条件は26歳以下で就業経験があるものは除外される。社会経験があると、くら寿司の社風に馴染まないからで、真っ白い人材を必要としていることが伺える。
必須条件はTOEIC800点以上、簿記3級以上。つまりかなり英語が得意でなければならない。外資系企業に就職するには必須レベル。英語力を必要とするのは海外展開の責任者になることが求められているからだ。
外食産業は40歳モデルで平均年収が491万円。入社したてなら300万円を切るのが普通だろう。一般職入社とエグゼクティブ採用では給料に3倍以上の開きが出る。
一般社員の不満やモチベーションが下がることが懸念されるところだが、田中邦彦社長は次のように答えている。
「当社の文化として『人と比べるな』というのを常に言っている。中途で入った人が上司になったからと言って、文句を言うなと。年功序列ではないということはそういうことだ。このようなことは入社する社員にしっかり伝えている」
くら寿司のエグゼクティブ採用を読んだ業界人が、過去の自分に置き換えて述懐する。
「幹部候補生採用で入社したホール企業は、1~2年で店長に昇進することを謳っていました。2年間で25人が採用されました。初任給は一般採用より5万円近く上で、私は11カ月で店長になり、その時の年収は750万円。業績を上げることで最終1300万円の年収をもらっていました」
幹部候補生は入社早々2枚のタイムカードを持たされた。1枚は通常のタイムカードで、もう1枚は釘の勉強用だった。そのホールは早朝6時から店長が釘調整をしていた。その時間には出勤。店長の後ろについてやり方を見ながら釘の勉強をするためだ。6時から開店の10時までの4時間の給料は出ない。
釘の技術の習得のために自室にゲージを持ち込み、垂直上げ3度を目視で叩けるように特訓した。角度ゲージもない時代だ。社内試験に合格して晴れて店長として釘が叩けるようになれる。
古い社員は幹部候補生に納得しない。島ベルトの交換も10年選手よりも早く交換しなければならない。なんでもできて当たり前。4人必要な店舗を2人で回すこともあった。
この時点で半分以上は脱落した。
「私はパチンコ好きで、釘を弄るのが楽しくて仕方なかったから、店長にもなれたし、業績も上げられた。年上の部下ばかりで、幹部候補生がすぐに店長になると現場は腐るもので、優秀な社員から辞めて行った。下が腐ることが分かり、会社は幹部候補生の募集も止めました」
パチンコ業界も新卒採用で「店長になれば年収1000万円」を謳っていた時代もあったが、おカネで釣る時代はとうの昔に終わっている。くら寿司のエグゼクティブ採用の今後に注目したい。

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必須条件はTOEIC800点以上、簿記3級以上
他者と「比べて」採用しているのに、「人と比べるな」ときた。さあ、これで納得できるだろうか。
比べたからこそ上司にした。彼と自分とでは何が違うのかよく考えてみろ、と言ったほうが
まだ説得力があると思うのだが。
ピンバック: 一般ゆーざー
ピンバック: 勝ち組
香港やシンガポールといった英語圏をはじめとして海外進出している飲食チェーン店は多いです。
ショッピングモールやデパートのフードコートに行くと、ラーメン、うどん、牛丼をはじめとして、日本でもポピュラーなチェーン店をよく見かけます。
ピンバック: 通りがかり
見落してました。
ピンバック: 勝ち組
それはそれで、採用に関してはアリでしょう。
その後、どうなるかは分かりませんが・・・。
ピンバック: 蜻蛉のオヤジ
それとも社員にだけそういった文化を都合よく押し付けているのか?
中身をよく知らんが印象悪いな
ピンバック: ぽっくん
CRセブン機一辺倒になるとそのような巧みな技術の伝承が伝えられなくなってしまった。
最近の釘調整の担当者は完全に軍団や打ち子に対しては釘調整の技術力で負けている。
ホールオーナーや社長達は、もっと釘調整の技術力に対しての対価を支払う事に要点を重く置くべきだと思う。
上手な騙し釘を叩ける店長は優遇して採用するようにして、
上手に手玉に取られたプロや軍団が右往左往している不様な姿を見てみたいものだと思います。
ピンバック: イケロン
例え、酷い赤字になっても、極端な粗利が出ても、納品された状態で使いましょう!
ピンバック: ccc