最初はすこぶる順調で、7月11日には日経平均株価が4万2000円を超える勢いで上昇していく様を見ながら、「これで会社も一気に潤うぞ!」と心の中で小躍りした。
だが、「好事魔多し」とはよく言ったもので、素人に株の世界はそう甘くはなかった。
7月31日に日銀が利上げを発表した際には、株価がさらに上昇するという喜ばしい出来事があったものの、急速に進行する円高の波に飲まれた瞬間、状況は一変。8月5日の日経平均株価は4451円安と、株価はまさに崖から落ちるように大暴落した。社長の笑顔はみるみるうちに青ざめた。
社長が手を染めたのは「信用買い」という、まさに投資家のサーカス芸のような方法だった。自分の財布には限りがあるが、「明日には財布がもっと膨れ上がるに違いない!」と信じて、証券会社からおカネを借り、株を買い進めるというものだ。株価が上がれば、借りていたおカネ以上に利益が出るので、払える。
しかし、株価が下がるとどうなるか? 返済しなければならないおカネは膨れ上がる一方で、利益はどこかへ消え去る。
その時、社長に追い打ちをかけたのが「追証」の請求だった。証券会社から、「もっとおカネを入れてくれないと困るんですけど?」と、まるで借金取りのように迫られる始末。払えないと、社長の大事な株は証券会社によって強制的に売られてしまう。「これが噂の強制決済か…」と社長は頭を抱えた。
そして、最終的には泣く泣く会社の資金まで飛ばしてしまい、株価暴落の嵐に巻き込まれた多くの投資家と同様、社長も投げ売りを余儀なくされた。株価が下がると追証の請求が来て、払うおカネがないから株を売る。しかし、その売却がさらなる株価下落を招くという、負のスパイラルに陥ったのだ。
結局、2代目社長は「株は天国か地獄か」を身をもって知ることとなり、会社のカネは消え去った。
株の信用買いは、確かに大きな利益をもたらす可能性があるが、その裏には常にリスクが潜んでいる。社長は、楽観的な未来を信じることの大切さと同時に、現実を直視する重要性を痛感したのであった。会社を破産に追い込むぐらいの高い授業料を払うことになった。

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ピンバック: だめだるま
いつもより絞って巻き上げるだけで補填完了ですもんね
こういう店は早く潰れてくれればいいんですけど
ピンバック: Show谷横柄
この肩書きって純粋にマイナスイメージしかないわ。
案の定な記事内容だし。
今のホール企業って大体が息子もしくは孫とかの世代だよね。
基本的に何代目問わず「ホール社長」ってのがもうデメリットなステータスなんだわ。
もちろん、社長以外もだけどな。
記事としては期待を裏切らないという意味では馬鹿な内容で楽しませてくれてるしいいのかもな。
ピンバック: 通りすがり
ピンバック: さすが無能の代名詞、2代目