進出を目指すことはなかった。

当時の韓国ではアングラのスロットが主流で、その勢力にパチンコは潰された。韓国で日本式パチンコは一旦下火になるが、2005年頃「メダルチギ」という形で復活する。しかし、違法な賭博性や、汚職問題が発覚して2006年の法改正で商品券の提供が禁止になり、メダルチギが禁止になった。

海外におけるパチンコ事情を振り返ったところで、メーカーが第二の台湾を目指して、海外進出を目論んでいる国がある。

それがマレーシアだ。

人口は3000万人ほどだが、1人当たりGDPが1万ドルを超えるなど着実に経済成長している。1人当たりGDPが1万ドル以上というのは、ASEAN 10カ国にとどまらず、中進国や発展途上国の中ではかなり優れている。



資源が豊富で工業化にも成功し、なおかつリゾート地としても既に確固たる地位を築いているので将来有望な先進国候補とみられている。

さらにマレーシアは、人口ボーナスが2040年まで活発期となっており、現在活発期となっている。 また、2050年までボーナス期が続くことからも、東南アジアの中でも投資先として非常に期待できる国だ。

人口ボーナスとは、総人口に占める生産年齢人口(日本の場合は15歳以上65歳未満)の割合が上昇し、労働力増加率が人口増加率よりも高くなり、人口に対する労働力が豊富な状態となることで経済成長が促進されることを指す(ウィキペディアより)。



「本来の遊技機に戻し、パチンコ機を輸出することを考えているメーカーがあるようです。2050年まで成長する国をピックアップした結果がマレーシアだった。台湾は連チャン機で失敗しているのでカネのかからない機械で、カネのかからない遊技で輸出です。要は営業許可がどう下りるかです」(事情通)

台湾の失敗の轍を踏まないためにも、本来の遊技なら出玉は精々景品と交換か? そういう姿で日本文化が浸透してくれることを願う。




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コメント[ コメント記入欄を表示 ]

  1. 今のパチンコは、無職や老人が主な客という異常な世界で、遊技機も子供が見るアニメのようなデジパチが多く、打っていること自体が恥ずかしくなる。さらに、ギャンブル性が高過ぎるので、普通の客や若者はまず打たないし、興味すら湧かなくなっているのが現状だ。
    世界で遊技機が販売できれば、メーカーにも多少は余裕が生まれるだろうが、それには壁が高過ぎるし、そんな先行投資をできるメーカーは実際のところほとんどないような気がするが。。
    換金禁止  »このコメントに返信
  2. ピンバック: 換金禁止

  3. 金にかわらないなら流行らない。
    以上
    負け組  »このコメントに返信
  4. ピンバック: 負け組

  5. >カネのかからない機械で、

    それができるなら国内でやれよ。高級な液晶やらスピーカーとか派手な役物なんて誰も望んでない。
    メーカーが売上上げるために、クソ高いクソ台を短いサイクルで出しまくるからユーザーにしわ寄せが来てるんだろ。
    店が買わなければいい?機歴や抱き合せ無くせよ。
    機械の金額上限規制やら年間の販売機種数規制はどこいった?
    中の人  »このコメントに返信
  6. ピンバック: 中の人

  7. メーカーの動向までとやかく言う気はないが、開発に携わる連中はやはり遊技機開発能力は低い。
    簡単に言えば遊技機開発における常識が無い。やはり物理的に機械を作る技術だけで、パチンコのパの字も知らない烏合の衆なのがまるわかり。
    特に演出関連は酷い。非常識すぎる。
    スペックが当たった他所のメーカーの性能とほとんど同じようなスペックで出しても当たらないのはそのせい。
    プライドも矜持もなくただ真似をしただけの恥ずかしい機種が売れてないのはそのメーカーが過去に馬鹿みたく作り上げてきたメーカーブランドのせい。
    ホント、アホ。言いたくないがアホとしか言いようがない。

    馬鹿げた、ふざけた、しょうもない、ただ客を煽りたいだけの、ただ客を馬鹿にしたいだけの、くだらない演出群。
    シンプルな筐体でヒットした例があるのに、いまだに顔付けたり人形付けたり…。
    ゴテゴテに装飾しなきゃ価値を吊り上げられないお荷物メーカーは早々に撤退してくれ。
    筐体に余計ないものを付けているメーカー=ダメなメーカー。
    そのダメーカーが生き残ろうとすればするほど業界は縮小していくのにご苦労な事で。

    この業界を熟語で表すなら色々な意味で「劣化」がお誂え向きだ。
    通行人  »このコメントに返信
  8. ピンバック: 通行人

  9. まあ、カネのかからない機械を日本でリリースしても、
    誰も打たないでしょうね。金がかからないというのは、液晶も何もない
    チューリップが開くだけのシンプルそのものの台。
    液晶なしスピーカーなし役物なし、ついでに電動の打ち出し機構もなしかも。
    そんなもの日本人は打てない。文字通り、戦後パチが始まったぐらいの技術で作られた機械。
    一から始めるのだから、それぐらいシンプルで充分、というか、詰め込んでも向こうが
    理解できない。デジタル要素を完全排除した台になるでしょう。アニメキャラやドラマ、歌手のタイアップ機種持って行っても、誰これ?になるだけですから。
    ま、別に持っていけばいいのでは?もし上手くいったら、日本を見切ってしまうかもしれないけど。
    一般ゆーざー  »このコメントに返信
  10. ピンバック: 一般ゆーざー

  11. マレーシア政府と独占契約したのは西陣です。設置機種は「ロボQ」「ザ・ギャラリー」「ベースボール」の3機種のみ。日本国内で外れた中古でした。数店開業したが2年くらいで撤退しました。当時の業界紙を持っています。
    猫オヤジ  »このコメントに返信
  12. ピンバック: 猫オヤジ

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