パチンコ日報

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パチンコにまつわる定年後の家庭崩壊と再生のための道筋

一部上場IT系企業に勤めていたAさんは、60歳の定年を迎えた後、再雇用の道を選ばず、完全リタイアを決意した。その理由は、家系的に長生きが難しいことを知っており、企業年金と厚生年金を併せて月に30万円ほどの収入が見込めるためであった。Aさんは、老後は悠々自適な生活を送りたいと考えていた。

定年退職後、Aさんは手始めに夫婦で世界一周の旅に出かける計画を立てた。彼は来年4月出発のピースボートのクルージングに申し込もうとした。3カ月間かけて世界をゆったり回るこの旅の料金は、最も安いクラスで一人180万円ほどだった。

Aさんは、このために積み立ててきた預金が1200万円あったので、2人で申し込んでも余裕があると考えていた。

しかし、世界クルーズの話を奥さんに持ちかけると、その表情は見る見る青ざめていった。何故なら、積み立てた預金通帳の残高がゼロになっていたからだ。

実は、Aさん夫婦は若い頃からデートでパチンコに興じるほどパチンコ好きであった。結婚してからも共働きであったが、奥さんは8年前に仕事を辞めてから、時間があるとパチンコを打つようになっていた。

負けが続くと、奥さんは預金に手をつけ始めた。

昔は、互いにパチンコに行ったことが服に染みついたタバコの匂いでわかった。しかし、2020年4月からパチンコ店でも全面禁煙が導入されたため、タバコの匂いが服につかなくなり、Aさんは奥さんがホールに通っていることに気づかなかった。

そして、定年後に夫婦で世界クルージングに行く夢は、目の前で打ち砕かれた。その瞬間、Aさんの怒りは爆発した。

「お前とは離婚だ!」と叫んだが、奥さんはパチンコで負けを取り戻そうとする典型的なギャンブル依存症の罠に嵌っていたのだ。

Aさんは、離婚後に年金の半分を奥さんに持っていかれることを避けたいと考えた。

この悲劇を回避するためには、ギャンブル依存症にならないような解決策が必要である。まず、夫婦間でオープンなコミュニケーションを取り、定期的に家計の状況を確認し合うことが重要だ。

お互いの支出を把握し、問題があれば早期に対処することができる。また、ギャンブルを娯楽の一環として楽しむのは構わないが、限度を設定し、予算を超えた時点で一旦立ち止まり、他の楽しみを見つける努力も必要である。

さらに、ギャンブル依存症が疑われる場合は、専門のカウンセリングや治療を受けることも必要だった。早期の対応が、人生を大きく狂わせる前に解決への道筋を示してくれたのに。

Aさんのようなケースを教訓にし、定年後の生活設計を慎重に考え、ギャンブルに依存しない健康的な老後を目指すことが大切である。



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食品スーパー業界の競争から学ぶこととは

「昔は新店を出して、店を開ければ勝手に客が来てくれた。ホール経営はバカでもできた。2代目、3代目の時代になっている。中にはMBAを取得する優秀な経営者もいるが、それは極々一部。今の経営者は初代からほとんど進歩していない」と辛辣な意見がどこからともなく聞こえてくる。

業界の将来が不安だから危機感は皆一様に持っているのだが、大局観で業界をよくしようと考えている若手経営者はどれぐらいいることか。皆、自分の会社がどうすれば生き残れるかを考えるのが精一杯だ。少なくとも初代の時代は、繁盛店の情報に貪欲で、自らが現地視察に足を運んだものだ。そういう情熱は若手経営者にはない。これが業界が衰退していく一因でもあろう。

他業界がいかに経営努力しているかを以下の事例を参考に、ホール経営を諦めないで欲しいものだ。

関西の食品スーパー業界の中でも、今、人口が多い大阪が関東や中部地区からの出店攻勢で競争が激化している。大阪が注目されるのは関東に比べ賃料が安く、中部に比べ市場が大きいからだ。10年スパンで考えても安定した市場だ。

岐阜県多治見市が本社のバローは東海・北陸を中心に241店舗を展開している。堺市に出店した店舗の特徴は鮮魚を全面に打ち出している。しかも、カンパチ、ヒラマサ、キンメ、ハマチなどはすべて一匹まるごと販売することが特徴。ハマチ一匹1000円と値段も格安。一匹買いしても無料で調理してくれるので、魚が下ろせない人でも心配なく買える。

魚を買うならバローを浸透させるために、スーパーのチラシは1キロ圏内にまくのが一般的だが、バローの場合は2キロまでを商圏としている。格安な魚を集客商品に、他の商品も買ってもらう戦略だ。

横浜が本社のオーケーは関東圏が主戦場だが、東大阪市に関西1号店を出店した。同社の特徴は他店よりも高ければすぐに値下げを実施するゲリラ商法でもある。特に定番商品は種類を絞り込み、より大量仕入れで他店が追従できない値段で勝負する。徹底したコスト管理でパッケージは見た目には拘らず、1円でもそうしたコストを下げることで商品の値段も下がる。

迎え撃つ地元の大手のライフは、オーケーの出店で競合する東大阪店を大改装して、「日本一の総菜売り場」を打ち出した。人口増の東大阪市は独身の単身者が多い。そこですぐに食べられる小さいサイズの総菜を強化した。ピザは生地から作り、釜で焼く。ライフでしか食べられない美味しさで勝負する。同質化競争からの脱却を図った。

地元の中小スーパーは、仕入れ量が大手には勝てないので、メーカーとの価格交渉は難しい。規模の小ささを逆手に、大手に卸すほどの生産量が少ない、各地の珍しく、美味しい商品を探し出して提供している。地元の生産者から仕入れて地産地消で地元経済にも貢献している。

以上、それぞれの戦い方をしているのがスーパー業界でもある。パチンコ業界は金太郎あめのように同じ機械で、独自性を打ち出すことも難しい。各台計数機・スマート機時代では目に見える出玉感がなく、スーパーのように値段の安さが一目で分からない。



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「特定日」という悪習に悩むホール現場の実情

パチンコ業界において「特定日」という慣習は、長年にわたり業界全体に根付いてきた。特定日とは、ホールが「出玉を期待できる日」として設定する特別な営業日を指すが、実際にはこれが店舗経営に大きな影響を与える要因となっている。

特定日が業界に広く定着した背景には、かつての「新装開店」の名残でもある。昔の新装開店は夕方6時オープンで、新台の設置台数も多く、その日はホールも客も「大いに出す日」として期待していた。

この「出す」というイメージが強く根付いていたため、それが等価交換の普及とともに、新装開店に代わって特定日という形に変わった。しかし、この特定日は現在の業界において様々な問題を引き起こしている。

多くの店舗責任者は、この特定日という悪習を廃止したいと考えている。しかし、実際にそれを実行に移すのは非常に難しい状況だ。その最大の理由は、特定日を止めてしまうと、競合店に客が流れるリスクがあるからである。

現代、客がホールを選ぶ基準として「今日はどこのホールが出すか」という情報が重要視されており、特定日がその目安となっている。仮に一つの店舗が特定日を廃止した場合、その日は別のホールに客が流れてしまう可能性が高く、経営に大きなダメージを与える恐れがあるのだ。

40個交換が主流だった時代の新装開店では、ジャンジャンバリバリと玉を出すことができた。客もそれを期待しており、新装開店日はホールにとっても一大イベントだった。しかし、等価交換の導入により、利益率が低下し、新装開店での大量出玉が難しくなった。

そこでホール側は、特定日を設定して、その日に出玉を放出するという形に切り替えたのである。しかし、これは一時的な集客効果を狙ったものであり、長期的にはホールの体力を削る原因となっている。

特定日の最大の問題は、専業・軍団と呼ばれるプロが集まりやすいことだ。これらのプロは、SNSなどの情報をもとに特定日を狙って一斉に来店し、大量の出玉を狙う。

開店前に長蛇の列。彼らは一見、ホールに賑わいをもたらす存在のように見えるが、期待値で動くプロは、実際にはホールの利益を圧迫する存在であり、常連客が楽しめる環境を損なってしまう。

あるホールでは、プロ対策として「プロお断り」のポスターを掲示し、会員カードの不正利用をチェックするなどの対策を講じた。従業員は「プロ排除監視員」の腕章をつけて巡回し、不審な動きがあれば即座に排除するという厳しい姿勢を示した。

その結果、翌年にはプロの並びが半減するという一定の効果が見られた。このように、プロの排除は特定日の問題の一部を解決する方法の一つだが、根本的な解決には至らない。

一部のホールでは、特定日そのものを廃止したいという意見がある。しかし、その実行には警察からの指導を恐れるという障害が立ちはだかる。仮に「特定日を止めます」と公に宣言すると、「特定日に釘を開けていたのか」「釘調整は違法だ」という指摘を受ける可能性があるからだ。

釘調整が厳しく規制されている現状では、ホールは釘の調整や出玉に関する細かな情報を公にできない。こうしたリスクを考えると、特定日の廃止を簡単には実行できないのが現実だ。

現在のホールは、特定日の後遺症に悩まされている。特定日が続く限り、ホールはその日に出玉を用意しなければならず、結果的に通常営業日の稼働が低下するという悪循環に陥っている。さらに、専業・軍団に過剰な出玉が流れることで、常連客の不満が高まり、ホールのイメージダウンにもつながっている。

特定日はかつての新装開店の代替として導入されたものであり、一時的な集客効果を期待できるが、長期的にはホールの経営を圧迫する要因となっている。店舗責任者たちは、特定日を廃止したいと考えているものの、競合他店への客流出や警察からの指導を恐れて踏み切れないのが現状である。

今後、特定日という悪習をどう取り扱うかは、業界全体の課題であり、ホール経営者にとって避けては通れない問題である。業界全体での意識改革が求められる中、特定日の廃止はいつの日か実現できるのか? これでどこかが成功すれば雪崩を打ったように同調することになる。



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実現して欲しい居酒屋とレトロパチンコの融合プロジェクト

廃業を考えるホールは大抵が建て替え時期が迫っており、大改装しても投資回収が見込めないケースが大半だ。そこに追い打ちを掛けたのが改刷対応だった。

都内のホール企業で、廃業後のホールの使い道に思案している時、居酒屋チェーンから思いもよらぬ提携話が舞い込んできた。それはパチンコと居酒屋の融合、という新業態だった。

ホールの4分の3を居酒屋スペースとして、残りの4分の1をレトロパチンコスペースにする、というアイデアだった。

オーナーは福生の「タンポポ」のような時間制のホールを考えていたところで、渡りに船だった。

ただ、現在のホールに残っている台をそのまま時間打ちにしても、誰も打ってくれることはないだろうから、やるのならタンポポと同様に、レトロ台での時間打ちを考えていた。

問題はどうやってレトロ台を集めてくるかだ。上野にあったパチンコ博物館が、千葉・旭市に移転してレトロ台を展示している。元館長の牧野氏は1400台を蒐集していた。

それ以外では、岐阜県山県市の「岐阜レトロミュージアム」は、レトロパチンコ台が中学生以上:1時間1,000円、3時間2,500円、1日3,500円、小学生:1時間700円、3時間1,500円、1日2,500円 4〜6歳:1時間500円、3時間・1日1,000円で実際に打てるゲーセンで、40台あまりの名機が取り揃えられている。館長の杉本さんは2000台以上のレトロ台を所有している。


このコレクションは主に廃業するホールへ出向いて直接交渉して、コツコツと集めたものだ。特に古いハネモノが好きで、ハネモノだけでも700台あまり所有している。

「古い台を打つことができるようにするために、このミュージアムをオープンさせました。それと私のようなコレクターはたくさんいますが、コレクターが死んだらゴミになる。そこで残し方を考え、ミュージアムにしました。これなら、誰かが未来に受け継いでいける」(杉本館長)

レトロ台はこうした蒐集家からレンタルで提供してもらう方法が考えられる。レトロ台なのでちゃんと作動するように整備する必要も出てくる。この辺のレトロ台が実働できる整備を含めてコーディネータ的な仕事も生まれてくる。

居酒屋チェーンということはこの新業態が成功すれば、何店舗か出店することも考えられる。居酒屋とレトロパチンコの融合は、中高年にはノスタルジーを、昭和を知らないZ世代にはハネモノのアナログチックな動きが意外と受けるかも知れない。

コレクターにすればレトロ台は大切な宝物だが、杉本館長も指摘するように第三者にすればただのゴミかもしれないが、所蔵しているレトロ台をレンタルすることで、おカネを生むことにもなる。

このコラボは是非、実現して欲しい。



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創立記念日を彩る『最強どん兵衛』——時代とともに変わる記念品の行方

創業記念日は企業にとっては特別な日である。社員もいつもよりほんの少しだけ華やかな気分になる日…のはずだ。そんな記念日を長く祝っているホール企業の話である。

この企業は、なんと30年以上もの間、創立記念日ごとに社員に記念品を贈り続けている。 創立当初は業績も絶好調で、「あの頃の記念品はすごかった…」と1万円相当の豪華商品が配られていた。

1万円だった記念品は、業界の右肩下がりの状況に歩調を合わせるかのように、7000円、5000円、さらには3000円と縮小し、かつての面影どこはへやら…。

ただ、現在の社員の大半は、1万円相当の記念品もらっていた「黄金時代」を知らない。寂しい気持ちになれるかもが、時代の変遷を感じずにはいられない。

さて、そんな流れの中で、今年の創立記念日の記念品は、日清の最強ラインである「どん兵衛」中から「最強どん兵衛 きつねうどん」と「最強どん兵衛 かき揚げそば」がチョイスされた。通常のどん兵衛(142円)より少しお高い248円。見た目も中身もワンランク上となっている。



まず、麺にはこだわりの極太タイプを採用しており、通常のどん兵衛とはひと味違うもちもち食感が特徴だ。 さらに、のどごしが楽しめるように弾力がアップし、調理時間も通常より3分長い8分だ。だしには6種の合わせだしが採用され、厚めのふっくらおあげや、長野県の老舗「八幡屋礒五郎」の特製ゆず七味唐辛子まで付属している。

今年の記念品は、この「最強どん兵衛」を好きなだけ持って帰っていい、というものだったらしい。自分では買わないけど、貰ったらちょっと嬉しい…。そんな社員の気持ちに寄り添う、ささやかなオーナーの心遣いが見え隠れする

会社の経営がかつてのように好調ではない現在、運営するホールも低貸し専門店がほとんどだ。そんな財政状況でも記念品だけは配りたい、と思うオーナー。 この「ささやかな高級感」が、逆に社員たちにとって記憶に残るプレゼントになったのかもしれない。

かつての豪華記念品を懐かしむベテラン社員もいれば、「最強どん兵衛も悪くないな」と喜んで若手社員もいるだろう。 最強どん兵衛が「どんな味なんだろう?」と興味をそそられるはず。こうして「最強どん兵衛」は、創立記念日を彩るひとつの象徴となった。

今年も無事に創立記念日を迎え、社員全員がささやかながらも嬉しい記念品を手にすることができた。

こんなことを書いていたら最強どん兵衛が食べたくなってきた。


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