ホールについて、売り上げ規模の割には、事業規模としてはショボいと。
今から約30年前に初めて店長として赴任したホールは300台。まだ組合申し合わせで300台ルールがあった時代です。
1日の売り上げは、担当した初日は1280万円。半年後には1500万円になりました。
その時の印象は、簡単に売り上げが上がってしまうものなのだと。
合繊メーカーからの転職でしたから、売り上げを上げる苦労は知っておりました。
売り上げが半年後に220万円以上アップ、率にして17%です。
普通の小売店や製造業では、こんなに売り上げが短期的に上がるのは、余程のヒット商品がなければ無理です。
しかしホールは、やり方次第では、簡単に売り上げが増えてしまうことに驚いたものです。
しかし、その割には、店舗の印象や従業員数が、製造業に比べて、売り上げ金額に見合わないと思いました。
今から思うと、300台の小さなホールで、日売りが1500万円。年商としては50億円以上。
あり得ないと思いました。
当時の比較で説明すると、多層階で中規模のイトーヨーカドー1店舗で年商50億円くらい。
製造業ならば、工業用ミシン糸メーカー(アパレルの分野では日本一のシェア)でさえ年商は55億円。
なのに、300台の小さなホールで年商50億円以上を稼ぎだすなんて、
私は数字にマジックをかけたとしか思えませんでした。
当時の300台のホールなんて、総従業員数なんて、アルバイトも含めて15人もいれば十分でしたが、
他の業種で年商50億円ならば、従業員数が100人以上いないと足りないくらいです。
消炎鎮痛薬「サロンパス」は、世界シェアNo.1を誇りますが、その製造元の久光製薬の18年度は売上高1434億円でした。
従業員数は約1500人。この規模ならば、準大手のホールチェーン並です。
つまり、売り上げ金額に対して、ホール関係者の感覚は、20兆円とか60兆円産業の呼び方に慣れてしまい、又、ホールの日売り金額が当たり前になり、1個100円の商売は、見劣りしてしまうと思います。
ここにホール業専業経営の落とし穴があるのでは、と思います。
つまり、ホール関係の売り上げ金額感覚では、他の業種の売り上げが小さく見えて、感覚が麻痺している。
だから、本業でホール経営をしていると、小さな商売に見える異業種には手を出さない=多角化が遅れる、ことにつながるのかも知れません。
パチンコ業界には、業界価格と言われる不名誉な価格があります。
同じレベルの製品や工事作業の金額が、他の職種よりも高いということです。
先日も、頭取りのエントリーがパチンコ日報で紹介されておりましたが、そちらにも業界価格と言うキーワードがありましたよね。
つまり、ホール業界は、長年高コストである部分を、高コストであることを意識せずに過ごして来ました。
前出の三代目ホールの社長は、売り上げマジック、業界価格、などに慣れきっているのですね。
ホール業界の売り上げ実態を、他の業界の売り上げ実態に合わせたら、二分の一、いや、三分の一がいいところだと思います。
ずいぶん前に、売り上げ規模について、ネット式算出とグロス式算出について書きました。
私は海外のカジノと同じように、利益規模で語った方が良かったのではないかと思います。
つづく

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どんどん加速して行きます!
ピンバック: ヤマモリ
ある意味で業界批判ですね
パチンコ日報は忖度ありませんな
ピンバック: 笑笑
LISAの紅蓮華?大当たりラウンド中に
聴けるといいなあ~!!!
版権買わないのかな?
ピンバック: ルーキーZ
むだまたそれ以外の一般管理費が高額ですので、数字のマジックには騙されません。
ピンバック: 精神年齢も18歳未満禁止!!
ダイナムは金融機関の計算で。
なぜ統一しないのですかね。
パチンコ業界が市場規模を大きく見せたいからですかね。
ピンバック: 笑笑
ピンバック: ふふ