ヤンキーパンダです。
15カ月ぶりの寄稿となります。
この間、世間はコロナ禍に伴う感染拡大防止対策一色です。
同時に人々のライフスタイルは変貌しました。
私自身もほぼ会食しなくなりました。
臨場感が伝わりにくいのが苦手ですが打ち合わせはもっぱらzoomです。
1日も早く平時にもどる事を願いつつ外食は最小限に、手洗い・うがい・除菌・換気を毎日励行しています。
先日、営業1号様から「ヤンパンさんが店長なら二物二価は取り入れるの?」との問いがあり、その質問に答える形での寄稿となります。
ちなみに私は、店長経験は長いですが現役の店長ではありません。
「大阪の二物二価の話ね。結論から言うと地域1番店ならパチンコ、パチスロともに10.2割分岐営業。つまり等価に近づけて二物二価は取り入れません。2番店以下のポジションは地域性や競合店動向、店舗の状態を見てみないとなんとも言えません。しかし現状のままでジリ貧なら二物二価を取り入れ【パチンコ14割分岐パチスロ10.2割分岐営業】の模索をします」とお答えしました。
営業スタイル(交換玉数)に関する質問なので、この様な回答になってしまいますが営業スタイルだけを変えての業績の向上が可能だったのは15〜20年ほど前の話です。
また当時は16割分岐(40玉)から高価もしくは等価へシフト。
射幸心を高める事で成立しました。
しかし一時的に優位であっても営業スタイルで追随されると優位性は下がり、総合力が勝る店が残ってきました。
その時代から更に機種構成などのコモディティ化、SNS浸透などの情報化が進み、ますます総合力が問われる時代となっています。
この事はホールサイドも自覚していると思われ、あれほど切望した二物二価が可能になったにも関わらず、実際に取り入れたのは大阪府下676店中40店ほどで、今のところ1割未満です。
つまり営業スタイル変更だけで業績維持向上ができるほど簡単な時代では無いのです。
しかし、営業スタイルの変更は風向きを変える。きっかけ作る点で有効だと考えています。
答えに至るキーワード。
前提条件や理由、同時に取組む事柄をランダムですが記してみます。
本来ならもっと総合的、多角的に記したいところですが営業1号様への回答の形となり営業スタイル中心の記事となる事をあらかじめご了承ください。
①店長
ここでの店長は営業スタイルや日毎設定の決裁権を持ちます。
②地域
大阪府下。二物二価は警察のお墨付きは無いものの組合(大遊協)と賞品業者(大遊協商事)は二物二価が可能な環境を整えました。
二物二価は一物一価と同義ですが、パチンコ専用賞品、パチスロ専用賞品を取り扱う点で一物一価と異なると私は解釈しています。
なお一物二価は違法ですが、二物二価は違法判断はされていません。
しかし、お客様が望む全ての賞品交換が出来ない事から警察が「容認出来ない」とするケースがあります。
そう言うケースが起こる可能性は否めませんが大阪で二物二価がたちまち指導の対象とならないと見通しています。
③10.2割分岐営業
4円交換玉数25.5玉、20円は5.1枚。
大阪府下ホールの大半が共同購買する賞品。その賞品を扱う業者が指定する定価の幅が変わり、それまで主流の11.2割分岐から10.2割分岐営業可能となりました。
賞品交換時の達成感は主流の11.2割よりも高いですが、一方でスタート/千円が下がり遊びにくくなるのではとの意見もあります。
10.2割を選択するならP・Sともに貯玉再プレイ無制限とします。
前述の通り私は基本的には10.2割営業スタイルを奨励しますが状況によっては他の営業スタイルもあると考えています。
④競合状況
2キロ商圏5店舗。
自店は3番手。11月の稼働率は1番店とは10%、2番店とは5%の開きがあるとします。
台数は480台(P280台、S200台)で1番店の800台、2番店の620台よりも少ないとします。
駐車場は無く駐輪場のみですが、地下鉄駅前で、競合店の中では1番の駅近です。
競合率ははっきりしません。
私のスタンスは「わからなければお客様に聞いてみよう」なので、【自店以外ではどちら様で遊ばれますか?】などのアンケート調査をただちに実施し参考にします。
アンケートは参考程度とし、どの店とお客様が重複してるのか、仮説と検証は繰り返します。
住居マップへのご協力要請、コロナ禍下のアンケートである事、サイレントマジョリティの存在も強く意識します。
それぞれの店との競合率を把握する事で台選定や配列、店休日の取り方は変わります。
⑤顧客年齢層など
パチンコは中高年メイン。女性のお客様は25%、来店手段は自転車や地下鉄、徒歩と思われます。
パチスロは20代多い云々。
ブルーカラー、ホワイトカラー、主婦etc.
業界全体の増客が難しい昨今。
他店のお客様をひきよせる施策をまずは取り入れます。
客層を掘り下げるとキリがないので今回はこの程度にします。
⑥パチンコ14割分岐営業
4円交換玉数35玉。
貯玉再プレイ10000円/日の上限を設けます。
過去の寄稿(情報公開のすすめ)
でも触れましたが普及した再プレイの廃止はお客様の離反に繋がるリスクが高いと考えます。
しかし出玉率100%超えの営業を継続した場合、貯玉は増え続け出玉率100%超営業が立ち行かなくなります。
そこで1日の再プレイ上限を設ける事とします。
その際に複数カード所有など、不正排除を徹底します。
そうする事で14割分岐下のパチンコ営業は出玉率100%超、12.5割前後(利益率10%前後)を維持します。
なんとも中途半端な営業スタイルかと、中にはそう思われる方も多いかと思いますが、私の経験からお客様が遊びやすく、1・2番店に対抗出来る選択だと考えました。
調整方法云々はご想像にお任せします。ただ傾斜や納品時のステップ釘、ブロック釘点検は検査前に重要視します。
つまり14割分岐営業は16割よりも賞品交換時の達成感が高く、11.2割や12割よりも出玉率100%超を維持しやすいとの判断です。
⑦パチスロ10.2割分岐営業
出玉率は100%未満となりますが8.6割(利益率15%程度)を下回らない設定を心がけます。
1、2番店が11.2割分岐なら賞品交換時の達成感で優ります。
パチスロの客層はパチンコよりも回遊性が高く、パチンコ以上に達成感を求めていると見做します。
⑧財源
現状の営業数値によりますが、決裁権者をどう説得するのか、自己資金が不足する場合、どう調達するのか。調達実務は財務担当者が行いますが、オーナー経営者の納得と覚悟が必要です。
場合によっては計画は全て白紙、パチンコ事業からの撤退を進言する事すらあり得ます。
オーナーは本当にパチンコが好きなのか?
本当はどうしたいのか?
競合1番店の想定スタートや利益率と同じ土俵に上がれるのか?
先の店舗の姿をイメージできているのか?
根幹に関わる問いかけでプライドを傷つけていないのか?
etc.
オーナーとのやりとりは私のしくじりエピソード(回顧)も含めて、機会を改めましょう。
⑨その他
前述の営業スタイルは一時的な強みとはなるでしょうが永続はあり得ません。お客様に誰がどのタイミングでどう伝えるのかが重要です。
また、二の矢、三の矢、合わせる矢は常に準備しておきたいものです。
パチンコ業、厳冬の時代において
「もしも私が店長なら」人材、広告宣伝、出玉感などにも機会を改めて言及したいものです。
コロナ禍で消耗し、どのホールも体力が低下しています。
しかし虎穴に入らずんば虎子を得ずの精神でチャレンジは必要でしょう。
繁盛店もある事からまだまだパチンコ業の可能性は感じます。
追伸、本来なら撤去問題、依存問題対策、台数比率、レート比率、機種選定配列、設定配分なども合わせてお話すべきでしょうが、そちらは私が及ばない識者が大勢おられ、そちらにお任せします。今回は大まかな話をさせていただきました。

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なるほど参考になります!(^o^)v
ピンバック: ヤマモリ
しかし、昨今の若者は甘やかされ贅沢になれ我儘なので、目先の利益にばかりとらわれる傾向があります。
交換所で交換率が14割、16割とわかったときにボッタクリ店扱いされるのではないでしょうか。
パチンコ低交換率をやるなら地域一丸となって、お客の為にも進めたいものです。
ピンバック: 牛丼通行人
ただ、現実的には二物二価の導入や利益率15%の営業が無理なので皆さん苦労しているんだと思いますし、それゆえ内容が空虚に感じられる次第です。
あと、どうでもいい話ですが、主観と客観が入り混じっていて、内容が分かりづらいです。
ピンバック: レオン
しかしなんでこれが16割の頃に出来なかったのか
それが今の惨状に表れてるんだと思います
もうあの頃に戻れないし
たとえ戻っても客は戻らないと思います
もっと楽しい遊びが世の中にあふれてますから
ピンバック: パチンコ大賞
まず、二物二価を導入しない理由は営業スタイルの変更で業績向上が望めないからではなく、単純にコンプラ的な視点かと思います。行政のお墨付きが得られれば(無理だとは思いますが)一気に導入店舗は増えるでしょう。
⑥のパチンコ14割分岐営業は賛成ですが利益率10%営業は無理がありませんか?それが出来るなら誰も苦労しません。
⑦のスロットに関しては、1・2番店がなぜ11.2割分岐のままなんでしょう?1・2番店こそ真っ先に10.2割分岐にすると思います。その時に同じ土俵で太刀打ち出来るでしょうか?私なら現状維持(11.2割分岐)を選択します。
以上です。長々と失礼いたしました。
ピンバック: 現役店長
パチンコを35個に下げた店の交換所で常連っぽい人が「なんか(交換率が)前より悪くなってない?」とお連れさんにボヤいておられるのをたまたま見かけました。
以前よりも回してたはずですが伝わってないんでしょうね。
このご時世でどのようにお客さんにアピールしたらいいんですかね?
ピンバック: なっち
機会を改めて、コメントへの返信を意識しながら寄稿させてください。
ピンバック: ヤンキーパンダ