サミーやコナミ、ユニバーサルといった名前を聞けば、「ああ、あのスロットマシンで有名なメーカーか」と頷く人も多いだろう。実際、彼らはすでに海外のカジノで実績を上げている。しかし、この成功に満足しているかというと、全くそうではない。彼らの目はさらに大きな獲物に向けられているのだ。
遊技機メーカーは虎視眈々とカジノ市場の拡大を図ろうとしているが、この狙いはパチンコ業界だけにとどまらない。
ある開発関係者が語った話には、なんとも興味深いエピソードがある。
随分前のこと、海外のカジノ向けに「パチンコを映像で作りたい」という話が舞い込んできたのだ。
話を持ち込んだのは、通信事業大手の創業者と親戚という人物で、名刺にはその大企業創業者と同じ姓が刻まれていたという。さらに、カジノ王と呼ばれる人物とのツーショット写真まで見せられたというのだから、これはただの戯言ではなさそうだ。
しかし、この提案に対して開発関係者は一蹴した。
「パチンコは玉を穴に入れて楽しむものであって、それを全部映像でやるなんて面白くない。パチンコはアナログだからこそ面白いんだ」と。
確かに、パチンコ台の前で、熱くなりながらハンドルを握るその感覚が魅力なのだ。しかし、カジノ王とのツーショット写真を見せられても、パチンコの魂は譲れなかったのである。
一方、アメリカでは技術革新が進んでいる。カジノに対応したビデオゲームが開発され、プレイヤーの腕前次第で払戻金額が変わるというのだ。これに狙いを定めたのは、ミレニアルズ世代、つまり1980~2000年代生まれの若者たちだ。彼らは単なる運任せのゲームでは満足しない。スキルによって勝率が変わり、ビデオゲームやe-Sports、ギャンブルが一体となった新しい形のエンターテインメントを求めているのだ。
では、日本の遊技機メーカーはカジノ市場にどんな秘策を練っているのか? 事情通の話によれば、「パチンコ、パチスロでは認められなかったアニメ版権が、カジノ用ならOKが出る動きがある」というのだ。
これは、世界的にも知名度が高いアニメを利用して、カジノ市場で日本メーカーのゲーミングマシンを売り込むチャンスだという。しかし、7年が経過した今も、知名度の高いアニメ版権を使ったカジノ用スロットが出たという話は聞かない。あの時の熱い議論は一体どこへ行ったのだろうか?
ともあれ、遊技機メーカーはカジノ市場への進出を目指し、新たな戦いに挑もうとしている。世界に通じるゲーミングマシンが登場する日が来るのか、それともこの話もまた、ホールの特定日のように泡と消えてしまうのか…。

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山佐も航空機や船舶のリース事業、太陽光発電などのエネルギー事業に軸足を移しています。
破綻ないし廃業した奥村、マルホン(後に再建)、西陣・ソフィア(後にフィールズ傘下へ)、高尾(後にオーイズミ傘下へ)のような小規模メーカーは、二の舞にならないように多角化へ正念場です。
もちろん、川下にあたるホール企業は、もっと早く手を打たなければ貯玉補償基金のお世話になるでしょう。
ピンバック: 日報読者
「開発関係者がこう言った」
「事情通によると」
って、誰なんですかそれ…。
しかも「名刺に有名企業の姓があった」とか「カジノ王とのツーショット写真を見せられた」とか、話が怪しすぎるのに、それを裏付ける情報は何もなし。
しかも、実在のメーカー名を出しておいて、ちゃんとした取材コメントもなく、「海外カジノ狙ってるらしい」みたいな話を断定的に書いてるのも気になります。憶測で企業名出してます?
日報の読者はちゃんと読んでますよ。事実なのか想像なのか、そこがぼやけてる記事は信用できません。面白そうに見せたいのは分かるけど残念ですね。
ピンバック: メイン基板
そこで、新聞などの取材に応じる際には発言者を特定できない形なら取材に応じるということも多くあります。
例えばニュースでは官房長官の発言を、政府首脳の発言という表現でぼかして表現しています。
日報の記事も同じ様なものではないでしょうか
ピンバック: 煎餅